昨年の東日本大震災に引き続く福島第一原発事故以来、脱原発の論調が大きくなったかと思いきや、最近ではやっぱり自然エネルギー、再生可能エネルギーじゃ今の豊かな世の中を維持、発展させてゆくのは無理でしょう。だから原発もより安全性を高めて、、、というような話が息を吹き返しているようです。

 曰く①自然エネルギーはコストが高すぎて実用的でない、②自然エネルギーは不安定だ、③よって産業・経済発展にとってマイナス、、、云々。
 そこで「エネルギー進化論 ~『第4の革命』が日本を変える~」(飯田哲也;ちくま新書)を読んでいます。
 著者は環境エネルギー政策研究所所長という肩書で、世界の自然エネルギー、再生可能エネルギー事業に通じている方です。
 これを読むと上記のような日本でよく聞かれる反・自然エネルギーの論拠が実にでたらめであること、欧米やアメリカ、はては中国にまでもが自然エネルギーの取入れを非常に熱心に推進しており、そうした動きに対して日本は相当出遅れている現実に唖然といたします。
 ましてや原発事故の重大事態が1年に渡って持続している日本において、上記のような反対論が出てきて、またぞろ世界の流れから遠ざかろうとしている事態。
 もう一つの本に詳しいですが、日本ってほんと政府、電力会社、地域社会そろって原子力村社会に骨の髄まで浸かっているのですね。

エネルギー進化論: 「第4の革命」が日本を変える (ちくま新書)/飯田 哲也

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私たちは、原発を止めるには日本を変えなければならないと思っています。/飯田 哲也

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