鳥巣清典の時事コラム1644「長期金利の上昇続く 日本国債売る動き広がる」 | 絶対に受けたい授業「国家財政破綻」

鳥巣清典の時事コラム1644「長期金利の上昇続く 日本国債売る動き広がる」


長期金利の上昇続く 日本国債売る動き広がる
NHK8月2日

1日の国債の市場では、日銀の追加の金融緩和策に国債の買い入れの増加などが盛り込まれなかったことから日本国債を売る動きが広がり、長期金利の代表的な指標である満期までの期間が10年の国債の利回りは一時、マイナス0.13%と、6月下旬以来の水準まで上昇し、マイナス幅が縮小しました。

1日の国債の市場では午前中から国債を売る動きが広がり価格が下落しました。
国債は、価格が値下がりすると利回りが上昇する関係にあり、長期金利の代表的な指標である満期までの期間が10年の国債の利回りは一時、マイナス0.13%と、6月23日以来の水準まで上昇し、マイナス幅が縮小しました。
これは先月29日に日銀が決定した追加の金融緩和策に、国債の買い入れの増加やマイナス金利の幅の拡大が盛り込まれなかったことで、それまで国債を買っていた投資家が一転して売却する動きを強めたことが背景にあります。
市場関係者は「イギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決定して以降、世界経済の先行きへの警戒感もあり、比較的安全な資産とされる日本国債が買われていたが、日銀の決定をきっかけに国債を売る動きが進んでいる。市場では今後の日銀の金融緩和策を巡ってさまざまな観測が出ていて、しばらくは不安定な動きが続くのではないか」と話しています。

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PS

<7月29日の日銀の決定会合後は上昇が続く。日銀は追加緩和に踏み切ったものの、その手段は上場投資信託(ETF)の買い増しにとどまった。さらに次回会合でこれまでの緩和の効果や副作用などを検証すると表明したことが市場で「検証結果次第でこれまでのように国債の買い入れやマイナス金利政策を続けられない可能性もあると受け止められた」(みずほ証券の丹治倫敦氏)からだ。>(朝日新聞)