【 WHO中枢神経系腫瘍分類第5版がオンラインで公開されました。】
脳腫瘍ネットワークの公開記事PDFのリンクで公開ページに飛びます。このオンラインのデジタルコンテンツ分類は160EURO→約2万円でしょうか?で定期購入できます。
(私見、雑感)
まじめに購入も考えましたが、医学者でもないですしやめました。本気で
仕事にしてデータ分析考えていく時がきたら購入しようとは思いますが、、、
北海道のS先生のブログは2021年分類についても詳しくHPで記載してくれている
ので、当分は先生のHPをよく見ていこうと私は考えています。
本当にS先生のページは細かに修正されており頭が下がります。
2021年分類のように遺伝子による病理分類でない限りは、病理医の主観にある
程度は頼らざるをえない腫瘍細胞の形状判断の分類になるわけで、WHOが示す
治療方法の進展に応じてつつ、徐々に遺伝子分類病理にあわせた治療に切り
替えていく方針は、方針の方向性的にはよいのでは?とは思うものの
北海道のS先生がHPで記載されているように、脳腫瘍の治療そのものに成果
が大きな進展(徐々にの進展はもちろん多くありますが)があるわけでは
ないので、当面は、2016年分類で考えた治療をすすめていくしかないのかと
も思います。

【 米国神経腫瘍学会がボストンで昨年11月18日~21日に開催 】 
注目すべきがIBTAが実施のCOVID-19ワクチンと脳腫瘍患者に関する国際調査の
重要な結果についての発表で、IBTAではこの調査の全分析結果の公開に
向けて準備中とのことです。
(私見、雑感)
もう公開されている?のかもしれませんし、注視し調査したいと思いますが
なんにせよ、IBTAのように学会で発表できるレベルの調査をしているのは
すごいなと思います。JBTAの理事長も頑張っていらっしゃるようですし
こうした医療界におけるデータ調査などをしていくようなので、まとめる際
などはご協力していけたらと感じます。

【 IBTA ポッドキャストシリーズ - 「脳腫瘍と私」  】 
IBTAでは、新しいポッドキャストシリーズ「脳腫瘍と私~感動、個人の物語、
そして希望の旅~」のエピソードを(www.theibta.org/podcast)で配信しています。
(私見、雑感)
JBTAのHPなどにも体験談ありますが、こうした試みはできる限り続けて欲しく思います。

脳腫瘍は難しい病気です。希少なものばかりです。ただ確率的に低くてもどの腫瘍も一定割合では発生しています。いろんな痛みもあり、なかなか体験談などを匿名でも公表するのは、抵抗もあるでしょうし、無理はしてはいけませんが、生や死いずれの結果でも患者さんやご家族の経験は、匿名であたっとしても、新たに罹患した患者さんや家族には必ず役にたつとは感じます。

【 思春期・若年成人の頭蓋内胚細胞腫瘍の包括レビューが Neuro-Oncology 誌に掲載 】
頭蓋内胚細胞腫瘍(iGCT)・・・小児、ここでは青年の胚細胞腫についての記載になります。

胚細胞腫は成熟は成熟奇形腫以外は悪性腫瘍で、悪性腫瘍の約7割はジャミノーマとなります。ジャミノーマはかなりの確立で、後遺症はともかくも治る確率の高い腫瘍です。
(私見、雑感)
胚細胞腫はアジアでの発生が欧米より高いため、研究体制は欧米より遅れるそうですが、臨床での治療は日本がリードしているそうです。

詳細は北海道のS先生のページに記載されていますし、S先生はこの分野での論文も複数
記載されてますので詳細知りたい方はよくわかると思います。私は、まだこの部分は勉強中であまりよくわかってません。

【 ニボルマブの第3相 CheckMate 548 試験の有効性と安全性の
最終解析結果 】
ニボルマブ・・・期待されたオプシーボですね。残念ながら、第3相試験でPD-1 と呼ばれるタンパク質に結合する「チェックポイント阻害薬」であるニボルマブを、合計 716 人の患者に対して、標準治療と併用でニボルマブ投与群と、プラセボ投与群を1:1 の比で無作為に割り付けて、無増悪生存期間でも生存期間中央値でも効果は見られず、本試験の治験は中間地点で
結果的に中止されました。
(私見、雑感)
このブログでも何回か記載してきましたが、血液脳関門の話が大きいのかもしれません。

こうしや記事は過去に記事を記載していますので、過去記載でそれっぽい記事を

ご参照いただければ幸いです。


【 腫瘍治療電場療法(TTF)とペムブロリズマブおよびテモゾロミド
補助化学療法の併用により膠芽腫患者の無増悪生存期間が改善 】 

新たに膠芽腫と診断された 25人の患者を対象とした第2相パイロット試験(「2-THE-TOP」

という)で、腫瘍治療電場療法(TTFields)をペムブロリズマブ(二ボルマブ同様のPD-1阻害薬の分子標的薬)及び、テモゾロミド補助化学療法と併用した場合に、無増悪生存期間を延長することが明らかになったとのことが米国の神経腫瘍学会で発表されました。
観察期間が9ヵ月以上の患者では、無増悪生存期間(主要評価項目)の中央値が、11.2 ヵ月以上となり、24%の患者に完全奏効または部分奏効が認められたとのことです。
データ公開時点で 12人の患者が無増悪であり、15人が生存していたようです。
対照群には、EF-14試験において腫瘍治療電場療法とテモゾロミド補助化学療法を受けた

患者のヒストリカルデータを用いたとのことです。

(私見、雑感)
TTFieldsを実施するノボキュアのオプチューンと、標治療を組み合わせた場合に約1/4の患者で、完全奏効や部分奏効が認められたとのことで、今後に期待はしたいと思います。

オプチューンについては、過去患者会でも話題になったのでブログに記載したこともありますのでこちらをご参照ください。

 



※最後に、あえて、誤解しないように厳しめなことを記載します。脳腫瘍の患者さんは、

希望や期待はもっていただき、諦めず、きっといつかよい治療が見つかるだろうと、

できれば、それまで頑張っていただきたいのですが、このような結果が公表されている

から、俺もすぐオプチューン!とか、〇〇!といった治療に飛びつこうとかはちょっと違い

ます。実際、脳腫瘍はできた場所、種類、もっと細やかな個人の免疫、遺伝子などでも

相違するので、自分には実際合わない治療であるケースであることもままありますし、

このような結果が出てもすぐには日本で認可され、同様の治療ができるようになる

わけではありません。
主治医と相談しながら、絶えず、情報をえつつ、期待をしつつ待つしか今はないのも

事実ですし、時間もかかることは心にとめていtだきたく思います。