社会思想の一種である。

仁…慈しみを以て人に接する

礼…いただいた資産は倍返しする

義…約束を守る

智…資産倍返しのできる方法を得る

信…未来に希望を持っている

至誠…世のため人のために役立つ人材になる

勤労…プライドを持てる仕事をする

分度…足るを知る生活費用をきっちり決める

推譲…余ったお金を支援に使う

 

父母の根源は天地の令命にあり

身体の根源は父母の生育にあり

子孫の相続は夫婦の丹精にあり

父母の富貴は祖先の勤功にあり

我が身の富貴は父母の積善にあり

子孫の富貴は自己の勤労にあり

身命の長養は衣食住の3つにあり

衣食住の3つは田畑山林にあり

田畑山林は人民の勤耕にあり

今年の衣食は昨年の産業にあり

来年の衣食は今年の艱難にあり

年々歳々報徳を忘るべからず

 

弱者救済といえば公金の投入を真っ先に思いつく人もいるかもしれませんが、そういう人ほど二宮尊徳の思想をよく研究するべきではないかと思います。共同組合や信用金庫の原型をつくった彼の思想は、今でも十分通用するものです。

「平等に貧しくなろう」などと夢も希望もないことを言うのは、おやめになったほうがよろしい。