鳥巣清典の時事コラム11 「政府と国民と競争して国家戦略会議を」
あのユニクロの生みの親、『ファ-ストリテイリング』代表取締役兼社長の柳井正氏までが、国家財政破綻危機に対して声をあげ始めました。
柳井正・大前研一、両氏の共著『この国を出よ』(小学館) の中で、
「もう黙っていられないところまで、日本の危機が迫っているからです」
政治的発言に踏み込む動機について、悲痛なほどの思いを吐露しています。
お二人は、国家財政破綻(Xデー)についても、具体的な見通しについて述べられています。
大前氏は、
「3年以内に日本は国債デフォルト(債務不履行)の危機を迎えるだろうと考えています。
今の財政状態のひどさは目に余ります。
この3年以内に予算の大幅削減をして、プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化のメドを立てないと、日本は間違いなく破綻してしまうと思います」
柳井氏は、
「僕は、今の日本をさらに悲観的に見ています。
大前さんが考えるより速いスピードで、日本が破綻する“Xデー”が近づいている気がします。
ところが、多くの日本人はそんな危機意識を持たずに、逆に
『この国はまだまだ大丈夫だ』
と錯覚しているようです。
そして、驚くほど能天気な国民が能天気な政権を支え、未だに国からお金を引き出すことばかり考えている。
自分の力で立ち上がってグローバル化の荒波に立ち向かおうという人は、明らかに少数派です」
激烈です。
大前氏は、1943年、福岡県生まれ。
柳井氏は、1949年、山口県生まれ。
お二人とも、私(1951年生まれ)より年上です。
衰えない国を憂える気持ちには、心より敬服致します。
竹中平蔵氏も、“Xデー”に触れています。
竹中平蔵・榊原英資、両氏の共著(田原総一朗責任編集)『絶対こうなる!日本経済』(アスコム) では、
「あと5年ほどかなり大量の国債を発行しても、金利は上がらず余裕がある」
そう述べる榊原氏に対して、
「榊原さんのいう5年は無理で、猶予期間はせいぜいあと3年でしょう」
竹中氏が“Xデー”を口にするのは珍しい。
私が今年インタビューをした時には、
「今度は10年はもたない。
ただ、それが2年なのか5年なのかは判らない」
と述べていました。
拙著「絶対に受けたい授業『国家財政破綻』」 で
「あと2年」
と述べた渡辺喜美「みんなの党」代表や、
「2年? 甘い!」
と語る国際エコノミストの長谷川慶太郎氏などを含めると、錚々たる人たちが“Xデー”は近いと見ている。
いたずらに不安を煽ることは避けなくてはいけませんが、これ以上、噂の類として避けていてはいけないと考えます。
前回、財務省の見解を掲載しました。
「あらゆる事態に備えての調査研究は必要。その一環として、審議会や国会などで議論が行なわれると思われます。
公にすべき事項については、積極的に公開していきたい」
さる大物政治家のスタッフにこの話をすると、
「そうなる可能性はある」と、はっきりと答えました。
政府内で根回しが進んでいる様子です。
政府に残された道は、適切な情報公開と国会での論議。
ヒステリックで対立的な構図ではなく、学問的に議論を重ねるべきです。
そろそろ、政府内でこそこそ、国民側でこそこそ、というのを止めましょうよ。
ALL JAPANによる、日本を元気にするための国家戦略改革会議の準備が必要でしょう。
いつもの中途半端なものではなく、収斂していくまで、数ヶ月かかろうが、連日連夜になろうが、構わないじゃないですか。
日本の民主主義の力が、試されることになる。
政府(政治家、官僚)が賢いのか、国民のほうが賢いのか、大いに競争すればいいと思います。
柳井正・大前研一、両氏の共著『この国を出よ』(小学館) の中で、
「もう黙っていられないところまで、日本の危機が迫っているからです」
政治的発言に踏み込む動機について、悲痛なほどの思いを吐露しています。
お二人は、国家財政破綻(Xデー)についても、具体的な見通しについて述べられています。
大前氏は、
「3年以内に日本は国債デフォルト(債務不履行)の危機を迎えるだろうと考えています。
今の財政状態のひどさは目に余ります。
この3年以内に予算の大幅削減をして、プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化のメドを立てないと、日本は間違いなく破綻してしまうと思います」
柳井氏は、
「僕は、今の日本をさらに悲観的に見ています。
大前さんが考えるより速いスピードで、日本が破綻する“Xデー”が近づいている気がします。
ところが、多くの日本人はそんな危機意識を持たずに、逆に
『この国はまだまだ大丈夫だ』
と錯覚しているようです。
そして、驚くほど能天気な国民が能天気な政権を支え、未だに国からお金を引き出すことばかり考えている。
自分の力で立ち上がってグローバル化の荒波に立ち向かおうという人は、明らかに少数派です」
激烈です。
大前氏は、1943年、福岡県生まれ。
柳井氏は、1949年、山口県生まれ。
お二人とも、私(1951年生まれ)より年上です。
衰えない国を憂える気持ちには、心より敬服致します。
竹中平蔵氏も、“Xデー”に触れています。
竹中平蔵・榊原英資、両氏の共著(田原総一朗責任編集)『絶対こうなる!日本経済』(アスコム) では、
「あと5年ほどかなり大量の国債を発行しても、金利は上がらず余裕がある」
そう述べる榊原氏に対して、
「榊原さんのいう5年は無理で、猶予期間はせいぜいあと3年でしょう」
竹中氏が“Xデー”を口にするのは珍しい。
私が今年インタビューをした時には、
「今度は10年はもたない。
ただ、それが2年なのか5年なのかは判らない」
と述べていました。
拙著「絶対に受けたい授業『国家財政破綻』」 で
「あと2年」
と述べた渡辺喜美「みんなの党」代表や、
「2年? 甘い!」
と語る国際エコノミストの長谷川慶太郎氏などを含めると、錚々たる人たちが“Xデー”は近いと見ている。
いたずらに不安を煽ることは避けなくてはいけませんが、これ以上、噂の類として避けていてはいけないと考えます。
前回、財務省の見解を掲載しました。
「あらゆる事態に備えての調査研究は必要。その一環として、審議会や国会などで議論が行なわれると思われます。
公にすべき事項については、積極的に公開していきたい」
さる大物政治家のスタッフにこの話をすると、
「そうなる可能性はある」と、はっきりと答えました。
政府内で根回しが進んでいる様子です。
政府に残された道は、適切な情報公開と国会での論議。
ヒステリックで対立的な構図ではなく、学問的に議論を重ねるべきです。
そろそろ、政府内でこそこそ、国民側でこそこそ、というのを止めましょうよ。
ALL JAPANによる、日本を元気にするための国家戦略改革会議の準備が必要でしょう。
いつもの中途半端なものではなく、収斂していくまで、数ヶ月かかろうが、連日連夜になろうが、構わないじゃないですか。
日本の民主主義の力が、試されることになる。
政府(政治家、官僚)が賢いのか、国民のほうが賢いのか、大いに競争すればいいと思います。
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