少し前の飛行機の窓から。
あまりに綺麗なグラデーションに見惚れました。
自然の、どこからがどうなのか曖昧な色というのは、何てステキなんでしょうね。
個人的には曖昧で緩やかなのは大好きてす。
逆に、組織経営となると、人数が増える程にこの微妙な曖昧さは、個人の感情
とは別で考えなければならないことがあります。
例えば、「顧客第一主義」とか「顧客優先」「顧客満足」といったことを
理念や指針として掲げているとします。
私は、時と場合によって「利益よりも優先ですか?」と、意地悪だと思いなが
らも、相手に確認することがあります。
例えば、小売店を他店舗展開している会社を経営しているとします。
ある店舗で、売価1000円・粗利率50%の商品を、子供の誕生日プレゼントで
買って行ったお客さんがいたとします。
その後、そのお客さんから「商品の色を間違えてしまった。楽しみにしていた
子供の為になんとかして欲しい。」と相談の電話が入りました。
店長は変わりの商品をお届けに上がりました。
ところが、そのお客さんの自宅は遠地だった為、高速を走らせて、片道3時間・
3000円のコストがかかりました。
店長は、営業のシフトを守るため、時給1000円のアルバイトを6時間手配
して向かいました。
お客さんは大層喜んでくれました。
この報告を翌日聞いた時、「よくやった。この事例は全社員に伝えよう」と
讃えるか、「気持ちは分かるが、店長ならば、これからは経営バランスを
もうちょっと考て動こうな。」と言うか・・・、自分がリーダーならばどう
反応するか?です。
この店長は、単純に500円の粗利の為に1万2000円のコストを掛けた
ことになります。
日頃「顧客第一主義」が大事だ、と言っているとしたら、どう反応するでしょうか?
ここまで極端でなくとも、これと似たようなよく起きるものです。
言葉の受け取り方は、人様々です。
人数が少ないうちは、一人一人の動きについて、トップ自身が、ちくいち口を
出せるので、明確化せずとも無意識のうちに、その範囲は共有化できていた
りします。
問題は、人数が増えていった時です。
現場では、言葉では分かっていても判断に迷う様々な事が起こったりします。
その範囲をどの辺りに規定するかは、とても難しいので、全てを明文化する
ことは不可能と思っていいでしょう。
ただし、社員やメンバーは、日頃、口で言っていることよりも、リーダーの
感情が動いたと感じる瞬間に最も反応するものです。
こうなった時に、自分個人の価値観ではなく、全体を持っていきたい方向に
対してどう反応すべきかを意図して、褒めたり、指導的になったり、あるいは
全体にその事例を伝えたりすることが必要になってくるということです。
例えば、の一つですが。
そう考えると、「経営者は役者たれ」という考え方は理にかなっていると
思うのです。
人数の多さによって、マネジメントの方法が変わってくるとよく言われますが、
その一つはこんなことだったりすると思っています。
個人の価値観や感情のままストレートに伝えた方がいい段階なのか、
意図して反応をコントロールした方がいい段階なのか、
それは関わる人数によって変わってくると思うのです。
グラデーションはどこで変わるんでしょうね。
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