化学療法をしている期間に
紫陽花を見に行くのは大変だ。

出かける準備にかなりの時間を費やしている。
久々の外出で「メイクが決まらない」
「服が決まらない」といった
美意識の問題や、かわいらしい感じではない。
虫刺されと紫外線に特化した対策に
時間を取られているのだ。

では、紫陽花を見に家を出るまでの
準備した内容を書き出してみよう。

①シャワーを浴びる
虫が寄ってこないようにするためだ。
夜にかいた汗を流しておく。
特に足裏は念入りに洗う。

②保湿
シャワーから出たらボディミルクで
全身を保湿する。
化学療法中の弱った肌を守るのと、
リンパ浮腫予防には保湿は欠かせない。

③足裏の消毒&保湿
足裏の常在菌の種類が多いか少ないかで
蚊に刺されやすいかどうかが決まると
知って以来、虫がいそうな場所に
出かける際は足裏を消毒する。
手指の消毒液を常備しているので便利だ。
消毒後、ヘパリン類似物質で保湿する。
足裏の保湿は長時間歩くので欠かせない。

④日焼け止めを塗る
主に顔や首に塗る。化学療法中の
日焼けによる炎症、色素沈着は避けたい。

⑤虫よけスプレーをする。
服の隙間から入ってくる虫もいるので
ムラのないようにスプレーして伸ばす。
ちなみに、こちら↓の
低刺激・無臭タイプを愛用している。
特に足(くるぶし(裾)あたり)
念入りにスプレーしている。

⑥長袖・長ズボン・ハイソックス
長袖→紫外線・怪我
長ズボン→紫外線・虫刺され・怪我
ハイソックス→虫刺され・怪我
白血球や血小板が回復していないときに
怪我をして血が止まらないなどという
惨事になっては、せっかくの散策に
ケチがついてしまう。感染症も心配だ。
また、怪我をしたのが足だと
リンパ浮腫にも怯えなければならない。

⑦日傘・帽子
紫外線&熱中症対策には欠かせない。
日傘だと写真を撮りにくいので
帽子とネックガードを購入した。
役立ちそうだと期待している。

⑧携帯タイプの虫除けの持参
虫がいそうな場所に着いたら
スイッチを入れておく。

準備に時間と手間がかかるうえに
やり過ぎ感は否めないが、
やっていなくて後悔するよりは良い。

紫陽花園でスチームサウナ状態となり
汗で流れたであろう虫よけを
塗り直していると、近づいてきていた
虫が去っていくのが見えた。

ディートの成分で認識できなくなったのか
抗がん剤でまずそうな血だと思ったのかは
蚊に聞いてみないとわからない。
真相はどうであれ、「対策をしたこと」と
「刺されなかったこと」が重要なのだ。

何もかも「未然に防ぐ」と、
あの早すぎる探偵みたいになっているが
とにかく今後も防ぎ続ける。

「病気になっても楽しむ」

一番大切なことを守るのだてへぺろ