「実家じまい」の作業を進めています。
今回、作業上の都合等で残していた家
具を二つ処分しました。
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一つは「茶タンス」です。いわゆる、
食器棚の事です。両親が結婚して間も
ない頃に揃えたものです。
その後、食器も増えて、普段使わない
食器を入れる保管庫代わりに使ってい
ました。
ただ、母の思い入れがあるものなので、
二度の引っ越しの際にも、捨てられな
かったそうです。
当初、ここには茶碗や箸、湯呑等、普
段使いの食器類を入れていました。
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もう一つは、母の嫁入り道具である
「桐タンス」です。表面は、経年劣化
で変色してしまいましたが、軽くて吸
湿性があるので、着物を仕舞うのには
最適です。
かなり以前に、このタンスに仕舞って
あった、祖母の形見の着物や、母の嫁
入り衣装の着物を見せてもらった事が
あります。
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これらは、我が家の生活史と結びつい
た「伴走者」のようなものでした。
私が子どもの頃、この「茶タンス」か
ら、箸や茶碗を出すお手伝いをしまし
た。また、お菓子が仕舞ってあるのを
見つけて、密かに食べた思い出もあり
ます。
我が家では、食事の際、副菜である
「おかず」を五、六鉢、常に食卓に並
べていました。母は、戦中戦後に満足
に食べられなかった体験から、目の前
に食べ物が沢山ないとイヤなのだ、と
話していました。
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一方、「桐タンス」は、母が嫁入りの
時に、祖母が揃えてくれた物だそうで
す。祖父が、早くに亡くなっていたの
で、祖母は子育てが大変だったろうと
思います。
このため母は、このタンスを捨てられ
ずにいました。次第に、家具が増えて、
これの置き場がなくなると、押入へ三
分割して保管していました。
子どもだった私は、用もないのに、引
き出しを開けて中を物色した事があり
ます。知らない世界をのぞき込む感覚
と、桐材の軽やかな乾いた感覚を気持
ち良く感じたものです。
遺品の整理で、その母の嫁入り衣装を
探しましたが、見つかりませんでした。
学費の足しに、密かに処分してしまっ
たようです…。
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当初は、これらをリユース出来ないか
と業者に打診しました。でも、古過ぎ
て引き取れないとの事でした。残念…。
桐タンスは、表面を削れば綺麗な木目
が出るそうです。でも、「終活」を思う
と、その先も持ち続けられるか…。
このため、やむなく粗大ごみとして処
分する事にしました。が、心にポッカ
リと穴が開いたように感じました。
こうした、思い入れのあるものを手放
すのも「喪の仕事」のようです。
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「実家じまい」の作業は、まだ続いて
います。
やっと、第四コーナーに差し掛かかる
ところでしょうか。
山登りだと七合目を過ぎて八合目に向
かう途中かな。
では、失礼します。
以上

