なんとでも言え | 虜

Dreamer

昨日の鶏小幸。

スタッフが2人で来られたお客様をカウンター席に案内したら

「狭いから」と言ってそのまま帰ってしまったらしい。

その報告を受けて僕は「ふ~ん」。

 

嫌なら仕方ない。

中百舌鳥にはやきとり屋さんがいっぱいあるからね。

広い席がいいならそこに行けばいい。

 

その商売の考え方を「殿様」って言うんなら

それも仕方ない。

そう呼びたきゃそう呼べばいい。

でもカエルやバッタじゃあるまいし

そんな風に呼ばれたら心外だけどね。

 

僕はやきとり好きが高じてやきとり屋になった。

やきとり屋になってからも

自分が扱う鶏の事が知りたくて

仕入れ先だけでなく

飼育先にまで何度も足を運んだ。

 

自分の思い描く鶏を育てたくなって

自分で養鶏業をしようと数年かけて動いたりもした。

実際に養鶏場でも働かせてもらったし

解体もさせてもらった。

食鳥処理の資格も取った。

鶏の品種や特性、餌や飼育環境の研究もした。

 

そうやって鶏を心底愛し、熟知している僕が

備長炭を巧みに扱って火入れするやきとりだから

そんじょそこらのやきとり屋さんに負ける気がしない。

 

さっきの、

冒頭の話でいえば

僕は殿様でもなんでもない。

その証拠に営業を終えて家に帰っても

「まだ僕もそのレベルなんやな」って悔しく思ってる。

だって

「狭いから」で帰ってしまうんだから僕の負け。

「食べれるならどの席だっていい!」って

「何時間待ってでも食べたい」って

そう言われるようにならなきゃね。

 

串うちも

他のスタッフにやってもらうことが多いけど

自分の火入れができないような串うちだったら

その串は使わない。

お客様には気づかれなくとも

後ろめたくなるようなやきとりは出さない。

そんなこだわりを貫いて

レベルを上げていこうと思う。

 

なかもずには

鶏小幸よりも広いやきとり屋はいっぱいある。

鶏小幸よりも安いお店も知ってる。

でも

鶏小幸より美味しい店はない。

 

おおきに。