【明日のあなたに咲く花 vol:138】若者の失敗を支えるメンター役は引退なんかするひまは無い | 中川淳一郎 潜在仕事力発見の日々

中川淳一郎 潜在仕事力発見の日々

潜在仕事力発見とは、ご自身の気付いていない力を見つけること。その元となる私の考え方や新たな気付きを綴ります。

われわれ高度成長を経験した世代は、若くして「新しいこと」へのチャレンジが許され、
多くの「失敗」を経て成長した。その「新しいこと」の多くは、アメリカで起こってい
たものだった。

われわれが創った「新しいこと」は数少なかったが、バブル崩壊以降、それでなんとか
日本は生き延びてきた。しかしその「新しいこと」にも、賞味期限が来てしまった。
電機業界を見れば一目瞭然だ。世界を風靡したナショナルやシャープのブランドには既に
往年の力は無く、新しい勢力に取って変わられてしまった。

「新しいこと」を創るのは誰か。

それはいつの時代も若者だ。
若者のエネルギーが「新しいこと」を産み出し、社会を変えてきた。

しかしいまは、

圧倒的多数のわれわれが
そのエネルギーを吸い取っている。

引退せず、指示をしている。
引退せず、ポストを奪っている。
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引退はできないよね。

仕事は生き甲斐だから。
仕事しか生き甲斐が無いのだから。
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ただ、自覚だけはしないか。

われわれにはもう

「新しいこと」を発想するエネルギーは無いことを。
「新しいこと」を実行するエネルギーも無いことを。

新しい日本を創る「新しいこと」は

若者の中ですでに始まっているのだろう。
きっと、われわれが気付いていないだけ。

何が起こるのかはわからない。
何が正しいのかもわからない。

ただはっきりしていることがある

それは、

20年後の日本を担うのはわれわれでは無いこと。


20歳のとき、ここまで豊かになると思ったか。
30歳の時、高度成長が止まると予想したか。

時代は予測ができない。

われわれは

「失敗」して成長してきた。
「失敗」しながら必死に働いてきた。
「失敗」を積み重ねて時代を創ってきた。

われわれの出番は

若者の「失敗」を支えるメンター役
若者が数多くの「失敗」ができるよう支えるメンター役

引退はしなくていいさ。

立派な出番があるのだから。
大変な出番があるのだから。

さあ、また忙しくなるよ。