僕は「モノ」・・・
機械や道具にも命があるような気がしてならない。
「命」じゃないなぁ・・・
「感情」でもないしなぁ・・・。
でも何か通うものがある。
モノも人間と一緒でかまってもらいたいみたいだ。
だから
手をかければかけた分だけ応えてくれる。
放っておくとスネる。
モノも人間と一緒で
優しくされると喜んでくれるし
冷たくすると攻められる。
◆◆
僕は毎日仕事が終わると包丁を研いでから帰る。
「今日もありがとう。明日もよろしく。」
そういう気持ちで研ぐ。
すると翌日、良い仕事をしてくれる。
少し前に、
怠って毎日包丁を手入れしないときがあった。
切れにくくてもそれなりに仕事は出来る。
でも変なところで指を切ってしまうことが続いた。
その時は気にも留めなかったけど
毎日手入れをするようになってから
指を切ってしまいそうなタイミングで
何故かそれが回避出来ていることに気付いた。
(そんなに頻繁に指を切っているわけではない)
なるほどなぁって思った。
仕込み(料理)も同じだ。
これは何度も書いてきたことだけど
イライラした状態で仕込みをしても美味しくならない。
気持ちが食材に伝染する。
逆も然り。
だからなるべく時間に追われずに良い気分で仕込みをすべきだ。
いい加減にやれば不味くなるし
手をかければかけるほど美味しくなる。
(「手間ひま」とはまた別の次元で)
昨日、お客様に
「今日のふくらはぎ(←鶏の部位)は美味しかった」
そう言ってもらえた。
僕には思い当たる節がある。
なるほどなぁって思った。
おおきに。