イメージ 1

イメージ 2

      【JOHN RACKM】ジョン・ラカム船長と2人の女海賊達
     (覇権競い合う怒涛のカリブ海に唯一人、恋に生きた海賊達の話です。)


 当時最新のキャラコ(白木綿)の生地の服を愛用したことから、「キャラコ・ジャック」と言われた、

 【ジョン・ラカム】は1718年~1720年にかけてカリブ海を荒らした海賊でした。



 キャラコ・ジャックなんて、「ブーツストラップ」ののりですよね。木綿といっても当時は、インド直

輸入の最新流行生地で、なかなかオシャレでハンサムなジャック船長は、「ジョリー・ロジャー」のペー

ジで書いてる、「ブラック・パール号」の髑髏に2つのサーベルがクロスした海賊旗の持ち主なのです。

 海賊映画で定番に使用される、この海賊旗最高デザイン賞の旗は、ジョン・ラカム船長の物です。



 ジャック・ラカムの以前の半生については、ほとんど記録が無く、海賊「チャールズ・ヴェイン」の操

舵手として登場します。当時、操舵手は船長の右腕で、次席の地位でした。ラカムは、ヴェイン船長が2

隻の船を手に入れた時、もう1隻のブリガンテイン船の船長をまかされます。



 ところが、次第にヴェイン船長とラカムは仲が悪くなり、メンバーにも亀裂が生じていたようで、ラカ

ム派とヴェイン派は分裂していきます。(後に「イギリス海賊史(チャールズ・ジョンソン又はダニエ

ル・デフォー著)の中にありますが)ラカムはヴェインに捕らえられ、ムリやり海賊をやらされたと言っ

てますが、当時の状況だとそんな所だったかもしれませんね。



 ある日1隻のフランス軍艦への攻撃を巡り、分裂が起こります。ラカムが「勇気をだして攻撃すべき」

と主張するのに、ヴェイン船長は「武装が固すぎるので、回避すべき」と主張し、真っ向から対立、全員

投票の結果、ラカムの意見の者が多く、ヴェイン船長は「臆病者」の烙印を押され、船長を降ろされる事

になりました。



 ジャック・ラカムは新たに皆の信任を受け、船長になります。ラカムは、ヴェイン船長と支持者達を、

十分な食料と立派な船を与え、追放します。ラカムの、このいつでも、人に対しての親切な態度は始終変

わらず、捕虜に対しても手荒な事をしなかった態度が、皆の信頼を得、現在でも海外で人気がある船長で

す。



 ジャック・ラカムは又、人殺しなどを嫌って、ほとんど人を傷つけなかった船長として有名です。彼

は、「おれは、他人を傷つけた事はない」と言っていたそうです。



 又これらの経緯から、なかなかの謀略家だとか、口が上手い奴の印象を受ける事もあるかも知れませ


んが真相はいかに・・



 暫くジャック・ラカム船長は、船で海賊稼業をやっていく訳ですが、人員の減少で獲物が少ない事も多

かったようです。もともと、ラカムは大規模な船より、小型の商船や漁船などばかりを狙った、小規模の

海賊だと言われています。海賊としては物足りなく地味ですが、小型の早いスループ船を使って、非常に

すばしっこく、逃げ足が速く,何隻も船を落としても捕まらなくて、腕はそうとうのものだといいます。

 かなり稼いでいたよう。



 ヴェイン船長と別れたとき決心したたのかどうかは解りませんが、程なくジャック・ラカムは、ニュー

プロビデンス島で恩赦が発令されると聞き、支持する仲間と恩赦を申し出る決心をします。1919年に

現在のバハマ諸島のナッソーですが、そこで彼らは恩赦を受け、海賊から足を洗う事になります。



 恩赦とは、時々海賊撲滅の為出されたもので、「悔い改めて2度と海賊をせず、まともな仕事をしま

す」と誓いをだすと、今までの罪が許され、一般人となれるのです。海賊達は良く恩赦を受ける者も多か

ったのですが、陸にもどっても結局ロクな仕事と稼ぎが無い為、又海賊に逆戻りの人が多かったようで

す。



 ジャック・ラカムは、美しいバハマで今まで稼いだ資金で,暫くは楽しく優雅に暮らしていたそうで

す。

 そこで、ラカムは運命の女性に出会う事になります。名前はアン・ボニー(Anne Bonny)。アンは美し

いけど男勝りの勝気な女性で、金持ちの娘ながら、海や海賊に憧れ、ジョン・ボニーという海賊あがりの

水夫と結婚して、酒場を経営していました。



 美男の誉れ高いジャック・ラカムとアン・ボニーは人目で恋に落ちてしまいます。ラカムはアンに夢中

になってアンを口説き、お金を湯水のように使っていたようです。アンも颯爽とした美男子の海賊船長に

すっかり夢中になってしまいました。許されない恋が、バハマで燃え上がってしまったのです。ラカムは

お金を稼ぐ為、バッカニアとなって働いたりもしていたようです。



 この所は「イギリス海賊史」では、まるでカリブの海賊版「失楽園」、新しい所で「愛の流刑地」とい

う具合です。ラカムとアンは何とか、いっしょになりたいと思いましたが、アンは結婚していたので、む

つかしかったようです。亭主が何とか承諾しても、世間が許しませんでした。アンは、「あばずれ」の烙

印を押され、鞭打ち刑を言い渡されます。



 現在では「不倫は文化?」とまで言われちゃう時代ですが、当時は厳格なカトリック世界、二人の恋は

決して許されなかったのです。ついに二人は駆け落ちする事を決心します。

 二人は、仲間を募集してスループ船を盗み、再びラカムは海賊に戻る事になりました。ラカムも良い仕

事が無く、好きな女性が出来たので、余計にお金を欲した事もあったでしょう。




 アン・ボニーは女ながら、相当な男まさりでお転婆だったようで、ラカム達といっしょになって、船を

盗み、海賊稼業に就きました。船では男の格好をして、何でもやったようです。マスト登りまでやりまし

た。その内アンは身ごもった為、一時ラカムのキューバの親戚の家に暮らしていたようですが、子供を生

むと、再びラカムと一緒に海賊船に乗ったようです。



 ジャック・ラカムは多情で発展家のアン・ボニーが地上に置いておくと心配だったのでしょうか?それ

ともアンが海賊を希望したのでしょうか?それは解りませんが、ジャック・ラカム船長はアンにぞっこん

だったようです。



 ある日、捕らえた船に、目立つ美青年がいて仲間になりましたが、アンはあっという間にこの青年が気

に入って、言い寄りました。(全くデイビー・ジョーンズ船長が心臓を埋めたくなったような、女なの

だ)ところが、その青年は自分が女だと告白しました。彼女はメアリー・リード、お金の為男に扮装して

商船に乗っていたのです。アンはがっかりしましたが、すぐに腕っ節が強いメアリーと仲良くなりまし

た。


 ラカム船長は嫉妬でもう少しで、切れそうだったようですが、ほっとして、二人の女海賊に男の格好を

させて、一緒にに船出しました。



 ジャック・ラカム船長は、主に小型の船舶を専門に襲っていました。メアリー・リードも船員の中にな

かなかの美青年がいて結婚して、皆で海賊稼業をやりました。



 ジャック・ラカムは酒好きで、良く美しい無人島に上がっては、皆で酒盛りをして楽しみました。又、

陸上の知り合いの家など、彼は沿岸を好んで稼業をし、陸地へも頻繁に上がったようです。

 それが落とし穴となりました。



 ある1720年末のある日、ラカムはもう少し大きな仕事をしたいと思い(女性達に子供が出来たせい

でしょうか?)、ジャマイカ沿岸の農場を回っていたところ、美しいネグリル岬のあたりで、又宴会をや

っていた所、イギリス軍に見つかってしまった。



 ラカムのスループ船は、帆をいっぱいに張って、逃げようとしたが、風の向きで英国軍に追いつかれて

しまい、決死の戦いになりました。アンとメアリーは、男と同じくらいに戦えるので、必死で抵抗してい

ましたが、男達はラム酒が回ってベロンベロン状態で、奥へ逃げるのがやっとだったので、あっけないく

らいに早く捕まってしまった。



 ポートロイヤルに連衡されたラカム一味は、裁判を受け、船長以下何人も絞首刑の判決を受けた。それ

より、皆を驚かせたのは、二人の女海賊の存在でした。


 ジャック・ラカムは、ポートロイヤルのギャロウズ・ポイントで、絞首刑になる事になりました。刑を

受ける前に、恋人のアン・ボニーに会う事が出来たのですが、勝気なアンは最後の日の醜態を怒ってい

て、ラカムに「あんたが、このよう死んでしまうのは悲しいよ。でもあの時、もっと男らしく戦っていた

ら、犬のように吊るされずにすんだんだよ」と慰めの言葉も言わなかった。(可愛いそう~)



 そしてジャック・ラカム船長は絞首刑になり、今日も名前の残るラカムズ・ケイ(ラカムの小島)でさ

らし者になりました。又他の何人かも絞首刑になりました。



 アン・ボニーとメアリー・リードは二人とも身重だったので、刑が伸ばされ、軽減される事になりまし

たが、メアリー・リードは子供を生んで、獄中熱病を患い、亡くなり、ポートロイヤルにはメアリーのお

墓がちゃんとあるそうです。



 アン・ボニーは身重のまま姿をくらましてしまい、彼女は有力者だった(大農園主)父親によって助け

られ、アメリカのキャロライナで名前を隠して、かなり歳まで生きたとかも、伝えられているが、定かで

ないらしい。唯アン・ボニーの刑の執行記録は無いとのこと。



 ジャック・ラカム船長は殆ど、殺しとか凶悪な事はしていないので、ちょっと可愛そうな気がします

ね。今だったら、禁固刑ぐらいですよね。二人の女海賊も可愛そう。



 あの日、ジャマイカの今では有名な観光地、美しいネグリルの海岸で、有名な美しい夕日を見ながら、

皆はラム酒を飲んだのだろうか?悲しいですねえ。



 ジャック・ラカムは、名前からするとイギリス人ぽいですが、ずっと手荒な事をしない、人間的な海賊

として人気があるそうです。又美男でオシャレな男だったらしいです。女好きでね。このように、カリブ

海で覇権を争う壮絶な大海賊どもが暴れる中、恋に身を投じた海賊もいたんです。何とも、ロマンテイッ

クですよね。「恋する海賊」なんて。



 ジャック・ラカムがちょっとジャック・スパロウのモデルっぽい所もありますが、それってどっか情け

なくって、人が良くって、女好き、酒好きで、しょぼい海賊だけど、どっかすごい、ヒーローじゃないけ

ど、人間的ってとこですかね?(女に殴られちゃうし、ラカムもアンにけちょけちょに言われてたな。)

 映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」でも、エリザベスの女海賊姿とか、砂州で酒盛りしてる所とか

に、シチュエーションが色々使われてますよね。



 それはどうでも良いけど、ジャック・ラカムの功績は、あのベスト・デザインのクールな海賊旗と、女

が船に乗るのが嫌われた当時、堂々と女を乗せた常識に囚われない自由な心と、300年も前に男女雇用

機会均等法を実行した、すごい先見性は、やはり並の人と違う個性を輝きだしているのか、今でも人気が

ある方なのが解ります。



 そうフランス革命も目の前、時代がそ