こんにちは、やえやまとーるです。

 

自分はアウトドア(ソロキャン)も趣味にしておりまして、今回は最近手に入れたコンパクトでお洒落なガスランタンを紹介します。

 

「イワタニ・プリムス ガスキャンドル(IP-G-CANDLE)」

 

以前から欲しかったのですが絶版で貴重なため、なかなか見かける機会がありませんでした。

そしたら最近、ネットオークションで売られており迷わず購入。

 

ライター用ガスからの注入や各種ガス缶に専用アダプターを使用しての注入が可能で、とても使い勝手が良い物です。

 

これとよく似た商品として、UCO(ユーコ)のキャンドルランタンという物があります。

 

UCOの物はロウソクを使用するタイプで、軽量ですが掃除が少々大変で、着火にもライターやマッチが必要です。

 

一方、今回紹介するイワタニ・プリムスガスキャンドルの特徴は全く正反対で、若干重みはありますがガス燃焼なのでほとんど汚れず、点火プラグ内蔵のため単体で使えます。

 

耐熱ガラスをスライド式に収納する基本構造はUCOとほぼ同じですが、ガスタンクと放出バルブ、点火プラグを内蔵する関係で少々縦長になっています。径はイワタニ・プリムスもUCOもほぼ同じです。「缶コーヒーくらいのサイズ感で、重さは缶コーヒーより若干ずっしり」と言えば想像しやすいでしょうか。

 

燃焼時間はフル充填で最大8時間、ただし明るさはロウソクよりちょっと明るいかな、程度のものです。

 

 

この手のキャンドル型ランタンで得られる灯りは基本的に実用性皆無、はっきり言って「暗い」です。

なので快適な照明としての用途は期待できないと思って下さい。

 

(ゆらゆらとした光はLEDライトとは違い美しさや風流を感じる)

 

実用的に使えそうな場面を想像するとしたら災害時でしょうか。

使い勝手が良くコンパクトなので非常灯や火種として大活躍するかもしれません。明るいライターと言ったところです。

あたたかな光で和むので心理的効果も期待できます。

 

一番良いのはこれが役立つような災害が起きない事ですが......

 

お話が脱線してしまいました。

 

このガスキャンドルが現在は製造されていないという事は、

 

「仕様上何かしらの不具合があったのか」「製造コストがかかっていたのか」

 

ただ、さすがはイワタニ・プリムスのガス製品、製造から20年以上経った現在でも問題なく使用できる頑丈さです。そして販売期間が5年?(詳細不明)以上はあった事から考えると、商品の不具合でも製造コストが原因の販売終了でも無さそう......

 

この商品が販売されていたのは1990年代です。

その頃は白色LEDの製造に欠かせない青色発光ダイオードがようやく実用段階にこぎつけたばかりで、現代のように安価で高性能なLEDランタンなど、とても手に入る時代ではありませんでした。

 

ガスランタンやオイルランタン、乾電池式の蛍光管ライト等がキャンプでメインの灯りとして多用されていた中、この手のキャンドル型ガスランタンは照明としてはちょっと頼りない感じです。しかもお洒落アイテムとしての要素も、OD缶タイプのガスランタンが放ついかにもアウトドアな雰囲気には一歩及ばない感があります。

 

持ち前のコンパクトさに関しても、昔は車を使った多人数大掛かりなキャンプが普通でしたから、ランタン1個を小さくできたところで誤差範囲(ちょっと言い過ぎ?)で、利点とは言えなかった事でしょう。テント内で使用する電池式のライトと、外で使用するOD缶のガスランタン又は人気のフュアーハンドオイルランタンがあればOKで、たったそれだけの荷物すら持って行けない時点でキャンプを趣味にする事などできなかったわけです。

 

そういう経緯からこの「ガスキャンドル」には、もしかしたら当時はどっちつかずで中途半端な印象があったのかもしれません(あくまで想像なので実際は不明です)。

 

やはり根本的に 「需要が無かった」 そんなトコロなのでしょう。(詳細ご存じの方からの情報求む)

 

 

時は流れて、キャンプスタイルは全く異なる進化を遂げました。


家電照明の主流が置き換えられるほどの実用性を誇る「LED照明」を搭載した軽量小型のランタンを、テントの内外問わずメインの灯りとして使用する人が多くなったのです。

 

登山用品等の技術を応用し軽量小型化が飛躍的に進んでいる現代のキャンプ、特に大流行りの「ソロキャン」においては、OD缶のガスランタンやオイルランタンよりも遥かに軽量コンパクトであるという特徴が最大の武器となり、とても魅力的なお洒落アイテムと化します。

 

「ガスランタンやオイルランタンのような自然光の照明が欲しいけど、大きなガス缶が必要だったり本体が大きかったり荷物が嵩張るからちょっと厳しいかなぁ」

 

そんな悩みを持つソロキャンパーの需要に、キャンドル型ランタンは強くマッチしていると思います。

 

極力荷物を減らしたい状況でも、「実用」と「雰囲気作り用」として2種類のランタンを問題なく持ち運ぶ事ができるのだからLEDさまさまです。

 


しかしながら、この「イワタニ・プリムス ガスキャンドル」は完全な絶版品なのが非常に惜しい点です。

(UCOキャンドルランタンは現行市販されている商品なので手に入りやすいから良いのですが)

 

専用のロウソクを買う必要も無いし、ロウで汚れる事も無いし、簡単に着火するし、はっきり言ってメリットしか無く、個人的にはUCOキャンドルランタンよりも好きです(ガスの炎はロウソクの炎と比べると安定しすぎていてゆらゆら感が少なく、多少の物足りなさは感じるので完全な下位互換とは言えませんが)。

 

徒歩で登山用リュックを背負ってキャンプしている自分のようなソロキャンパーには、荷物を圧迫する心配も無くいざという時にはポケットにすら入る貴重なガスランタンです。

 

今発売したら大ヒット間違いなし?生まれる時代が早すぎた商品なんじゃないかなぁと思ってしまいます。

 

奥多摩のキャンプ場なんかで、LED照明を消して星空を眺め川のせせらぎに耳を傾けながら、このガスキャンドルの灯りと直火の焚火で優雅なひと時を過ごす。

 

本当に素晴らしいですね。

 

 

自分は、暑さと虫が嫌いで冬しかキャンプしないので、この楽しみはあと数か月の間おあずけです。

 

 

というわけで

 

さいなら、さいなら