「価値の変換」が大事だということは分かっても、どう思考したら良いのか
よく分かりません。
私なりの方法で落とし込んでみたことがあって、今ではそれが一つの原型になって
いるやり方となっています。
10年前の家業廃業当時、私は次のビジネスを模索しながらあえいでいました。
大好きなことをやろうと思い、自分の好きだったことを思い出してみました・・・・。
ウルトラマン・仮面ライダー・ゴジラ・ガメラ・ジャイアント馬場・アントニオ猪木・
スティーブマックイーン・ジェームスディーン・・・・・・・・・、
革ジャン・ジーンズ・ブーツ・アメキャラ・・・・・・・・・・、
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しかし、今一つピンと来ません・・・・・。
「モノ」はもう売れないからという理由で廃業したのに、浮かぶのは「モノ」だけです・・・。
先行している会社に勝てる要素も見つかりません・・・・・。
いろいろ考えているうちに、
「でも、ずっと好きなのはいいとして、そもそも何で好こんなにきになって
いったのだろう?」
と、もうひと堀りしてみたくなりました。
子供の頃から、ヒーローや怪獣が大好きで、
怪獣で言えば、ゴジラとガメラが双璧でした。
好きなのはゴジラでしたが、なぜかガメラには特別な愛着というか、
思い入れを感じていました。
確か、幼稚園の年長さん当時、
ある日、父が突然何の前触れもなく、ガメラのプラモデルを
お土産に買ってきてくれたことがありました。
記憶にある初めての子供用のお土産でした。
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完成したら、ゼンマイ仕掛けでノシノシ歩くという夢のプラモです。
今で言うなら超サプライズというやつで、それはもう飛び上がらんくらいの
嬉しさを憶えています。
畳の上で、あぐらをかいて、プラモを組み立てていく父の姿と、形になっていく
ガメラの姿は、なんと幸せなことか・・・・・。
ところが、途中で異変に気づきます。
胴体と首をと取り付ける段になって、なぜか、父はガメラの首を
下図のようにつけようとしています。
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「そりゃ、あんた、いくら何でもそりゃないだろ?」
と当時の坪井秀樹君は当然言える訳もなく、
でも、しかし、ガメラのことを誰より知っているのは父ではなく、6才の私な訳です。
「おっさん、おっさん、ちょっと待てよ、ガメラの首は普通どう考えてもこうだろ!」
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とも、言う訳にもいかず(笑)、
しかし、どうにもこうにも変だと思った私は、子供ながらに説明書を確認してみるのでした。
これです。
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この説明書の「頭」のところをよく観て欲しいのです。
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これ、最近になってやっと見つけた画像なんですけど・・・・・、
「下あご」が上を向いているように見えません?
父にもそう見えたし、私にもそう見えたわけです。
私は自分に言い聞かせました。
「大人が造ったプラモデルを、大人が描いた説明書を見て、大人の父が
造ってくれている。大丈夫、完成したら、これはちゃんとしたガメラになって
歩き出す。そうに違いない。」
私の祈るような気持ちをよそに、父は静かにそっと「セメダイン」の透明ボンドで
首と胴を付けるのでした。
この映像はスローモーションのように記憶しています(笑)。
そして、ガメラは完成しました。
私は最期の最後まで、ガメラはガメラになってちゃんと歩き出すと信じていました。
父は、ゼンマイを巻きました。
ガメラは歩き出しました。
そう、思いっきり「後頭部前向き」で・・・・・・・・・・・・・・、
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畳の上をジーコ・ジーコと切ない音を立てながら歩くガメラ。
コトバなく、茫然と見つめる、父と私・・・・・・・・。
この時のね、6才の坪井秀樹君のね、
天にも昇るような嬉しさと、
何とも言えない切ない悲しさが同居する、
コトバにならない気持ち、ご理解いただけます?????
私は、今でもガメラの人形を見るたび、このことを切なく思い出します。
父は亡くなり、今となっては私だけの想い出です。
そう、これは「ガメラ」ではなく、「私のガメラ」になったのです。
何気に思い出しながら、そうか、と思ったのです。
「ガメラ」の情報はすぐに誰でも調べられるから、そのものにもう価値はない。
でも「私のガメラ」は私にしかない。
全てを「私の〇〇」に置き換えてみたらどうなるんだろう。
それらを集めて編集をかけていったら、私だけのセレクトになるんじゃないか・・・・。
「ウルトラマン」→「私のウルトラマン」
「プロレス」→「私のプロレス」
「表参道」→「私の表参道」
こういう変換が、もしかしたら一つの「価値変換」につながるんじゃないか??
この一連の思考が、前職のリサイクルショップのコンセプトに繋がっていく、
大きなきっかけとなったのです。
大好きなモノやコトがあったら、なぜそれが好きなのか?想い出に残っているのか?
一度、原点のところまで探ってみると、何か全く新しい気付づきがあるかも知れませんよ。
ガメラは父の優しさと不器用さと共に生き続けている。
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