①で紹介したように、同じDENONの車載用CDプレイヤーでも、使われている光学ピックアップや、メカが異なります。基本は、筐体、基板関係、光学系メカニズムユニットになると思いますが、そのあたりの分解方法はYouTubeにありますので、ここではやめておきます。注意点は、フロントフェイスの引っ掛かりの爪を折らないこと、中の接続用のFFC(フレキシブルフラットケーブル)を切らないようにすることでしょうか。

基本、光学ピックアップはSANYO製とSONY製で、今までいじった私見ではありますが、SONY製のほうは、メカもあまり壊れてはおらず(センサーが弱いかも)、清掃と光学ピックアップの対物レンズのクリーニングで復活することが多いのですが、SANYO製のほうは、どうも送り機構が嚙み込んでいることが多く、光学ピックアップも対物レンズをクリーニングしてもダメで、調整がずれやすいのかなと思っています。

ただ、光学ピックアップは入手できるのと、レーザーの出力や各調整も自動で、載せればそのままなので、腕にある程度自信のある方なら可能と思います。

さて本題の光学ピックアップに関してですが、対物レンズの保持方法が異なり、SANYO製は4本のワイヤーで、SONY製は樹脂製のヒンジで保持しています。4本のワイヤーは経年変化しにくいのですが、ねじれ振動が出やすく、方向規制もそれほど強くありません。ヒンジタイプのほうが方向規制しやすいのですが、樹脂の弱点として温度伸縮が大きめで、対物レンズの位置がずれることで、性能変化が出やすいことになります。そのため、途中から対策品として、途中に金属を入れて伸縮を抑えたものになっています。ただ、これでも可動部分がダレて下についてしまうことで、引き込みの時間が増えたり、電流が増えたりします。これを改善するため、縦のヒンジ間にリン青銅のワイヤーを可動部を持ち上げた状態で追加し、可動部を浮かせた状態で保持できるように改造しました。これに合わせて樹脂製のカバーに逃げを作りました。まあ、自己満足かもしれませんが、ディスクを入れた最初のおとがでるまでは速くなったかなと思います。