自転車日本一周旅〜人生で大切なことはすべて旅で学んだ〜
那覇市内は大都会だ。
日本の主要都市と変わらない。
沖縄の自然と文化を味わうには、郊外がいい。
那覇市から南部方面に自転車を走らす。
心地いい沖縄の風を感じる。
サトウキビ畑を抜けるとそこにはコバルトブルーの綺麗な海原が広がる。
鳥のさえずり、原色の鮮やかな花々。
ほんのり甘酸っぱいシークワサーの香り。
そして沖縄の青い空。
まさにゆったりと流れる沖縄タイムを満喫する。
自由と快適な自転車旅全開だ。
観光地を巡ろうと「ひめゆりの塔」という場所に立ち寄る。
ここで俺は日本の史実を知らされるとこになる。
第二次世界大戦末期の1945(昭和20)年の4月、沖縄に米軍が上陸。
熾烈な地上戦が展開された。
そんな中、当時沖縄にあった21の男女中等学校から生徒たちが動員され、戦場に送られたのだ。女子学徒は15歳から19歳で、主に陸軍病院等で看護活動にあたり、戦後彼女たちのことを「ひめゆり学徒隊」と呼ばれるようになった。ひめゆりは、平和を希求する慰霊の塔である。
知らなかった。
教科書では学んだが、56年前にこの場所でそんな惨劇が起こっていたなんて知らなかった。
青い空は、鉄の雨に。
綺麗な花々、豊かな自然は、焼け野原に。
鳥のさえずりは爆音や人々の悲鳴に。
珊瑚礁の海は、アメリカ軍艦が海面を埋め尽くしている。
そんな時代が半世紀前にあったのだ。
「若者よ。
君たちが生きる『今日』という日は、
死んだ戦友たちが生きたかった『未来』だ。」
と語り部の八杉康夫氏は言われている。
