目の前に見覚えのある色の軽自動車

こんな色の車に乗って、徘徊するお兄さんを探していたと、記憶のページがめくられる

兄の介護をしていた

長男である兄は親の介護をしてくれた。だから、今度は自分が兄をみていくと。

自身もやがて、兄と同じ病が進行する過程を辿る、物忘れの前兆もあった状態で、介護をしていた

大変でしたね。一生懸命でした

今娘達の介護で時の移ろいをじっと感じながら

過ごしているが、看たかった兄を送り出し

、濃密で幸せだったのではないだろうか。

介護している彼は、一途であったし、悔いなく生き方を選択してきたように思う。

私の中では、目の前の車に乗っているのは、彼であり、今にも車から降りてきて、兄を探しに行くのかもしれない

訪問看護が始まる

大事に、大事に支援の時を送りたい


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