久しぶりといえばあの人も来た。
きっかけはこちらのLINEだ。
ノイトロジンの副作用の
骨痛に伴い、脈を打つのに合わせて
身体がピクピクと動いていた
副作用が出ることは想定していたので
夕食のメニューは皿うどんだ。
台所に立つ時間を極力少なくしようと
考えた超時短メニューである
しかし、この日は皿うどんを
食べなかった。
あの人が来たのだ。
「んんんんんんんんーーー
」
」唸ったかと思うと片足を上げ…
「ばーんーごーはーんー」
」少しのあいだ「溜め」があり…
「しましょう、ねーー」
」踏み下ろした
しましょうねさんだ
「ねーー」
」もう一度片足を上げて踏み下ろした
どうやら夫がしましょうねさんに
連絡をしたらしい。
エコバッグを提げたしましょうねさんは
そのまま台所に向かった。
「しましょうねさん、お久しぶりです。
今日の晩ごはんは何ですか
」
」尋ねると鬼の形相
で振り返った。
で振り返った。メニューをきいてはいけないのも
相変わらずであった
お手洗いに立つだけでも
しましょうねさんは警戒して
睨みつけてくる
まな板の上を見られないように
両手を広げて立ち塞がってもいる
「今日の晩ごはんは何なんやろう…」と
独り言をもらしても睨まれた
しかも、拳を上げている…。
それくらい知られたくないのだ。
そうして出てきたのがこちらだ。
ジャンボステーキ
そしてこんなにもジャンボなのに
食べられる自分も怖すぎる（笑）
“サービス”で「ちっこワイン」も
（ミニサイズのワイン）
付けてくれた。
しっかりと「肉」を感じるものを
食べたのは久しぶりだったので
とてもおいしかった
食べながらしましょうねさんに
質問をした。
「しましょうねさんは、なんで
そんなに晩ごはんのメニューを
知られたくないんですか」
」「そんなん、知られたら終わりやろ
」
」「終わり…なんで終わりなんですか」
なんで終わりなんですか」「目の前に出てきたときに一番
テンションが上がってほしいんや
なんやったら、見ないままで
口の中に全部入れてしまいたいんや」
」「それはホンマにやめてください…
」
」料理への感動と驚きを
食べる瞬間に感じてほしいという
気持ちが強いあまりに
威嚇してしまうのだとわかった。
この後、デザートが付くのだが
しましょうねさんの秘密に
触れることとなるので
別に記すこととしよう
※しましょうねさんとは、夫が演じる
アク強めのキャラクターです。