別居している次男のことです。

 

彼は高校在学時に就職のため、ある会社の入社試験を受けました。

 

500人以上在籍している企業なので「そこそこの会社」だなと

 

思っていましたし、学校の先生もが反対していないようだったので

 

受かるだろうと考えていました。

 

ところが、結果は「不合格」・・・

 

しかたなく全く希望とは違う零細企業に就職したのですが、約4年間

 

勤めた後に退職しました。

 

それ以降、10年間ニートのような生活を継続中です。

 

思うような職場でないことは想像がついていましたが、それならば

 

自分の思い描くような道に進むのかと期待していましたが、同居する

 

母親に一定の収入があり働かずとも生活できている環境に流されたのか、

 

そのまま過ごしています。

 

後に入社試験の様子を聞いたところ、面接で「転勤や出張は出来ますか?」と

 

言う質問に対して「いや、ちょっと考えます」と答えてしまったらしいのです。

 

普通、そこは嘘でも「はい」と答えるべきなのでしょう。

 

おそらくこの答えに面接担当の方は「合格」には出来なかったと推測します。

 

この話を聞いたときに、そりゃそうだろと思う反面ある話を思い出しました。

 

ある芸人さんの話です。

 

ネットニュースになる事件を起こしてしまったため、契約しているCM会社の

 

社長さんに謝罪するために伺った時のことです。

 

本人はもちろん、事務所も「これでCMは打ち切りだろうけど、人間として謝罪だけは

 

きちんとやっておこう」と臨んだのです。

 

するとその社長さん曰く、

 

「あんた、芸人さんだよね。多少のことはあるだろうしそれも含めて契約してるん

 

だから、いいことではないけどこれからもよろしく頼みますよ」と返事をいただいた

 

との事です。その後本人はより一層言動にも気を付けるのは当然ですがその社長さん

 

には一生恩義を感じながら仕事をさせていただくと決意し現在に至っている

 

そうです。

 

この話の中の社長さんのように次男の面接官も「普通はイエスマン的な返事をするは

 

ずなのに、自分に不利益かもしれない本音をいうヤツこそ有望だ」とは感じて

 

もらえなかったのでしょうね。

 

これも人との出会いの運なのでしょう。面接官は立場的に「合格」に出来ないのは

 

十分理解できるんですが、残念です。

 

ただ、仮にその会社に入った事で本人が幸せになる(感じる)ことになるのかは

 

分かりません。それこそ、精神的に追い込まれてつらい毎日を過ごすのかも

 

しれないし、また希望の職種でバリバリと仕事をこなしているのかも未知数です。

 

人との出会いは大切ですが、そこには運も大きな要素なんでしょうね。