【完結】ある細身のアジア人男性と、小太り白人じいさんの話 ~後編④~ | クリス☆トリスのミッドナイトイングリッシュ

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夜の英会話講師 クリス☆トリスです。
夜に使える英語のワンフレーズや、夜の国際交流についてなど、発信していきます。
ためになる本の書評やお店情報など体験を元にシェアしていけたらと思います

あらすじ

 

留学中、ロサンゼルスへ一人旅をしにいったクリストリス。

期待に胸を踊らせいった先で、おじいさんからナンパされる!?

色々な観光地に連れていってもらい、とうとうおじいさんちへ行くクリストリス。

そこでおじいさんから、彼氏も彼女もいないよ発言を受けたが、無言で流れてしまう。

ついつい飲み過ぎて、寝てしまったようだ。

起きたときにはTシャツトランクス状態、リビングに行くとタケオがいて、ごはんを振舞ってくれた。

夜、、、そして涙の別れ編へ…



・・・朝。




なんだ、夢か・・・






だったらよかった


リビングに行くとじいさんテレビ見てた。
じいさん「お、起きたか、おはよう」
そして、おはようのハグ
ヒゲが顔に当たってます、じいさん。


じいさん「それじゃ朝飯作ろうかな。ソファ座って待ってな」

キッチンにいき朝飯の準備を始める爺さん


いいにおいだ。


じいさんが作ってくれたのはコーンビーフオムレツと
グレイビーソース付きパン


まじでうまかった。
朝だったから全部食えなかったのは申し訳なかったけど。

さすが、じいさん
そういえば爺さんこんなことも話してたっけ。
「嫁がどーやって夫を家に帰らせるのが一番効果的か知ってるか?
 うまい料理を作ってやるんだ、それに尽きる」

こう言ってたのを思い出した。

じいさん料理うまかったよ。




そういえばその日は教会に行く予定だった。
前の日にそういう話になってた。

なんでもゲイがいっぱい集まるという教会。



食事をおえ、準備をする俺。

じいさん「じゃぁ、行くか。」
俺「う、うん」

二人で車に乗り込む。もちろん助手席は俺。特等席w


俺はまず切符を買いにユニオン駅に行きたかった
(前日、切符はあとででいいかって話になって結局買わなかった)


じいさんは結婚話までいった彼氏のことをいろいろと詳しく話してくれた
こんなことに詳しく話すのは俺が初めてとか言ってた。

その彼氏はゲイではなかった。
じいさんは言う、恋愛に性別は関係ないんだ、と。




・・・そして車は静かにユニオン駅に近づいていった。




そのころには俺の気持はもう決まっていた。

じいさん、あなたの気持にはこたえられそうにないということを。

だからユニオン駅で降ろしてもらおうと、
教会には行きたくないと言おうと。


でも、悪い気もしてた。

こんなによくしてもらって何もしてあげないんじゃ、あまりひどいんじゃないかと
 

別れ


俺はじいさんにここで車からおろしてほしい旨を切り出す。

俺「あのさ、じいさん、ここで、降ろしてもらうことってできないかな?」
爺さん「そう・・・か・・・。」
俺「やっぱり、俺は男を恋愛対象としてはみれない」
爺さん「・・・」
俺「正直に言うとね、爺さんがゲイだと知って、好きだと言われてから、爺さんが俺にボディタッチしてくる
  のがどんどん、気持ち悪いと感じてしまってたんだ。」
俺「だから、観光とか連れて行ってもらったり、家に泊まらせてもらったり
  しといてほんとに申し訳ないと思う、だけど、ここでお別れさせてください。」



そういうと
じいさんは、涙は出ていないものの悲しげな顔になり、
「・・・、わかった、俺はお前が自分の意思を伝えてくれたことに感謝する。」
と言い俺はここで降りることになった。


最後に、俺はこう言った。

「I am Sho. Nice meeting you.」

じいさんもそれに応えるようにして

「I am G-SAN. Nice meeting you, too」



俺は車から降り、電車の切符を買いに歩いて行った。



~完~

 

あとがき

メモ書きを引っ張り出してきて、10年ぶりにいろんなことを思い出しました。

結構ネタにしてて色んなタイミングで人に話してたんですが、当時書き綴っていると

よく思い出せるんだなと。

人の優しさにも触れたし、世界の広さも知ったし、経験値は確実に上がりました。

身が無事だったことが何よりだし、人生ネタ作ってなんぼだなとも思ってます。

 

完結しちゃったから次からなにを書こう。

じいさんとの話の中での英語でも書きましょうか。

 

書評も随時上げていきたいと思います。