11月24日 歩き遍路16日目

 
今回の区切り打ちの最終日です。
 
6時の朝食に備えて、5時15分起床。
すぐに出発できるよう、身支度を整えておきます。
 
実は、昨夜はあまり眠れませんでした。
 
帰りのバス、JR、特急の乗り継ぎがスムーズにできるかどうかが不安で不安で…。
 
本数が少ないので、一本でも乗り遅れたら完全アウトな世界です。
 
どれかの便に遅れが出たりしないか、乗り継ぎ時間が短い区間もあります。
 
慣れている場所ならまだしも、何もかもが初めての土地。
 
しかも、e5489(ごよやく)で予約した特急のチケットも、まだ切符の受け取りが終わっていません。
 
高知駅の券売機で一度躓いただけに、そういったことも不安を強くしていました。
 
そして、その不安は、のちに現実のものとなります。
 
朝食は昨日と同じダイニングで、同じメンバーでの食事。
 
夕食に引き続き、こちらも豪勢なラインナップです。

 

 

夕食の時と同じく、スタッフさんがひとつひとつ丁寧にメニューの説明をしてくれます。
 
メインはシイラの味醂焼き
それに、小鉢に盛られたヘルシーでカラフルな料理たち。
 
特に、梅干し、トマト、白菜、かぼちゃは自家製とのこと。
 
ちなみに、かぼちゃはハクビシンに食べられて、最後の1個なのだそうです(笑)
 
そんな貴重な食材もありながら、昨晩と同じメンバーで会話を楽しみつつ、和やかな朝食となりました。
 
 
出発前、見送ってくれるスタッフさんに、かねてから懸念していた「トイレ問題」について聞きました。
 
実は、これから通る道には、あの黄色い表紙の地図帳にも「WC」マークやコンビニの記載がなく、17km我慢しなければならないのは、さすがにキツいかも…と、出発前の下調べの段階で思っていたのです。
 
すると、「8km先の横浪のお店がやっていれば、お願いすればいける。でも今日は祝日なので休みかもしれない。」との回答。
 
この区間はトイレ事情で苦労する人が多いらしく、「特に女性は大変みたいですよ」という話もされていました。
 
そこから話がどんどん膨らみ、このスタッフさん、結構話好きだなと思いつつ(笑)、しばらく会話を楽しみました。
 
少し訛りがあったので、元々は韓国か中国の方なのでしょうか。
 
出発は6時半の予定でしたが、気がつけば6時50分になっていました(笑)
 
今日も気持ちの良い朝日を浴びながらのお遍路になりそうです。
 
これまでの区切り打ちでは、必ず1日は天気が崩れていましたが、今回は全日晴れ。これ以上ないほど天気に恵まれた回となりました。
 
遍路道は引き続き県道23号。
横浪半島を望む、浦ノ内湾沿いを歩くルートです。朝の景色も、これまた最高。

 

 

 

 

 

 

前日、前々日と比べると暖かく、2kmほど歩いたところで防寒ジャケットは脱ぎました。
 
そして、トイレ、トイレ…なんて気にしすぎると、尿意はすぐに訪れます(笑)
 
あぁ、もうヤバい😅 と思いつつ、とりあえず横浪を目指します。
 
 
なずなのスタッフさんも注意喚起していた浦ノ内トンネルを抜けると、たくさんの柑橘系が木にぶら下がっていました。
 

 

 

 

 

↑たくさんの木に柑橘系がぶら下がってる

 

 

奥の建物の外壁を見ると、「ぽんかんの里立目」の表示。
 

 

ぽんかんの果樹園だったんですね。
 
山と海の景色に少しだけ飽きていたところだったので、こういった景色が見られたのは、良い気分転換になりました。

 

 

さらに海沿いを進みます。

 

 

 

すると、浦ノ内の集落までやってきました。
 
ここらあたりが、トイレを求めていたエリア。
 
近くには「横浪」の船着場があり、歩き遍路さんは「埋立」から船に乗り、ここで降りるルートになっています。
 
そこで、スタッフさんが言っていたお店ではありませんでしたが、ヤマザキショップを発見。
 
お店の方に、申し訳なさそうに
 
トイレ、お借りしたいんですけど…
 
とお願いすると、快く案内してくださいました。無事に問題解決。いやぁ、本当にありがたかったです。
 
お腹は空いていませんでしたが、お礼の印にフレンチトーストを購入。
 

 

 

パンを無理やりお腹に詰め込みながら(笑)、再び歩き出します。
 
すると、遍路道が2つに分かれる分岐点に。
右へ行くと、内陸の県道314号を行く景観ルート。

 

 

私はそのまま、県道23号ルートを選択します。

 

 

 

その後、橋を渡り、集落を抜けると――

 

 

 

トイレ、あったんかーい!
 
と、思わず心の中でツッコミ(笑)
 
地図には載っていなかったので、最近建てられたのでしょうか。
 
見た瞬間はショックで苦笑いでしたが、私たちのようなお遍路さんのために建てられたような気がして、ありがたい気持ちを持ちつつ、そのまま通り抜けました。
 
 

公衆トイレから1kmほど進むと、浦ノ内湾とはお別れです。

 

すると今度は、仮設トイレを発見。



……いえ、別に何も言うことはありません(笑)

こういう、絶妙にタイミングの悪いこともありますね。

 


しかし、ほどなくして嬉しい出来事がありました。


一台の軽トラックが、私の前でスッと停車。

 

お遍路さん、お接待です

 

と、男性の方でしたが、お茶を差し出してくれました。



慌てて「あっ、ありがとうございます」と笑顔で返すと、そのままさーっと走り去って行かれました。

 

突然のことで、ひとことお礼を言うのが精一杯。

 

納札を渡すこともできませんでしたが、ありがたく頂戴しました。

 

今日は、なずなさんのお接待でお水もいただいており、それが750mlのペットボトル。



すでにリュックはなかなかの重さでしたが、さらにお茶が加わり、ずっしり感が増しました。

 

でもこれは、温かいお気持ちの重みだと思えば、不思議としんどさはありませんでした。

 

ここから遍路道は内陸へ。鳥坂トンネルをくぐります。


↑鳥坂トンネル

 



しばらくすると、「お遍路さん休憩小屋第17号須崎」が現れました。




この地点で、37番岩本寺までは37.8km。

ここも地図にはトイレ表記が無かったのに、しっかり設置されていました。





私の取り越し苦労は、どうやらここまで続いていたようです(笑)

 

ここは野宿されるお遍路さんもいるようですが、「16時以降を厳守」という張り紙がありました。

 

しばらく山あいの道を進むと、突然、大きな工場の高い建物が現れます。





周囲が閑静なだけに、かなり目立ちます。



会社名を見ると、どうやらセメント工場のようでした。



 

さらに10分ほど歩くと、桜川にかかる橋を渡り、前方には「マルナカ」が見えてきました。



 

計画段階では、トイレは宿からここまで我慢する想定でしたが(笑)、ここで2回目のトイレタイムとなりました。

 

マルナカは地域密着型のスーパーというイメージでしたが、ここは色んな店舗が立ち並ぶ、かなり規模の大きな商業施設で、正直お見逸れしました。

 

私は「すさき黒潮市場」にあるトイレをお借りし、ついでに会社からの着信にも折り返し電話。


↑ここでトイレを借りる

 


実は歩いている間に、同僚から何度か着信があったので気になっていました。

 

確認の電話でしたが、本当ならこうならないように、事前にもっと情報共有しておかないといけませんね。どうしても、こういう「モレ」は出てしまいます。

 

ここから先は、高知自動車道をくぐり、JR大間駅の横を通り、県道388号へ。


↑須崎湾の入江の横を通る


↑ここから右へ入る


↑大間駅の横を通る


↑須崎駅から2kmの地点


↑珍しい道標


↑須崎市役所の前を通る



 そして、今日のミッションがひとつあります。

 

「須崎名物・鍋焼きラーメンを食べること」。

 

候補は3店舗。

 


まずは「お好み焼き だるま



店内で待っている方が何人も見えたので、ここは断念。



続いて「鍋焼きラーメン まゆみの店



だるまからすぐの場所ですが、こちらはさらに混雑。外で待っているお客さんもいて、さすがに心が折れました。

 

これで最後の砦。道の駅に、すべてを託します。

 


その前に、少し遍路道を外れ、5分ほどで別格5番札所・大善寺に到着。時刻は11時05分




鍋焼きラーメンの前に、まずはこちらで参拝です。


ここは山門がなく、いきなり大師堂が目の前に現れる、少し珍しいお寺。

 

今後のお遍路でも、遍路道から大きく外れず、時間に余裕がある場合は、別格もできるだけ参拝していくつもりです。

 

本堂は、大師堂を通り過ぎた先から、石段を登った高台にあります。




これがなかなか急で長い💦

 

その途中には、住宅街を見下ろせるスポットがあり、なかなかの眺め。




二ツ石大師や、ボケ封じ観音も、その景色をご堪能されているようでした。


↑二ツ石大師像





↑ボケ封じ観音像



境内はこぢんまりとしており、参拝客もほとんどおらず、ひっそりとした中での参拝。


↑本堂



参拝を終え、石段を下りて再び大師堂でもお参りします。

 

その後、一旦お寺の敷地を出ると、向かいには大きなお大師様の石像。




 

御朱印をいただくため、少し離れた納経所へ向かいます。

 

ここで、ちょっと珍しい光景に出くわしました。

 

本坊から本堂まで、レールが架かっているのです。



ぱっと見は「ナニコレ珍百景」レベル(笑)

 

どうやらモノレールが運行しているようで、ゴンドラは見かけませんでしたが、足の悪い方にとっては、ありがたい設備なのでしょう。



納経所は「有善会館」という建物の中。



御朱印をいただき、さらにお接待でみかんまで頂戴しました。



 

ちなみに納経料は300円。

4番の鯖大師といい、どうやら別格札所は、2024年4月からの価格改定はされていないようですね。

 

時刻は11時40分過ぎ。さすがにお腹が空いてきました。


早く、鍋焼きラーメンが食べたいです(笑)

 

大善寺から道の駅までは、約800m。


果たして、無事に鍋焼きラーメンにありつくことはできるのでしょうか――。

 

16日目・後編に続く。