東京都の高層ビルが立ち並ぶ喧騒地帯の一角で
ウグイスの鳴き声を聞いて
朗らかな気持ちになりました
RENですオカメインコ

今回は都会の喧騒地帯の騒音にも負けないくらい大声量で鳴くインコの飼主様、或いはこれからインコを飼おうか迷っている方へ宛てた記事を書きます。


インコの声がうるさい!どうすればいい?


鳥との生活は楽しいですが、悩みの種はつきものと言えるでしょう。鳥に限らずどんなペットを育てる上でも飼主を悩ませる問題は起こりますよね。

鳥を育てる上で起こる問題の一つ
鳴き声がうるさい!案件。


鳴き声の種類に応じた対策をとる

まず初めに、飼主が「うるさい!」と感じる声には幾つかの種類がある事を理解しておきましょう。
それぞれの対処法を実体験に基づいて執筆します。

セキセイインコ青うるさい鳴き声の種類

1.地鳴き
基本の鳴き声。この鳴き方には個体差があり、複数飼いをしているとA鳥の地鳴きをB鳥が真似て余計にうるさくなった!という事も起こる。

2.呼び鳴き
飼主の姿が見えない時、または人が鳥から離れる時に使う鳴き声。人に懐いた鳥程、使う事が多い。荒鳥では仲間の鳥に対して使う事がある。

3.求め鳴き
何かを要求している時に使う鳴き声。餌が欲しい、水が欲しい、遊んで欲しい等。

4.警戒鳴き
鳥が危険を感じたり、それを仲間に伝達する時に使う鳴き声。飼鳥では、部屋の中に虫が居た、窓の外にカラスや猫を見付けた等。

愛鳥がうるさい時、まずはどの種類の鳴き声なのかを見極め、それに応じた対策を取る様にします。


1.地鳴きは諦める(認めてあげる)

地鳴きの声には個体差があり、手乗りか荒鳥かによっても違いがあります。普段から愛鳥をよく観察し「この子の地鳴きはこれだ」と把握しておきましょう。

上でも少し触れましたが、地鳴きはその頻度故に他の鳥に伝染して起こる真似鳴きに繋がる場合があり、複数飼いの飼主にとっては脅威となります。
実際に我が家でも、ある一羽の地鳴きが「ぎゃーぎゃーぎゃー!!」と鼓膜を掻き毟るかの様な声なのですが、見事に他の2羽に伝染。

この鳴き声を止めさせようと色々と試しました。

1-1.言葉を覚えさせて地鳴きを減らす
結論から先に言うとこれは無意味です。
鳥が覚えた言葉を話すのは地鳴きではなく、さえずりに分類されるからです。
さえずりとは繁殖期に雄が雌にアピールする為に使う穏やかで優しい鳴き声の事で、元々うるさい声ではありません。つまり鳥が言葉を話す時、鳥は求愛として鳴いています。手乗りの雄がよく言葉を話すのは人間をパートナーと認識し、パートナーの声を真似してさえずる為です。雌の場合はそもそもさえずる行為をしない為、言葉は記憶していても使う機会がないだけです。仮に言葉を話す雌がいても、それは単に真似鳴きをしているだけです。

1-2.褒める事で地鳴きを止めさせる
愛鳥が地鳴きを止める度に傍に寄って過度に褒める、という事を実践してみましたが、褒められた鳥は何の事か訳が解らない様な顔で「遊んでくれるの?」とワクワクしているだけでした。

1-3.叱る事で地鳴きを止めさせる
インコは賢い鳥ですので、例えば何度も低い声で「うるさい」と怒り教え込むと、その言葉だけで地鳴きを止める様にはなります。
しかしこれは鳥が人間に恐怖を抱いている前提なので、愛鳥との距離が開いてしまう上に、地鳴きという本能を圧力によって抑え込む事で彼等のストレスにもなり兼ねません。

1-4.適度なストレスを与える
定期的にケージを置く位置を変えたり、ケージ内の環境に変化を作ってみた事もありますが、これは1日と持ちません
環境に適応する速度にもよりますが、慣れてしまえばすぐにまた地鳴きを始めます。

1-5.部屋やケージ内を暗くする
緊急時には最も効果を発揮する方法です。
根本的には改善されず一時的な効果しか得られませんが、今だけでも静かにして欲しいという時には有効です。

結果、地鳴きを根本的に改善するには叱る事が最も有効だと感じましたが、叱られた鳥が大人しくなった後に残るのは罪悪感だけでした。その後味は、うるさいと感じる不快感より嫌なモノ。

鳥が地鳴きをするのは本能、当前の事。野生のセキセイインコの動画を見ましたが、彼等は普段から当然の様に「ぎゃーぎゃーぎゃー!!」と大声で地鳴きをしています。それを止めさせようというのは滑稽な話だと思いました。鳥を飼うなら、うるさい地鳴きを覚悟して飼う必要があります。
ある例えに置き換えるなら、大人になると大型になるのが当然のペットを飼っておいて「大きくなると困る!」という理由でそれを問題視している様な状況でしょうか。

どうしても改善したいのであれば、鳥を変えようとするのではなく、我々人間が知恵を使って改善策を実行しましょう

防音効果のあるアクリルケースを使う、部屋に防音設備を施す、テレビや音楽を聴きたいならイヤホンやヘッドホンを使う、どうしても集中したい時には耳栓を使う等、改善策を見つけましょう。


2.呼び鳴きは悪化を防ぐ程度しか出来ないと考えておく

手乗りの呼び鳴きは飼主への愛情の裏返し。自分の事を愛してくれて嬉しい気持ちはありますが、これがまたうるさいですよね。

鳥が呼び鳴きをするパターンは主に2つ。

・飼主が部屋を移動する時、もしくは鳥がそれを予期した時
・人の姿が見えない状況で、人の気配を察知した時

呼び鳴きで悩む飼主様へ向けての飼育指南でよく見かけるのが、呼び鳴きを無視する鳴き止んだら傍に寄ってベタ褒めし好物の食べ物をあげる、という方法を見かけますが、これで呼び鳴きが完全に無くなったという飼主様を未だ知りません。
実際に私も根気強く試した事がありましたが、効果を感じませんでした

なので根本的に改善しようとするのではなく、呼び鳴きを悪化させない事を心がける様にしています。具体的には呼び鳴きに対して一切反応しないという事です。うるさいからと近付いてあやしてあげたり、怒る事もしない方が良いでしょう。
呼び鳴きをする=飼主が反応してくれる
という概念を作らない事が大切です。

この方法を徹底している為か、我が家のインコは呼び鳴きをしても30秒以内には諦めて静かになります30秒以上鳴き止まない場合は、次に述べる求め鳴きが原因である事が解りました。


3.求め鳴きは鳥が何かしらのストレスを訴えている状態

餌が欲しい、水が汚れている、放鳥して欲しい、これらの要求を以って鳴く事を求め鳴きと定義しています。

毎日、飼育環境の管理を万全に行っていれば、求め鳴きの殆どは放鳥して欲しい(退屈)というストレスから生まれるモノであると覚えておきましょう。
これら凡ゆるストレスを放っておけば、呼び鳴きに拍車がかかる事が解りました。鳥が長く呼び鳴きを止めない時は、他に何かを訴えている状態が重なっていると考えてみましょう。

放鳥は毎日時間を決めて行い、しっかりと運動をさせつつ鳥とのコミュニケーションを取る様にします。
広めのケージを用意する事で放鳥して欲しいという欲求が多少弱まる事も解りましたので、可能であればケージのサイズも見直してあげて下さい。


4.警戒鳴きは一過性。飼育環境を見直してあげよう

部屋の内外に危険や異変を感じた時、彼等は警戒鳴きをします。

部屋の壁にゴキブリがいた!見知らぬ人が部屋に入ってきた!窓の外に猫やカラスを見付けた!等、他の生物に対しての警戒が殆どですが、我が家の鳥ではインターホンが鳴ると警戒鳴きをする事があります。
見慣れないモノ聞き慣れない音に対してこの警戒鳴きを使う可能性がある事を理解しておきましょう。

警戒鳴きは一過性のモノなので特に気にしない方もいるかも知れませんが、窓際やベランダにケージを置く事がある場合ではカラスや猫などの天敵となる生物の対策はしっかりとしておきましょう。

実際に、ベランダで日光浴をさせていたら猫がケージの扉を開けて鳥を捕食したという例や、同様にカラスやタカに襲われた事例もあります。

警戒鳴きは鳥が生命の危険を感じて使うモノ。突然騒ぎ始めた場合は「何かいたのかな?」と毎回きちんと向き合って、取り返しのつかない事故を未然に防いであげる様にしましょう。


まとめ

セキセイインコ青この記事のまとめ

・何故、鳴いているのかを見極める。
・地鳴きは止めさせるのではなく、飼主が防音対策をする。
・呼び鳴きには反応しない。
・求め鳴きは飼育方法の改善で解決する。
・警戒鳴きは命の警鐘。原因を探り対策する。

REN.