皆さんこんにちは、とーるです。

この前のリボルバーイベントで、シューティングレンジの店員さんからとても有益な情報を聞いたのでご紹介します。


【すべてのリボルバーエアガンは着弾が下に外れる持病を持っている】

この衝撃の事実に、メーカー毎の例外は一切ありません。この現象は、マルイだろうがタナカだろうがマルシンだろうがクラウンだろうが、どのメーカーでも起こるリボルバー特有の持病です。

話のきっかけは、普段リボルバーをあまり使わない他の参加者の方が「なぜか下に外れる」と言ったことでした。

おっしゃるとおり、リボルバータイプのエアガンは、狙った箇所よりも下に着弾が外れる傾向があります。このことは、普段から主にリボルバーを使っている人の多くが感じている事だと思います。


【対策】

これを解消する方法は2種類。

1つは画像のようにリヤサイトを嵩上げする加工での対策です。たくさん機種を持っている人なら、どの機種でも同じように照準できるので便利なやり方です。

2つ目は、射手がリボルバーに合わせる方法。つまりフロントサイトの上端とリヤサイトを合わせるやり方です。お気に入りの一丁しか使わない人にとってはこれが一番簡単なやり方でしょう。



【なんで??】

加工や狙い方の工夫で解決はできても、このままでは結局疑問は晴れませんよね…

そもそもなんでリヤサイトを上げたり狙いを工夫しないと当たらないのか??

ということで、下に外れる理由を検証してみましょう。


下の画像を見てください。
リヤサイトを一切調整していない機種で撮影しています。


まず右端にカートリッジを起き、これをターゲットと見立てます。

フロントサイトとリヤサイトをターゲットに合わせてみた状態で、さあ見てみましょう。

なんと、しっかり狙っているのにも関わらず、銃口の向いた先はターゲットを下に外しています。

本当に下にズレています。


これはリヤサイトを調整して嵩上げした機種です。

ターゲットに対して平行に、正確に向いていますよね。


リヤサイト嵩上げの 差をアップで比較してみましょう。

(44マグナムと357マグナムなので正確に比較はできませんが)

左のリヤサイト嵩上げですが、実はなんと純正のネジだけでは長さが足りず、長い物に変更してわざわざゴムパッキンを挟んでいます。

これくらい嵩上げしないと正確に狙う事はできないのです。


【実銃とエアガンの決定的な違い】

でも、これっておかしな話です。実銃をモデルにしているのだから同じようなサイトがついている実銃だって狙いは同じように狂うんじゃないの?と

事実、実銃のリボルバーもエアガンと同じように狙いに対して銃口が下がるようにデザインされているそうです。

そして、それがリボルバーエアガンの持病の元凶なんですね。



【実銃にあってエアガンに無い事象】

 それは「反動」です。

基本的に強力な弾薬を用いるタイプのリボルバー拳銃は反動が大きくなりやすいです。弾がバレルを通過する前に銃が跳ね上がる事から、その分を補正するためにサイト通りに狙った時にわざと銃口が少し下がるように設計されているんですね。

では、リボルバーエアガンの特徴はというと、実銃の世界とは真逆となっています。

固定ガスガンのため反動は一切無い・ガス圧のロスが多いため初速は低く、つまずきホップのため強い回転がかからない事で弾道は常に落ち気味

ただでさえ銃口は下を向いているのに、更に下に当たりやすい特徴を備えている、 それがリボルバーエアガンというものなんですね。

そしてメーカーがサイトをエアガン用に調整しないのは、見た目の問題による物だと思います。

性能や使い勝手の悪さを度外視してまで、あえてリボルバーのエアガンを選ぶ人は、見た目も特に気にしている人が多いはず。

リボルバーのエアガンは「弾を飛ばせるモデルガン」みたいな側面が他のタイプのエアガンに比べて大きいと個人的には思います。

メーカーはあえてオリジナルの特徴を崩すような事はしていないのではないかなぁと思われます。

ですが、競技に使う機種の場合は当たらないより当たった方が良いに決まってます。

サイトを加工したりするのが嫌な場合でも、狙い方を工夫すれば充分カバー可能ですから。リボルバーエアガンはそもそも下に着弾しやすいんだ、ということを念頭に置いて撃ってみて下さい。

サイトの狙い方はもちろん、プレートの上半分を狙うクセをつけるとかですね。

このたいへん有益な情報を下さったシューティングレンジの店員さんに感謝申し上げます。

リボルバー使いの皆様のお役に立てましたら幸い です。リボルバーエアガン普及のためにも、これからも良い情報は積極的にご紹介していきたいと思います。 

ということで、次の記事をお楽しみに!