鳥巣清典の時事コラム1629「『中居正弘の金スマ』=山本アナ&市來ペアの基礎を鍛え直す5箇条」 | 絶対に受けたい授業「国家財政破綻」

鳥巣清典の時事コラム1629「『中居正弘の金スマ』=山本アナ&市來ペアの基礎を鍛え直す5箇条」

『中居正弘の金曜日のスマイルたちへ』(7月15日)。

 社交ダンスに頑張るТBSアナウンサー山本匠晃(たかあき)&
市來玲奈ペア。キンタロー&ロペスペアへのリベンジに燃えて新宿の社交ダンススクール『シノダ・スポーツダンスクラブ』のドアを叩き合宿に入ります。「基礎を鍛え直す」--その目的を達成するための指導は参考になります。



基礎:その1「ホールド」

1、・「ワルツ抜きで敗れた」(山本アナ)に対し、「敗れた原因は基礎」(
市來)と冷静に分析。「そこを強化しないとワルツもたぶん駄目」と元全日本強化選手の市來はアスリートとして培った経験から実力を分析。かつて通った『シノダ・スポーツダンスクラブ』を再訪。

2、10種競技で5年連続チャンピオンの山本武志・木嶋友美ペアが担当。

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かつて『ТVチャンピオン』(テレビ東京)で「社交ダンスの教え方日本一」に輝いた篠田
沙代子さんが監督。

3、「大事なのは、審査員が何を求めているのか」--篠田さんが挙げたのが5つ。「1、ホールド 2、踊るときの姿勢 3、動きの大きさ 4、音楽に乗り曲を表現できているか 5、ふたりの一体感」。

4、基礎:その1<ホールド> 
踊るときに上げている腕、肘をぴったり合わせて高さを保ちきれいに見せる。だが、どうしても山本の腕が下がってしまい課題だった腕を鍛えることでホールドの崩れやすい上半身の動きを矯正する。


基礎:その2「姿勢」


5、基礎:その2<姿勢> 
「そもそも踊るときの重心がズレている。人がふつうに立った時のように、身体の真ん中に重心の軸を置いたまま踊っている。だが社交ダンスを踊るときは、右半身に重心を置きキープし続ける。すると踊るときの軸がブレず、ここを軸に回れば回転もきれいになる」+「ボディの中に逆三角形をイメージする」(篠田氏)
ーーこうして徹底してダンスの基礎を鍛えぬくことに。

6、男女の腕をぴったりくっ付けたまま高く保つホールドの強化。ホールドを固めるのは、腕と肩の筋肉だけではない。横に引っ張っている筋肉、下におろしている筋肉ーー優雅に見えるダンスを支えるのは強靭な筋肉なのでだ。ロペス(岸氏)ーー元ラテンA級全日本2位ーーのホールドが崩れないのは、ムキムキの身体で筋肉を支えているからだ。使う筋肉が分かれば、あとは重点的に鍛えるのみ。

 手にしたのは2・5キロの錘(おもり)。ホールドの姿勢を試合よりやや長い1分50秒間保ち続ける。いろんな筋肉を緊張してつづけているので、めちゃっくちゃキツイ。これを10回。「自分のボディに集中します。コンペと同じ、誰がいても、どこにいても、どんなに環境にいても、自分に集中することが大事」+「このトレーニングは、毛穴から汗が噴き出してくる。きついのですが、筋肉が憶えてくれます」(山本コーチ)


基礎:その3「踊りの大きさ」


7、基礎:その3<踊りの大きさ>
山本アナの踊りは、足元をよく見ると歩幅が狭い。そのため、どうしても動きが小さく見えてしまう。もっと大胆に動かなくてはならないーー審査員はそこを見ている。
プロの動きの大きさを市來は体感してみるが、遠心力が働くほどの動きについていけない。

 ステップを意識するあまり、歩幅が狭くなるのはよくあること。歩幅を広くするトレーニングを行う。身体にゴムチューブを巻き付けた山本アナがダッシュ。「どうしてもあばら骨から行きたくなります。骨盤がちゃんと見えるような状態ーー下半身からちゃんと進んでいく。下半身から先に移動することを意識すると自然に歩幅が大きくなります」(山本コーチ)

「よーい、スタート!」。ダッシュを繰りかえすことでタンゴに備える。「タンゴはしっかり腰が入っていきます。『スロー、クイック、クイック』という腰のキレが非常に大事」(山本コーチ)


基礎:その4「音楽に乗り 表現できているか」


8、基礎:その4<音楽に乗り 表現できているか>
どのようにして鍛えるのか? 縄跳びをちゃんと腕を回しながら行う。ワルツの音楽に乗るためには、全身をゆっくり上下に動かすことが必要になります。大きく、ゆっくり縄跳びをすることで上下運動に必要な感覚を身体で憶え、同時に筋力も鍛える。「ダウン、アップ、ダウン、アップ」--見た目以上に苦しい。

タンゴはワルツとは正反対。瞬発力とキレのある動きが必要となる。「タンゴは肩幅くらいに開いた姿勢を保ったまま、低いまま行きます」(木嶋コーチ)。膝のバネをほとんど使えないために予想以上にきつい。「縄跳びは、低いまま、低いまま」(山本コーチ)。

山本の最大の弱点が浮き彫りに。「123446&78」--間違えても続けましょう。『ごめんなさい』はいらないです。間違えたものを見せてはいけないので、そのまま何食わぬ顔をして踊り続けてください。試合だと思って」(山本コーチ)
前回試合で露呈した精神面の弱さーー「どうしよう。どうしよう」(山本アナ)。それを克服するためには、「自分は”これをする”と思い込んでいかなくてはいけない。不安になると出てくる。それは弱さになる。それは直して下さい」(山本コーチ)

やがて「強く見えます。すごく良いです!」(山本コーチ)

合宿場の裏山にある階段のぼりからトレーニング。「踊るときと同じく、ちゃんと腹筋を引き上げる。自分の頭のラインを気にしながら。山本アナは足が前に出ていないことが多いので、しっかりと足を前に出してください」(山本コーチ)。姿勢が使う筋肉を気にしながら上ること40分。階段を上り切った所にあったのは神社。勝利の神様を祀っているという神社に勝つことを念じ周りを3周。


基礎:その5「ふたりの一体感」


2人のダンスがピタッと合うようになるのは至難の技。「目隠しをして踊って貰います」。「どういう意味があると思います?」(篠田監督)「山本のリードがどのくらい正確で、どこまで女性にとって踊りやすいか」(山本アナ)「そうです。視覚のない状態で、ボディの感じで、相手のリードがちゃんと伝わっているのかどうか。それで女性はちゃんとフォローできているのかどうか」(篠田監督)

男性が女性にリードを伝えるのは密着しているお腹の動き。女性はその動きからリードを読み取り付いていく。それが完璧に行われたとき、初めて2人の一体感が生まれる。
「ぶつけないように。転ばせないように。だけど自分のボディはしっかり」(篠田監督)。それは実際プロのダンサーも取り入れている練習法。
山本アナ&市來恐る恐るチャレンジしてみるとーーお腹がくっついている時はキレイに踊る事ができている。だが、ここで失敗。もう1度振り返ると、このときお腹が離れていた。そして市來は山本のリードを見失い、次に行く所が分からなくなったのだ。

篠田監督が次に持ち出した小道具はボール。「もしこれを2人のボディで挟んだ場合、コンタクがなくなった瞬間にボールは落ちるんです」(篠田監督)ボールを挟む事で、どこでお腹が離れやすいかを確認していく。再び目隠しをして踊ってみると、前回失敗した部分も踊る事ができた。先ほどとは違い、お腹がぴったりと合うようになったのだ。
「いつも無駄なものを見ちゃったりして定まってなかった中で踊っていたのですけど、今回は山本さんのココ(お腹)だけが頼りだったので、もうとにかくココ(お腹)だけに意識を集中すると踊りやすかったです」(
市來)山本アナも「離れなかったです」。「今まで正直、頼りないなと思って。けっこう自分が運転していた部分があったんですけど。なんかもう”まかせても良いな”と思えて」(市來)「ホントですか」(山本アナ)
ーー山本はダンサーとして着実な成長を遂げていたのだった。



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【鳥巣注】

 何か1つ、好奇心を燃やす。自分や他人が自己実現していく成長物語が好きなんでしょうね。何に対して好奇心を燃やしてきたのか、逆に何に対して好奇心を持たないのかーーすなわちそれが「私自身」だということでしょう。(*但し仕事がマスコミだったので、仕分けが難しいところはあります)
 社交ダンス歴も、まもなく5年目に入ります。なぜ飽きないのかーー難しさと面白さは裏表。今回の『金スマ』ではその奥深さの一端を見せてくれています。