この本は、僕が通院してる病院のポスターで

紹介されていたのをアマゾンで購入して、

今読み終えたところです。


 アマゾンのレビューにも投稿したのですが、

僕は、信号無視の大型車に轢かれて、

気が付いたときは病院のベッドの中で、

高次脳機能障害の身体障害者になってました。


 だから、当事者が自殺したい辛さは

物凄くよくわかりましたし、

退院してから、あとで聞いたことですが、

「奇跡的に目立った外傷がなくて助かった」と

主治医に言われてたそうです。


 でも、目が覚めたら障害者になっていた

当事者には、それこそ奇跡の悲劇です。


 病院は、患者さんの安全を確保してますし、

僕は身体障害者ですから、

自殺しようにも、できませんでした。


 この本の当事者さんも、そんな辛さ、

また、不治の高次脳機能障害を受け入れ、
家族みんなで奇跡を起こしていく過程が

読みやすく記されています。


 でも、当事者の僕は、その辛さは

字で表現できるものではないと思いますし、

症状は人それぞれの高次脳機能障害です。


だから、僕が想像する以上だと思います。


 その辛さを鮮明に表現したとしても、

まるでホラー小説のようでしょうし、それは

当事者や家族しかわからないと思います。


 僕も、高次機能障害の公務員として、

その辛さを広くみんなに知ってもらおうと

また、行政として何ができるかを、

復職してからの目標にリハビリしています。


 不幸ながら当事者となってしまった人、

あるいは、家族が当事者になってしまい、

介護しなければならなくなった人、

他にもたくさんのケースがあると思います。


 でも、自分、あるいは、介護する家族が

「高次脳機能障害」ということを気付かず、

また、気付いたしても、それを理解せずに、

悲劇となるケースは多いと思います。


 この本の、「奇跡はある」という事実で

勇気付けられる人も多いと思います。


 僕は、この本の岡野さんご一家が、

暮らしやすくなるような社会を・・・。


 それが、ここまで回復させてもらった

障害者の僕にできる恩返だと思います。