先日、友だちのお母さんが91歳でご逝去されました。
お通夜で友だちが「おふくろのことは知らないよね?」と言うので、
僕は昔一度だけ顔を合わせたことを思い出し、そのことを伝えました。
車の免許を取得して初めて自分の車を購入したちょうど今頃の季節、
友だちも車を買ったと聞き、家まで遊びに行きました。
そして、
家の外で友達と話をしていると、お母さんが、
「こんな車しか買ってやれんで・・・」とちょっと寂しそうに呟きました。
(イラストはネットでお借りしました)
車は中古車のカローラセダンでお世辞にも「良い車」とは言い難いものでした。
お母さんとしては息子の最初の車なのでもっと良い車(例えば新車とか)を
買ってやりたかったけど、当時はこれで精いっぱいいだったのかも知れません。
でも、その言葉が子どもに対しての「最高の愛情なんだなぁ」と感じました。
年月を経た今だから、より一層「親の心」が染みる思い出です。
友だちはその親心を知ってか知らずか、自身の車を「ボローラ」と称し、
自虐して乗っていました。