五十嵐文彦インタビュー④「消費税は最終的には15%まで上がると思います」
五十嵐文彦・元財務副大臣インタビュー。
ーー今、何が起きているのか? これから何が起きようとしているのか?--④
消費税は最終的には15%まで上がると思います。
鳥巣
みなさんが今、どういう感覚で流れをみているのか。個々違うのかもしれませんが。段々生活が苦しくなってるな。いろんなモノが上がってきているな。と肌で感じてらっしゃると思うんですね。
次に消費税の問題が出てきます。財務省主計局は「上がるということに一応決まっております」と。
五十嵐
それは上がるでしょう。時期はともかく。最終的には、15%まで上がると思います。
鳥巣
その「15%」というのは3党合意ですか?
五十嵐
いや、3党合意にはなってないですよ。
鳥巣
僕は、ある野党幹部の方からパーティの席で「15%までは決まっている」と言われた。
五十嵐
「日本人は、15%超は耐えられないだろう」と。
「行くところまで行く」は「行かざるを得ない」という意味
鳥巣
それで思い出すんですが。先生にインタビューをした時に、「国民負担率」の数字が出た事があります。
【国民負担率】
租税負担率と社会保障負担率との合計。
当時民主党政権下でしたが「55%」という数字をおっしゃった。主計局で「え? それは誰からお聞きになったのですか」と聞かれたので「五十嵐財務副大臣から」と答えた。すると「財務省としては、50%を天井と考えている」と。
五十嵐
いや、「55」というのは第2臨調の時に「どのへんまで国民は耐えられるか、上限とするか」という議論があって、その時に55%という数字が出ているんです。
鳥巣
財務省は「50%」と。ただ、五十嵐先生から「55%」という数字が出た時に、今後医療費とかの伸びを考えた時にーーこれくらいまで上がるだろうから、これを何とかしようと考えた時にはこれくらいのおカネが必要だなと。
五十嵐
ま、そういう事ですよね。
鳥巣
財務省も当時、「とにかく、行くところまで行きます」と。いま顧みると、そういう事も含むんだなと思いますね。
五十嵐
ま、行くところまで行くーーというのは、「行かざるを得ない」という事ですよね。
モラルハザードを起こさないで政治と経済運営ができるか
鳥巣
ここはあえて先生にお聞きします。行間に微妙なニュアンスが感じられますが、どういう意味が含まれてますか?
五十嵐
いや・・要するにモラルハザードを起こさずに政治と経済の運営が出来るかという事ですよね。もともとは赤字公債を出さないというのが1つの歯止めだった。それが取れて、そしたらダダ漏れに。ちょうど1998年ーー久しぶりに国債40兆円を割ったと言ったりしていますがーーその頃には国債は20兆円以下。それがパッと40兆円になるのは速い訳ですよ。
それがモラルハザードなんですよ。歯止めが1度破られると、トントントンと行っちゃう。
鳥巣
ええ。
五十嵐
今のひとつの歯止めは「P・B」ーーP・Bがバランス取れないという事は残高が増え続けるという事ですから。それを国際公約路線をどっかで放棄せざるを得ないというのは、そうするともう「いいや」という話になっちゃう訳です。
鳥巣
はい。
五十嵐
ですから財政至上主義という事ではなくて、モラルハザードをどこで起こさないように歯止めをかけるかということが基本的には大事なんだろうと思います。
*****************
PS
このブログの内容は、右記<ブログテーマ一覧>「五十嵐文彦・財務副大臣インタビュー」の項にストックされていきます。
ーー今、何が起きているのか? これから何が起きようとしているのか?--④
消費税は最終的には15%まで上がると思います。
鳥巣
みなさんが今、どういう感覚で流れをみているのか。個々違うのかもしれませんが。段々生活が苦しくなってるな。いろんなモノが上がってきているな。と肌で感じてらっしゃると思うんですね。
次に消費税の問題が出てきます。財務省主計局は「上がるということに一応決まっております」と。
五十嵐
それは上がるでしょう。時期はともかく。最終的には、15%まで上がると思います。
鳥巣
その「15%」というのは3党合意ですか?
五十嵐
いや、3党合意にはなってないですよ。
鳥巣
僕は、ある野党幹部の方からパーティの席で「15%までは決まっている」と言われた。
五十嵐
「日本人は、15%超は耐えられないだろう」と。
「行くところまで行く」は「行かざるを得ない」という意味
鳥巣
それで思い出すんですが。先生にインタビューをした時に、「国民負担率」の数字が出た事があります。
【国民負担率】
租税負担率と社会保障負担率との合計。
当時民主党政権下でしたが「55%」という数字をおっしゃった。主計局で「え? それは誰からお聞きになったのですか」と聞かれたので「五十嵐財務副大臣から」と答えた。すると「財務省としては、50%を天井と考えている」と。
五十嵐
いや、「55」というのは第2臨調の時に「どのへんまで国民は耐えられるか、上限とするか」という議論があって、その時に55%という数字が出ているんです。
鳥巣
財務省は「50%」と。ただ、五十嵐先生から「55%」という数字が出た時に、今後医療費とかの伸びを考えた時にーーこれくらいまで上がるだろうから、これを何とかしようと考えた時にはこれくらいのおカネが必要だなと。
五十嵐
ま、そういう事ですよね。
鳥巣
財務省も当時、「とにかく、行くところまで行きます」と。いま顧みると、そういう事も含むんだなと思いますね。
五十嵐
ま、行くところまで行くーーというのは、「行かざるを得ない」という事ですよね。
モラルハザードを起こさないで政治と経済運営ができるか
鳥巣
ここはあえて先生にお聞きします。行間に微妙なニュアンスが感じられますが、どういう意味が含まれてますか?
五十嵐
いや・・要するにモラルハザードを起こさずに政治と経済の運営が出来るかという事ですよね。もともとは赤字公債を出さないというのが1つの歯止めだった。それが取れて、そしたらダダ漏れに。ちょうど1998年ーー久しぶりに国債40兆円を割ったと言ったりしていますがーーその頃には国債は20兆円以下。それがパッと40兆円になるのは速い訳ですよ。
それがモラルハザードなんですよ。歯止めが1度破られると、トントントンと行っちゃう。
鳥巣
ええ。
五十嵐
今のひとつの歯止めは「P・B」ーーP・Bがバランス取れないという事は残高が増え続けるという事ですから。それを国際公約路線をどっかで放棄せざるを得ないというのは、そうするともう「いいや」という話になっちゃう訳です。
鳥巣
はい。
五十嵐
ですから財政至上主義という事ではなくて、モラルハザードをどこで起こさないように歯止めをかけるかということが基本的には大事なんだろうと思います。
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