ブルックリンブリッジ付近

マンハッタン側には

ワールドトレードセンターと

ウォール街

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昨年秋から関わっていた
2ヶ月の映画プロジェクトが
先日終わり一息

この映画の役は
Zoomオーディションでゲット
親子で共演なんてのは

奇跡的な話で
撮影前日に初めて
ディレクターさんと
現場でお会いした

 

パンデミックでこの業界
わざわざキャスティングの
事務所に行かなくてもよくなり
本当に便利な世の中になった
以前は何度も事務所に足を運んだが
今では最終オーディションで
初めてキャスティングや
ディレクターに会いにいくのが
一般的になってきた

このZoomの初期ミーティングで
日本人ヒロインとの
ミーティングがあった時
彼女の第一印象は
あまりプロフェッショナルではない
雰囲気で僕は少し心配していた
彼女は正月3日から始まる
撮影に少し不満そうで
日本での正月休暇を
とても楽しみにしているようだった
(海外生活してると日本の正月はこの世の楽園なのだ)

予感は的中し
撮影初日前日の飛行機で
日本からニューヨークに
戻ってくる事に
危惧したディレクターに
フライト遅延やキャンセルなど
リスクがあり何か起これば
プロデューサーや
40数名のクルーにも
迷惑がかかり
主役ヒロインとして
現場の雰囲気にも
大きく影響すると言われ
気を悪くして降板してしまった

僕はニューヨーク初主役の
舞台の時にも
同じような経験をし
その時のことを思い出した

ディレクターが女優を
気に入って持ち上げてたのに
プロデューサーから
その女優の態度や
素行の注意 (遅刻が多いなど) を受け
ディレクターが渋々
それを言い出すとその女優は
「プロデューサーとワタシとどっちを取るんですか?」
みたいな事を言い始め
プライドを傷つけられた
その女優はリハーサル途中で
降板してしまった
その後後釜はもちろんすぐ見つかり
(やりたい代わりの俳優なんて
 ニューヨークには腐るほど居る)
舞台は大成功でニューヨークのメディアにも
大きく取り上げられた

まあ今回もそんな感じで
中国人のモデルさんが
めでたく急遽キャストされた

これは元々ヒロイン役だった
日本人女性にとって
チャンスを逃す事になり
一方で中国のモデルさんにとっては
大きなチャンスをものにすることになった
彼女はニューヨークのランウェイや
有名ブランドとの仕事は豊富だが
映画の仕事は2回目で
主役という大きな役を見事にこなし
今回の映像は女優にとって
次のステップを踏むに十分な
経験や素材になることは間違いない
いつも言ってるけど
実地での学びは
クラスでの何十倍にも匹敵するし
現場でしか体験できないことだらけだ

そして
アメリカのキャスティングは
ハリウッドスター以外は実力の世界
(スターも実力、縁と運で地位を築いたんだけど)
俳優の写真と経歴
過去の映像をもとに
第一審査が行われて
二次がZoomオーディション

だから主役の自分の映像は誰もが
喉から手が出るほど欲しいもので
日本女性が降板したと聞いて
「ああやっぱりね、惜しいことしたな〜」
が僕の率直な感想だった

まだキャリア構築中だったり
やり始めならこんなチャンスは
絶対に逃してはいけない
プライベートや変なプライドは
一旦横に置いて
チャンスをモノにするのだ

今回のモデルさんや

うちの娘のように
人生で大きなチャンスは
時々急にやってくるから
いつも準備万端で
しっかりゲットしよう