引き寄せより詳しい理論、とも言われる。

ちなみに、引き寄せの法則本「ザ・シークレット」発売は2006年。

「振り子の法則」が発売されたのはその2年前の2004年。

現在の日本語版は古書でも数万円単位で取引されているようです。

①思考は物質化する。

現実の行動と比例して、より大きく運命に変化をもたらす。

 

②思考エネルギーには周波数がある

同じ周波数のものを集めるので、目の前にある物質はすべてあなたの周波数が反映されたもの。

 

③社会には無数の振り子がある

※振り子=組織・コミュニティという見方もできる。

 

④振り子は、それ自体が破壊的性質を持つ。

振り子は、メンバーのエネルギーを吸い続けて存続している。

振り子自体は、あなたの平穏や生活には一切関心がない。

振り子のシステムに違反した者は、振り子から排除される。つまり、振り子の中にいる限り個人の自由は制限される。

振り子はエネルギーを奪えなくなると消滅する。

 

⑤振り子同士のエネルギーの奪い合いが争い、国家規模なら戦争や革命。

 

⑥振り子が奪うエネルギーは、ポジティブなものよりもネガティブなもののほうがより大きいエネルギーを奪える。

振り子は所属する人間をネガティブな思考で固定しようとしてくる。ポジティブだと自由度が高まり、エネルギーを奪うのが困難であるため。

つまり、振り子はエネルギーをが欲しいから、あなたの自由を奪う方向に動く。一種の挑発とも言える。

 

⑦挑発への反応が2種類

A:聞き流して忘れる

噂やニュースのような話は関わらずに済むので、傍観者になりきって忘れる。

 

B:苛立ったり怯えたりする

これが振り子の罠にかかった状態。エネルギーと自由を奪われる。そして自らがネガティブエネルギーの放射体になる。

※ネガティブなものが頭から離れない、気が取られる状態は、一種の心身異常状態のときに引き摺られる場合があるのが厄介。

 

⑧振り子(組織)の影響から外れる方法は2つ。

A:振り子から身をかわす

とにかく戦わない。

一旦受け入れたうえですり抜ける=縁切りする。

※ここで、人間が抑えられない感情の存在に関しては無視しており、「サイコパス的思考法」と表現している。

ネガティブなものは、空っぽな心で対処する。振り子でも空っぽのものは引き寄せられない。

 

B:振り子を手なづける

もはやかわせない、実害が出ているときの対処として。

振り子にとって想定外の動きをする。相手の嗜好に合わせて会話を振ったり、物で釣ったりする。

困らせようとする手合いは、敢えてズレた対応をする。

 

⑨振り子がネガティブな方向に誘導すると自由度を失い、視野が狭窄し、シンプルな解決法が見えなくなってしまう。

手足体の自由度がなくても思考は切り離して、自由度を確保する。

 

⑩振り子から逃れた者は自由になる代わりに、宙ぶらりんになる。

何かを得られるわけではない。

より良い振り子を探す。

自身が振り子であることに気が付く。

 

⑪幸運の波

幸運の振り子は、不運の振り子のわりと近くにあるが、自由を奪われていると気付けない。

◆ネガティブを取り入れないスルースキルが重要。

◆とにかく自分からネガティブを放射しない事。

◇朝イチで「自分にとってのポジティブ」にフォーカスするルーティンをつくる。

 

⑫現実を捕らえるときの落とし穴

物理法則が脳内で適応されている

◆平衡力:脳内で過剰な状態が観測されたとき、必ず相殺するエネルギーが出る。

幸運と不幸がくるのは、均衡に欠いている所以。

幸不幸は人間の比較概念から生まれたもので、太古の人間や他の微生物にはそのような価値観は無い。

ネガティブでもポジティブでも、過多に関係なく、その価値を見出されたものは「過剰ポテンサル」がある、と見做される。

しかし、この人間が作り出した過剰ポテンサルは、平衡力によってやがて消滅する運命にある。

今まで稼いだお金も、労力も、家族や趣味も、鬱や病気を発症して、やがて消滅するベクトルにある。

恋人にのめり込んで理想化(個人崇拝)すると、愛を見失い幻滅するのが早い。家族であれ何であれ、他人を理想化するとその人は平衡力によって、理想とはかけ離れた人格を呈するようになる。

 

⑬ポジティブなエネルギーには過剰ポテンサルが生まれない。

愛そのものが創造的エネルギーであるから。

平衡力は宇宙の秩序を保つエネルギーだが、愛は宇宙を創造したエネルギーなので段違いに格上。

好き好んでやっている仕事自体が目的であれば、それ自体からエネルギーが生み出せる。

自分自身を見失わない=ブレないように、自身の中のポジティブさを保つ必要がある。

 

⑭人間をブレさせるもの

不満・不安・心配・抑圧・絶望・執着・感動・理想化・狂気・有頂天・落胆・憎悪

こういうモノは何かに過剰な意義を持たせているから起こる。

 

⑮ネガティブを取り入れてはいけない理由

端的に言って、不幸は主観的なもの。比較しだしたら過剰ポテンサルが増えまくってきりがない。

不幸な状態が不利益と感じるなら、幸せな状態は実益がある

 

⑯世界があなたを迎えに来るようにする方法

自分の情報フィールドと潜在意識を繋げることで、異次元能力が発現する。

※ここでは予知や直観の啓く可能性の話に留めていて、具体的な理論・方法については語られていなかった。

ただ、ヒントとして

 「魂の声を聴く」

 「魂の声はイエスかノーでしか聞こえない」

ということを説明している。

 

 

【感想】

44分の動画で、なかなか詳細にわかるように説明されていたと思う。本を読んでいないので細かいところまでは確認できないのですが、名著の分類であるのは確実。

 

人間は感情的にならず、自分らしさを素直に受け入れられる状態を自覚し、それをいかに保つか、というところに実益がある、ということが語られている。振り子の挑発に乗らず、平衡力を働かせず。

ブレ対策としては立禅で何とかなるとして…。

 自分らしい幸せな家庭、

 自分らしい幸せな健康状態、

 自分らしい幸せな社会的立場、

 自分らしい幸せな金銭感覚、

こういうものを最適化したイメージとして形成する必要がありそうです。

 

あまりにも周りに振り回されたりし続け、それが習慣化すると、もはや自分自身の幸福感が何であるかが自覚できなくなってしまう。

そういう時は、食欲・性欲・睡眠欲のような身体欲求にフォーカスすると、比較的簡単に幸福感を引き出せる。

 食べ物は何が好きか?

 好みの異性は?

そういうことを想起している時は、確実に幸福感を感じているものです。

逆にダメな幸福感は、比較論に関わるものや対立構造。誰よりも優位、誰かを見下す、マウントを取りたい、というものは、ゴールポストが知らない間に動くので、簡単に勝たせてくれないし、度々負けることになる。比べていること自体が、過剰ポテンサルに囚われた状態である

※僕自身、過去の日記に見られる競争原理=対立構造を肯定していることは認めます。

そして、始めから幸福感にのみフォーカスし続けた人は尊いが、比較論や対立構造から幸福感に立ち直った人はさらに尊い、と認識しています。何故なら、始めからできていた人はふわっとした説明で比較・対立を否定する事しかできませんが、実際に比較・対立の中にいた人はその結果を具体的に説明できます。

言ってしまえば、長嶋茂雄にホームランを打つコツは?と聞いたら「パッと来たら、サッと打って」という感覚的な言葉で説明されて入ってこない、という事になりますが、経験者は上掲に説明したように「敵の存在に依存すると、ゴールポストが知らない間に動くので、簡単に勝たせてくれないし、度々負けることになる」という説明ができます。

幸福感の方向性の確度が違うのです。

 

尤も、幸福感にのみフォーカスする思考も過ぎると実害をもたらす外敵を見誤って対策もせず、却って損害が拡大することもある。「無条件降伏論」はその最たるもの。実業家として成功した人ほど、安全保障に音痴である、というのもこの辺りに根拠がある。国家安全保障は、特に後手に回ったら命取りになる事柄である。

こちらの意図とは関係なく、いきなり相手から殴られたとき、或いは相手から近付いてきて契約を守れない詐欺の類など、交渉不可能な相手の対策がないのは問題であるから、そういう時に証拠を撮れるなど出来るに越した事は無い。個人レベルでも自己防衛手段は、最低限あったほうがいい。無条件で殺されないために。

 

あと、幸福感を引き出しやすいものは、学問・芸術・信仰に関わるもの。

これは誰かと比べるのではなく、あくまで「自分の中での完成」を目指すものなので、誰も不幸にならない、迷惑をかけない。

なので、茶道とか武道とか仙道とか「道」と付くもののうち興味・関心を持てるものを自分の中で設定し、これにフォーカスし続けて幸福感を追及できれば、それは無限の幸福感の入り口である。

先に書いた身体欲求は、年を取れば衰えるものが多い。しかし、道にはそもそも物質が本質ではなく、自己の中の向上心や探求心が資源であるため、そこから生まれる幸福感には制限がない。

何であれ、自分の中で極めるべき道を得られれば、その人生は幸福である。

 

テレビやエンターテインメントでは、視聴者の感情をいかに揺さぶるか、というところにフォーカスしている。

テレビだけではありません。Youtubeでも、ゲームでも、アニメや漫画、小説でも、感情を揺さぶるものが「良いコンテンツ」なのです。

だから、わかっている人は娯楽としてテレビなどを見ないのだな、などと思う。

昔見たスレッドで「田舎では噂話と喧嘩ぐらいしか娯楽がない」などという話があり、たとえ田舎でも無いなら無いなりに娯楽を求める。そのように無限に娯楽を求める大多数の人間は、無自覚に人生で実益を失い続けている、とも言える。

 

著者は組織・コミュニティを振り子という言葉に置き換えて批判し、振り子=国家と置き換えれば、彼はアナキスト(無政府主義者)かな?などとも思える。ロシア人であれば、祖国がアレですしそういう思想性を持っても「さもありなん」と思いますが。

 

 

以上の内容を踏まえて、振り子の法則を僕はマインドセットとして受け入れることにしようと思います。

要約からの概要部分しか知りませんし、議論し尽くされてもいないので、「交渉不可能な相手への対策がない」以外にも破綻部分があるかもしれません。

そういった部分を最適化して整合してみようかと思います。

上手くいかなかったらあっさり捨てますが。