五十嵐元財務副大臣インタビュー⑪「日本が救われたのは『低金利』と『不美人競争』のおかげ」
五十嵐文彦元財務副大臣インタビュー。
ーー今、何が起きているのか? これから何が起きようとしているのか?--⑪
![「五十嵐文彦」の画像検索結果](https://encrypted-tbn2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcQdI35KPkjBSZYrEwezdmi0e4hH34UkTPcAYatIiccHXdkStoSsQA)
財務省は日本国債をドバイなど海外に売りに行っている
五十嵐
国内消化率が高くて、「外国に持ってもらってないから大丈夫だ」って言ってたけれども・・
鳥巣
とにかく今、外国のを一生懸命に増やしていますね。日本国債を買って貰っている。
五十嵐
ドバイに売りに行ったりしてるんです。
鳥巣
先生にお会いした頃は外国の保有率が6%くらいだった。今もう8・何%くらいでは?
五十嵐
そうかもしれません。僕のときは7%はあった。
鳥巣
とにかく一生懸命に増やしている。財務省の人と色々話をしてると、中にはポロッと本音を漏らす人もいる。「誰が外国からおカネを持って来てくれるんですかねえ」って悲痛な声で話す人もいたりする。
いま回収期に入っているОDAは儲かっています
五十嵐
いまODAが回収期に入ってます。過去のODA儲かってますから。いま出ていく方は低金利で貸しているけれども、過去のは金利が高いところで入って来てますから、その差もあってODAは儲かってます。企業が国内で使い道がないから、外へ貸して、その企業の資金還流もあるでしょうし。
鳥巣
いまのお話なんですけど。”還流させる”というのは、”国策”なんですか?
五十嵐
”国策”という程のことはないけれども。私が副大臣を2年ちょっとやりましたけど。この時に「ODAで稼ごうじゃないか」と私が言い出して。結構積極的にーー審査した上ですけどーー「破綻する心配のない政府には、もうどんどん貸してもいいんじゃないか」という事でかなり積極的なODA活用をしました。
例えばベトナム、それからミャンマーなんかには積極的な貸し出しをしました。新しいODA案件を採択して、今までODA供与に保守的になって、慎重になっていた国にまで貸しました。
鳥巣
ミャンマーにも。
五十嵐
2~3年前ですね。テイン・セイン大統領になって安定。アメリカもテイン・セイン政権に対しては緩めるという事になって。その時にミャンマーのインフラ整備に貸し込みました。私の時はちょっと無理をしてまでーー無理をしたというのは、借金が返し切れていない分まで、返済のための融資をして、返済させてから新しい分も貸す。そういう貸し方までしてミャンマーに大型のODAを貸し出しましたからね。
日本が救われたのは「低金利」と「不美人競争」のおかげ
鳥巣
あとは、企業の方の、いわゆる海外で稼いでますよね。それを還流させるという事は方針だったんですか。それとも自然の流れだったんですか?
五十嵐
あれは自然な流れじゃないですかね。特に中国へ皆投資をしていたのを、中国はやっぱりリスクがあるんで皆引き上げてきているじゃないですか。中国への出資はそういう意味では一時のブームではなくなってきた。むやみな出資にはしなくなった。
鳥巣
2010年頃に税制改革をやっているんです。片山さつき議員が当時、経産省あたりにいた。外国で儲かった分を国内に還流させた場合はほぼ無税にする。そういう法律を作って積極的に還流させようという流れを作っている。僕ちらっとそういう話を聞いて財務省にも確認したんです。
だから、先ほどの1700兆円に伸びてきている。伸びて来ていなければ、あのままだったら、とっくに超えている。当時取材していて、皆さんに「何年先に破綻すると思いますか?」と聞くと「3年」だとか「4年だ」とか言ってたんです。
五十嵐
はい。
鳥巣
今振り返ってみると、引き算ですよね。1400兆から増えない。引き算をすれば、あと何年だとか。五十嵐先生みたいに「何かあった時は隣(年金)から貰ってくる」というのは別なんですけど。そういう事で皆さん言ってたんだなあと今振り返ってみれば思うんですよね。
あれから延命している訳ですけど(苦笑)。
五十嵐
そうですね。それは低金利と不美人競争のおかげですよ。他所は日本より悪いと。
今度の熊本地震だって結構実は財政的には深刻
鳥巣
今ふつうの生活を送っていると一般の方は、こういう本が出ると読まれてね。お金持ちの方かどうか分かりませんけど。関心を持ってらっしゃるけど。平和そのものじゃないですか。平静そのものですよね。よくも悪くも・・。
五十嵐
何となく安心をしている。しかし、それはかなりのラッキー。今度の熊本の地震だって、結構実は深刻だと思いますけどね。
鳥巣
財政的にですか?
五十嵐
うん。結構インフラにはおカネがかかるんじゃないですかねえ。範囲が大きいでしょ。人口は薄いけど、結構広範囲ですよね。それから熊本って結構自動車や電器の会社は工場を持ってますよね。思った以上にダメージ大きいんじゃないですかね。
鳥巣
僕は隣の福岡の出身なんです。電話をすると皆部品工場の事を言いますね。
五十嵐
え、サプライチェーンが結構あるんじゃないですかねえ。ホンダとか安川電機とか結構ある。
鳥巣
今回は南海トラフまでは行かないようなのでちょっと安心してますけどね。
五十嵐
中央構造線に行って次は松山だとかに行くとちょっと怖い。
鳥巣
活動期に入られると次から次。ちょっと怖いですよね。
五十嵐
火山活発化しているしね。
***********************
PS
このブログ内容は、右記<ブログテーマ一覧>「五十嵐文彦・財務副大臣インタビュー」の項にストックされていきます。
ーー今、何が起きているのか? これから何が起きようとしているのか?--⑪
財務省は日本国債をドバイなど海外に売りに行っている
五十嵐
国内消化率が高くて、「外国に持ってもらってないから大丈夫だ」って言ってたけれども・・
鳥巣
とにかく今、外国のを一生懸命に増やしていますね。日本国債を買って貰っている。
五十嵐
ドバイに売りに行ったりしてるんです。
鳥巣
先生にお会いした頃は外国の保有率が6%くらいだった。今もう8・何%くらいでは?
五十嵐
そうかもしれません。僕のときは7%はあった。
鳥巣
とにかく一生懸命に増やしている。財務省の人と色々話をしてると、中にはポロッと本音を漏らす人もいる。「誰が外国からおカネを持って来てくれるんですかねえ」って悲痛な声で話す人もいたりする。
いま回収期に入っているОDAは儲かっています
五十嵐
いまODAが回収期に入ってます。過去のODA儲かってますから。いま出ていく方は低金利で貸しているけれども、過去のは金利が高いところで入って来てますから、その差もあってODAは儲かってます。企業が国内で使い道がないから、外へ貸して、その企業の資金還流もあるでしょうし。
鳥巣
いまのお話なんですけど。”還流させる”というのは、”国策”なんですか?
五十嵐
”国策”という程のことはないけれども。私が副大臣を2年ちょっとやりましたけど。この時に「ODAで稼ごうじゃないか」と私が言い出して。結構積極的にーー審査した上ですけどーー「破綻する心配のない政府には、もうどんどん貸してもいいんじゃないか」という事でかなり積極的なODA活用をしました。
例えばベトナム、それからミャンマーなんかには積極的な貸し出しをしました。新しいODA案件を採択して、今までODA供与に保守的になって、慎重になっていた国にまで貸しました。
鳥巣
ミャンマーにも。
五十嵐
2~3年前ですね。テイン・セイン大統領になって安定。アメリカもテイン・セイン政権に対しては緩めるという事になって。その時にミャンマーのインフラ整備に貸し込みました。私の時はちょっと無理をしてまでーー無理をしたというのは、借金が返し切れていない分まで、返済のための融資をして、返済させてから新しい分も貸す。そういう貸し方までしてミャンマーに大型のODAを貸し出しましたからね。
日本が救われたのは「低金利」と「不美人競争」のおかげ
鳥巣
あとは、企業の方の、いわゆる海外で稼いでますよね。それを還流させるという事は方針だったんですか。それとも自然の流れだったんですか?
五十嵐
あれは自然な流れじゃないですかね。特に中国へ皆投資をしていたのを、中国はやっぱりリスクがあるんで皆引き上げてきているじゃないですか。中国への出資はそういう意味では一時のブームではなくなってきた。むやみな出資にはしなくなった。
鳥巣
2010年頃に税制改革をやっているんです。片山さつき議員が当時、経産省あたりにいた。外国で儲かった分を国内に還流させた場合はほぼ無税にする。そういう法律を作って積極的に還流させようという流れを作っている。僕ちらっとそういう話を聞いて財務省にも確認したんです。
だから、先ほどの1700兆円に伸びてきている。伸びて来ていなければ、あのままだったら、とっくに超えている。当時取材していて、皆さんに「何年先に破綻すると思いますか?」と聞くと「3年」だとか「4年だ」とか言ってたんです。
五十嵐
はい。
鳥巣
今振り返ってみると、引き算ですよね。1400兆から増えない。引き算をすれば、あと何年だとか。五十嵐先生みたいに「何かあった時は隣(年金)から貰ってくる」というのは別なんですけど。そういう事で皆さん言ってたんだなあと今振り返ってみれば思うんですよね。
あれから延命している訳ですけど(苦笑)。
五十嵐
そうですね。それは低金利と不美人競争のおかげですよ。他所は日本より悪いと。
今度の熊本地震だって結構実は財政的には深刻
鳥巣
今ふつうの生活を送っていると一般の方は、こういう本が出ると読まれてね。お金持ちの方かどうか分かりませんけど。関心を持ってらっしゃるけど。平和そのものじゃないですか。平静そのものですよね。よくも悪くも・・。
五十嵐
何となく安心をしている。しかし、それはかなりのラッキー。今度の熊本の地震だって、結構実は深刻だと思いますけどね。
鳥巣
財政的にですか?
五十嵐
うん。結構インフラにはおカネがかかるんじゃないですかねえ。範囲が大きいでしょ。人口は薄いけど、結構広範囲ですよね。それから熊本って結構自動車や電器の会社は工場を持ってますよね。思った以上にダメージ大きいんじゃないですかね。
鳥巣
僕は隣の福岡の出身なんです。電話をすると皆部品工場の事を言いますね。
五十嵐
え、サプライチェーンが結構あるんじゃないですかねえ。ホンダとか安川電機とか結構ある。
鳥巣
今回は南海トラフまでは行かないようなのでちょっと安心してますけどね。
五十嵐
中央構造線に行って次は松山だとかに行くとちょっと怖い。
鳥巣
活動期に入られると次から次。ちょっと怖いですよね。
五十嵐
火山活発化しているしね。
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