不定期連載シリーズ



≪君にトルけ!!第18話≫真相へのカウントダウン編




あらすじ・・・憧れのアキナに告白するためトルマニアを目指す

元ペーパークラフト部キャプテンのユウスケ。



トルマニア集結の夜、マサヤの一言により各地のトルマニアは解散。

ハッキング事件の解決はゴウ先輩一人に任された。



その深夜、関西から訪れたトルマニア・アキラが謎の人物

「とるだち」に襲撃されるのであった。








_____水曜日    AM 10:00    学校



プルルルルルルルル・・・


教室で携帯電話の音が鳴り響いた。




先生「誰だ!?授業中に電話の電源を切ってないやつは!!」



ゴウ「俺です。」



TOR MANIA

ゴウ先輩


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先生「ゴゴ、ゴウ君だったのか!?申し訳ない。ゴウ君なら全て許されるから。先生が悪かったよ!!」



ゴウ「ちょっと、友人から電話なんで教室の外で話してきていいですかね?」



先生「いいよいいよ!!誰かゴウ君の代わりにノートを書いてあげなさい!!」



生徒A「わたくしがやります!!」



先生「よし、貴様がやりなさい。」



生徒A「かしこまりました!!!」



ゴウ「じゃあ、俺はここで。」



先生「いってらっしゃいませ。」



ゴウ先輩は颯爽と教室の外へ出て行った。

そして、携帯電話を取り出した。



ゴウ「もしもし。」



アキラ「わいや、ゴウちゃん!!」



ゴウ「アキラの兄貴・・・。いったい何が?」



アキラ「昨日≪とるだち≫ってヤツに襲われたんや。」



ゴウ「なんだって!?」



アキラ「途中で道端のおっさんが警察に通報したせいで、ぎょうさんの警官が来よって大騒ぎになってもうてな。騒ぎの合間に逃げられてしもうた。」



ゴウ「・・・そうか。」





アキラ「油断していたとはいえ、わいのスソを持っていくヤツがおるなんてな。なぁ、ゴウちゃん?一体あいつは何者なんや??」





ゴウ「・・・。」





アキラ「わいも被害者や。教えてもらわんと気が済まんわ。」





ゴウ「・・・分かった。俺が知っている範囲で教えよう。」







______水曜日 AM12:30  学校


マサシ「ユウスケ・・・また学校来てないか。」



ショウコ「あいつ・・・一体どうしたっていうのかしら?」



カアイ「単純に自分に事件の容疑が掛かっていることと・・・」



ショウコ「と?」



カアイ「アキナの事でしょうね。ほら、ゴウ先輩と一緒に居るとこを見ちゃったんでしょ?」



マサシ「やっぱし、それも引きずってんのか。」



?「みんな!!」



カアイ「アキナ・・・。」



アキナ「ねぇ、今日私何度もマグロ漁船君に電話してるのに一回も出ないの。どうして・・かな・・・?」






_____同刻   駅前 商店街



プルルルルルルルル・・・


携帯電話の音が鳴り響いた。



ユウスケ「アキナちゃん・・・ごめん。」


ユウスケはただ一人、商店街を歩いていた。



ユウスケ「もう・・・トルマニア目指すのやめようかな。」


今にも消え入りそうな小さな声で呟いた。



?「あれ!?君もしかしてあの時の!!!」



ユウスケ「えっ・・・あっ!!!」



?「私だよ!!トルマニア御用達のラーメン屋の店主だよ!!」


ユウスケ「あぁ!!!あのインチキラーメン屋の!!」



店主「インチキとはひどいなぁ~。久しぶりだね!何しているんだいこんな所で?学校は?」



ユウスケ「今日は・・・ちょっと。」



店主「なんだか浮かない顔してるね?なんかあったのかい?」



ユウスケ「いえ・・・。」



店主「最近トルネードマートは行ってる?君中々、良いセンスしていたじゃないか?」



ユウスケ「もう、トルネードマートは・・・トルマニアはいいかなって。」



店主「・・・どうして?」



ユウスケ「俺なんかじゃ・・・って。」



店主「・・・そうか。それは君の自由だから私からはなんとも言えないが。おじさんはね?あのラーメン屋辞めたんだよ!」



ユウスケ「えッ!?どうして?」



店主「あんなくだらないマネは辞めて、真っ当にトルマニアを目指そうと思ってね。やっぱり私はトルネードマートが大好きだからね。」



ユウスケ「・・・。」



店主「もし、君もトルネードマートをまだ好きな気持ちがあるならあきらめないで欲しかったかな。良いかい??一生のうちに自分が心から≪大好き≫な物や人は大事にしなさい。それ程大切なものは何度も出会える訳じゃないんだから。」



ユウスケ「≪大好き≫な物や人・・・。」



店主「私から言えるのはそれだけだよ。じゃあね。」



そう言い残し、店主は何処かへと去っていった。



ユウスケ「大切にしろ・・・か。」



ポツリと呟くと、ユウスケはまた歩き出した。





_____その時だった。



?「おい、待て。」



誰かに引き止められ、ユウスケは振り返った。



?「お前がマグロ漁船ユウスケか。」



ユウスケ「誰だ!?」



?「わいは関西のトルマニアのアキラっちゅーもんや。」



ユウスケ「トルマニア・・・!!」



アキラ「お前に一つ聞きたいことがあるんや。」



ユウスケ「い、いったい何だ!?」








アキラ「お前・・・≪とるだち≫やろ?」










つづく。




※この物語はフィクションです。