目の前に見覚えのある色の軽自動車
こんな色の車に乗って、徘徊するお兄さんを探していたと、記憶のページがめくられる
兄の介護をしていた
長男である兄は親の介護をしてくれた。だから、今度は自分が兄をみていくと。
自身もやがて、兄と同じ病が進行する過程を辿る、物忘れの前兆もあった状態で、介護をしていた
大変でしたね。一生懸命でした
今娘達の介護で時の移ろいをじっと感じながら
過ごしているが、看たかった兄を送り出し
、濃密で幸せだったのではないだろうか。
介護している彼は、一途であったし、悔いなく生き方を選択してきたように思う。
私の中では、目の前の車に乗っているのは、彼であり、今にも車から降りてきて、兄を探しに行くのかもしれない
訪問看護が始まる
大事に、大事に支援の時を送りたい
166
