お久しぶりです、とりにとろです。




最近超寒いですね。


関東住まいなのに、いつまでたっても雪が融けずに残っているため、雪国気分です。



森林フィールドでのサバゲーでは足元ぬかるんでいそうですね…
お気を付けを








こちらはしばらく種々のお勉強やらお仕事やらで忙しくしておりまして、なかなかブログの更新が出来ませんでした。



もうしばらくは続くので、次の更新予定も立ってはおりませんが…







さて、今回紹介致しますのは合間合間に手をつけていました、

不朽の名作!MGC  Glock 17の修理です!

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今回も修理依頼でして、とりにとろの持ち銃ではございません。



なんか人の銃ばっか弄ってますね…

カスタム待ちの自分の銃もあるのですが、しばし後回し…





はい、で、
今回の症状は"弾ポロ"です。





弾ポロというと、ガス漏れに並んで、比較的よく起きやすい症状、という印象ですね。



コッキングした時にそのまま弾がポロッと落ちる、チャンバー部に弾がある状態で銃を振ると弾が落ちる、撃った時に数メートルしか弾が飛ばない、など、程度の差はありますが、原因は一貫してチャンバー部にあるものがほとんどです。




今回の銃はヘロヘロ弾が出ます。


試しに初速を測って見ると、平均初速14m/sとなりました。

5mも飛びません。







一番よく見る原因は、チャンバー部にシリコンオイルをかけてしまって、弾が上手く保持できなくなってしまうという、初心者さんにありがちな症状です。




これはオイルを拭うとか、数十〜百発程撃てば回復しますが、もうちょい複雑な原因があることもしばしばあります。
(ホップアップが弱すぎるとかもよくあります)






さてさて、では今回の原因はどちらでしょう…?




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いや、しかし、良いですね。古い銃は。


特にこの銃は現在使われているプレシュート式では無く、スライドが後退してから弾が出る、アフターシュート式と呼ばれる射撃機構を持っています。
知らない構造を見て、分解するだけでもとても楽しいです。




さてさて、チャンバー部はどうなっているかな〜?










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うわあ…

ボロボロです。





オイル切れとかいうレベルじゃ無いですね。

触るとほんとにボロボロと崩れて行きました。






…どうしましょうか。

古い銃なので、というかメーカーがとっくに潰れているので、チャンバーパッキンを入手出来るアテがありません。






…作りましょうか。パッキン。






適当な、ゴムが厚めのジャンクパッキンを探して削って形を整えます。



カッターナイフを使っても良いのですが、細かい切除にはあまり向かないため、リューターにハイスビットを着けて削ります。





比較的単純な作りのパッキンで助かりました。


二つのパーツに分けて、前半のホップアップ&弾丸保持部をバレルに固定し、ノズルからのガスの気密保持部をフレームに固定しました。



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赤丸で囲ってある部分にはめ込んであるゴムがパッキン後半部。




元々はどの様な構造になっていたのかよく分からず、とりあえずこんな形式にしましたが、上手く行くでしょうか





試しに初速測り直してみると…



約50m/s付近で落ち着きました。





かなり良くはなりましたが、まだちょっと遅いですね。


チャンバーパッキンの仕上げが悪い事は重々承知はしていますが、念のため他の理由がないか確認します。


というより、あまり依頼期限まで時間がないので、今更パッキンを時間をかけて調整する余裕がありませんでした。





周囲を観察すると…


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…ん?


ノズル横から変な黒いゴムの様なものがはみ出ていますね。


反対側には無いので、念のため分解して確認します。


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ピストンを取り出して、
ノズルを引っこ抜きます。

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ありました。

上の写真の、銀色のノズルにかかっているOリング。


シリンダーの気密を取るためのOリングなのですが、これが所定の位置から外れて、ノズルの隙間に噛みついていた様です。



幸い大きな損傷は見当たらなかったので、正しい位置に来る様に組み直します。



先ほどまでは、ノズルを動かす時にかなりの抵抗があったのですが、その抵抗が無くなり、スムーズに動く様になりました。









…が、肝心の初速が全く変わりませんでした。




よく考えればそれもそのはずで、ノズルが動くのは弾が出た後なので、多少ノズルの動きが悪くても、初速に影響はありません。






後から調べたところ、当時asgkでは、0.4J規制というものを自主的に行なっていたそうで、現在のエアガンよりも初速が低い銃は珍しくなかった様です。




気温20度を下回る状況では、初速50m/s弱でもおかしくない、ということのようです。(とはいえ、新品に比べれば勿論遅いのでしょうが)




昔は法規制がなかった分、好き勝手に初速アップをしているメーカーばかりだったのかと思っていたのですが、むしろ明確な規制値が無かった分、慎重になっていた様です。







というわけで、今回の修理はここまでです。




既にサバゲの前線から退いている銃を修理する機会はなかなか無いので(とは言いつつ、当工房は引退した銃の修理ばかりしている気もしますな)、
地味な作業が多かったものの、楽しかったです。






さて、次回更新の予定はあまり立ってはいないのですが、ネタとしては一応考えているものがいくつか有りますので、そんなにお待たせせずに更新自体は出来そうです。
(また見てても面白くない修理かもしれませんが…お許しください!)






それでは皆さま、お風邪など召されないように、お気を付けてお過ごしください。



ではまた〜