先日、Eテレの歌舞伎を取り上げた番組で、“なぜワル（悪）がかっこいいのか？”というテーマが討論されていました。
昔から人々はワルに憧れ、そこにかっこよさを感じてきました。歌舞伎の主人公にもそういうキャラがいて人々に愛されてきたし、現代の芸能界にもそういう人や、役は愛されている
と。
と。それ、わかりますよね。
私の世代でいくと、『ビーバップハイスクール』なんて、その最もたるモノです
ワル＝強さ＝かっこよさなのかな？
私はあまりそこに魅力を感じずに生きてきました。でも、世の中にはそこに魅力を感じる人が大勢いる事はわかります。特に男性はそういう人か多いですよね？
また、退廃的なものや、不健全なものへの憧れ、なんてものも存在します。
または、貧しかったり、醜かったり、弱かったり、そういう立場からガムシャラに頑張ってのし上がっていく、的なストーリー。
男性の描く漫画の世界に、
良家に生まれ育ち、
美形で、
スタイルもよく、
運動神経も抜群で、
恵まれた才能をいつくも持ち、
更に努力を怠らず、
品行方正であり、
誰にでも愛され、
女性にモテるがながされず、
仕事にも真摯に向き合い、
名声を成し、
結婚生活も安定し…
そんな主人公います？？
例えば、『タッチ』という漫画は皆さんご存知ですよね？
Wikipediaで調べると、
上杉達也、上杉和也は双生児。スポーツにも勉強にも真剣に取り組む弟の和也に対して、要領はいいが何事にもいい加減な兄の達也。
と書いてあります。
もし、のちに事故死するのが達也で、和也の方がが南ちゃんとの恋愛を成就させ、甲子園に行く事ができた、というストーリーだったら、果たして人気か出たでしょうか？
この漫画は、“ラブコメ”と“スポ根”の２つの要素をうまく絡み合せていて、男性読者も女性読者もいたと思われますが、男性目線でいくと、やはり“達也”が主人公であるべき、だったでしょう。（作者のあだち充さんは男性です）
こうやって考えると、やはり西城秀樹が男性に愛される存在であったのか？という答えには、“ノー”と言わざるをえません。
勿論、周りの男性スタッフなどには愛され尊敬されていたと思います。
ただ、スクリーン越しにみる“西城秀樹”というキャラが、男性ファンを多くゲットできるか、は少し難しかったかもしれません。
そして何より、当時は男性社会であった事。
これが、最も西城秀樹という存在の価値を正当に扱えなかった理由だと思います。
お茶の間のアイドルで新御三家の1人。
でしかなかった（当時からのファンの方は違うと思いますが、少なくとも私はそういう認識で2018年まで生きておりました）のは、やはり、当時のテレビなどのメディアをはじめ、様々な企業や世間一般に、男性上位だった事は大きな要因だと思います。
良家に生まれ育ち、
美形で、
スタイルもよく、
運動神経も抜群で、
恵まれた才能をいつくも持ち、
更に努力を怠らず、
品行方正であり、
誰にでも愛され、
女性にモテるがながされず、
仕事にも真摯に向き合い、
名声を成し、
結婚生活も安定し…
こんな男を、世の中の男性は認めなかった、認めたくなかったんだと思います。
今でさえ、アイドルとしてでさえ、大きく扱われるのは圧倒的に女性アイドルです。
もし、メディア会社の社長、専務、管理職など女性が100%だったとしたら、果たして同じ結果になると思いますか？
秀樹ファンの中でも色んな意見があり、それはとても大事ですよね。物事は色んな角度からみる必要があります。
私は秀樹さんの肩書きは何でもいいんです。
アイドルだろうが、アーティストだろうが、ロック歌手だろうが…。
ただ、彼の“歌唱力”の評価がもう少し高くなれば…とそれだけを願っています。世の中に西城秀樹の歌唱力の高さが広まってくれないかなぁ、と思っています。最終目標はそこです。それだけです。
ただ、その為にはどうすればいいのか？と考えた時に、
“アイドル”って言われると偏った見方になっちゃうかも…
とか、
パフォーマンスが凄いんじゃなくて、そのパフォーマンスをしながらの歌唱が凄いんだよねー
とか、
歌唱力を認識してもらうには、とにかく歌を聴いてもらわない事には…
とか考え始めちゃうんです。
その為にはどうするべきなのか？ってね。
人への評価って色々あると思います。
先駆者である、とか
大きな実績を残した、とか
世の中を変えた、とか
絶世の美しさだった、とか
愛に満ちた人柄だった、とか
私は、秀樹さんの功績とか人柄とか、どれもこれも素晴らしいと思っていますが、それはファンの中だけでも良いかなぁ、と思っているんです。
NHKには腹が立ちますが（日本発の件ねあれは訂正して詫びて欲しい）…。
あれは訂正して詫びて欲しい）…。でも、世の中に、世界中に広まって欲しいのは、彼の歌唱力なんです。
あくまでもこれは私の個人的な気持ちです。
色んな人が色んな想いでいればいいと思っております。
長くなっちゃいましたが、何が言いたかったのかというと、
西城秀樹の歌唱力を認めて欲しい
その為にはメディアでの扱い方の変化が必要
しかし世の中は男性社会
男性に正当に評価されるには？
ワル、不健全さ、的なかっこよさが必要なのか？
う〜ん、西城秀樹は難しいのか？
って事