鳥巣清典の時事コラム711「中国側から『尖閣棚上げ』提案」
公明・山口氏:「尖閣、対話解決を」習総書記 北京で会談
毎日新聞 2013年01月25日 11時19分(最終更新 01月25日 13時05分)
【北京・福岡静哉】公明党の山口那津男代表は25日午前(日本時間同)、北京の人民大会堂で、中国共産党の習近平総書記(国家副主席)と会談した。山口氏は安倍晋三首相から託された親書を習氏に手渡し、沖縄県・尖閣諸島をめぐり悪化した日中関係の改善に向け、日中首脳会談の実現を呼びかけた。習氏が昨年11月に総書記に就任してから、日本の与党幹部と会談するのは初めて。
会談は約1時間10分行われた。習氏は尖閣諸島をめぐる日中対立について「立場の違いがあるが、対話と協議により解決する努力が必要だ」と指摘。山口氏も「お互いに立場の違いはあるが、外交上に生じた問題であり、対話を重ねれば必ず解決できると思う」と応じた。
山口氏によると、習氏は尖閣問題の「棚上げ」論については言及せず、山口氏も触れなかった。日中首脳会談については、習氏は「ハイレベルな対応が重要であり、真剣に検討したい。そのための環境を整えることが重要だ」と表明。両氏はまた、「戦略的互恵関係」の推進に向けて努力することで一致した。
尖閣問題について、中国側は24日、山口氏と会談した王家瑞(おうかずい)中央対外連絡部長が「後々の世代に解決を託すこともある」と棚上げ論を提案した。
一方、日本政府は「尖閣諸島に領土問題は存在しない」との立場を変えない方針。山口氏は21日、香港のテレビ番組で棚上げ論に言及したが、24日夜には同行記者団に、「棚上げ論を我々から言うとか、約束する立場ではない」と語り日本政府と歩調を合わせていた。山口氏は25日午後に帰国する。
【鳥巣注】
私個人は、「実に見事な、歴史に残る外交的妥結の結果」と双方を称賛したい。
これ以上の、望むべき成果があるだろうか。
公明党の山口代表、重ね重ね、お疲れ様でした。
日中の歴史に思いを馳せれば、今回の事実はあまりにも重い。
私は、感涙に浸っております。
(17時40分筆)