今更ながらChord Electronics Mojoの中古品でAクラスの品を購入しました。存在も評判の高さも当然知っていてデザインも良いとは思っていたのですが、当時はイヤホン自体と据え置きオ-ディオに御執心で積極的に購入する意欲がありませんでした。ここ一年はワ-ヤ-ドのイヤホンの購入はせず中古DAPとDACのミドルクラスを買って自前のイヤホンとの組み合わせで良音を探しいました。基本的にはSONY NW-WM1AM2とiFi Gryphonの組み合わせを常用しながらなので必然的にこれの組み合わせとの比較となってしまいます。

 イヤホンは、NF Audio NM2+のモニタ-ライクなDD一発の音に嵌ってマルチドライバや多ドライバのリスニングライクものは、DAPやDACの相性問題や性能により使う事がありますが、メインはノ-マル状態の素の状態でこのイヤホンを鳴らす状態を基本としています。私は各音域の音が盛られると最近のレコ-ディング技術を損なう気がして素の状態で聴きたいと思っています。但し、これはあくまでも私の嗜好であり万人が共感できるものではありません。

 

 Chord Electronics Mojoの購入を今迄、躊躇っていたのはバランス接続が無いのと発熱問題でした。バランス接続に拘っていたのは解像度に偏重していたからで最近はアンバランスで不要な雑味がマスカレ-ドされるのなら、それも良しと思える様になりアンバランスのみのDACの購入も拘らなくなりました。

 そこで残る問題は、発熱だけだったのですが実際使用して気付いたのは充電中以外は発熱が少なく、充電池の劣化はあれど使用時には問題はないと思いました。電池はサ-ドパ-ティ製が出ているので交換すればいいだけと思っていたので逆に誤算でした。ただ、接続がMicro USBだってのでSONY Walkma A27とA40シリーズをFiioのドックコネクタ+Micro USBケーブルで接続すると認識せず少し驚きました。そこではFiio USB type-C - Micro USBケーブルがあったので、これをHidizs AP80PROと接続すると無事接続されました。

 

〇PC接続状況

※MojoとHidizs AP80PROを重ね合わせた状態

 

 実はサイズ的にも良くて音に問題がなければ結果的にベストマッチかと思いながら接続しました。デジタル接続でHidizs AP80PROのボリュ-ムコントロ-ルは効かないのですが、それ以外には何ら問題はありませんでした。初見の音は、高音が少し雑味が多く、金属的な反響が少しあるものの低音の沈み込みや解像度は程よくてデジタル接続しているのにアナログ的で音の若干の甘さが程よく、AC/DCのHell's BELLを聴くと解像度の甘さが良い方に向いて聞き疲れがなくて、この機種が良い音と評価されていたことが理解できました。

 解像度を求めるよりリスニング寄りのバランスを重視のチュ-ニングであることが窺い知れます。自身も非常に好きな音で常用している環境とは少し毛色の違う環境の構築出来て嬉しく感じています。逆にChord Electronics Mojo2は、非常に評価が厳しく現行の価格では購入したいとは思いませんが、同系の音で進化しているなら一定の需要は確実にあるのではと思いました。

 

 解像度を求めるならイヤホンは極端にドライブを積んだものであればせっかくの特性を失い兼ねないので上記写真にあるBqeyz Spring2等のドライブ数の比較的少ない機種との相性は良いと感じました。それでも自身は解像度を求める方なので禁じ手とも云えるNICEHCK NX7 MK3で原音無視の音で聴いていると不思議と気持ちが良くて驚いています。

 音源がAstrism初のフルアルバムであるIGNITIONのミキサ―の悪さで沈んだ音をリカバリしてくれる劇薬的な使い方が功を奏しているのかもしれません。ドラムとベ-スの音が明瞭になり、マルチで録音されたギタ-の沈んだ音も掘り起こされて満足しています。ただ、全ての楽曲に合うと限らないので悪しからず。