働いていると理不尽なことにしょっ中でくわす。

 

 

以前勤めた会社は小さな事務所だったので、ゴミ当番というものがなく気がついた人が捨てに行くという感じだった。

ゴミが溢れかえっていると見てみぬフリができない性分の私がいつも捨てることになってしまった。

 

最初は何も考えていなかったが何ヶ月もずっーーーと自分ばかりが捨ててるといささか腹が立ってきて

 

「少しはやってくれればいいのに!」

 

と怒りが収まらなくなった。

 

 

そしてついに

「ゴミは当番制にしよう」

 

と、職場の人に提案してみた。

「えー、いいよー今のままで」

 

私以外、全員一致で(といっても職場に女3人だけだけど)提案は却下された。

 

はっーーーーーー。(ため息)

 

人間って、そんなもんだよなー。

やりたくないもんを率先してやってくれる人なんて滅多にいないよな。

 

上司から言われればやるんだろうけど、下っ端から言われたらこんなもんだよねー。

 

 

ところが

別のとある職場で今までの(私の)常識を覆す

N主任(女性)に出会ってしまった。

 

N主任は朝からモーレツに忙しく働き続け、昼休み(2~3時になる)に休憩用のテーブルにお弁当を持って現れる。

 

やっと座れただろうに(ずっと立ち仕事)テーブルに置かれた会社の電話が鳴ると迷いなく出る。

他の休憩をとってるメンバーは絶対に電話をとらない。私も!

 

会社の電話は大抵お客様からの予約電話なので物凄く時間が長引く。一旦電話をとると20分くらいはかかるから(料金の説明やら当日の詳細やらいろいろ面倒くさい)休憩中に電話をとったら最後、電話が終わったらすぐ仕事になりかねないのだ。

 

電話は基本、総務の方がとってくれるのだが、電話がとれない状態にあるのか何コールか呼び出し音が続くと躊躇なくN主任は口の中もぐもぐしながらも電話に出る。

 

そして大抵休み時間がなくなり仕事に戻る。

ずっーーーとこんな感じ。

 

彼女のすごい所は周りの電話とらない組(私も)に何も言わないこと。

「あんたたちもとりなさいよ」

って言いそうなもんだが、言わない。全く気にしてない様子。

 

自分ばっかりゴミ出しして「プギッーー(怒)」って勝手にブチ切れていた私とは雲泥の差。

 

とはいえ

N主任は優し過ぎる…ていうわけでもなく、仕事中は同僚にも下っ端にもプロとして厳しい。

N主任より格上(古株)のS課長から嫌味と不必要な仕事の押し付けにあっても

 

「それは必要ないのでお断りします」

 

と、ばっさり。

カッコいい…。

 

 

私なんてあのネチネチしてタチの悪い(笑)S課長に口ごたえする勇気はない。

あとの仕返しも怖い…。←小心者

 

 

N主任はわずかなお昼休み(この時しか喋れない)に

面白い話で笑わせてくれる心の余裕もある。

 

 

こんな人が本当に存在するんだ。

男だったら惚れる。

(残念ながら私は女だった)

 

 

っつーか人として惚れる!

 

 

 

ありがとうN主任。

 

 

 

 

ソウイウモノニ

ワタシモナリタイ

(宮澤賢治風)