「チンパンのブログ」

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(ブログの登場メンバー)

                                     
「チンパン」 ブリージングメソッドを分かりやすく伝えるため、日々猿知恵を絞っている。



「杏子(あんこ)」 長年にわたってチンパンの問答相手をつとめる。もはや腐れ縁と諦めているようである。



「虎徹(こてつ)」 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペット・柴犬オス。

記事を知的でキュートなコメントで締めてくれる。

 

 

「部下たちのチームワークが悪くて困っています。

 

 チームワークを良くする体操はないでしょうか?

 

                                     悩める中間管理職」

 

 

「チームワークを良くするには、組手=二人組の体操をたくさんやるのが一番だよね。

 

 今年の5月に開催された、ブリージングの氣功合宿では、組手をたくさんやったけど、その中からズバリ役立つ組手をひとつ紹介。

 

 やり方はとってもシンプル。ただ二人で向いあって、スワイショウをやるだけ」

 

「片方が前に腕を放り出す時、パートナーは腕を後ろに放り出す。

 片方が腕を後ろに放り出す時、パートナーは腕を前に放り出す。

 これが出来ている時、寄せては返す波のごとく、両者の氣の出力と入力が調和している状態。

 

 コミュニケーションやチームワークが円滑な時は、こういうスワイショウの組手が出来ているのと同じ氣の状態」

 

「商売に置き換えても、儲かっているんだよね。売りたいお店と、買いたいお客さんの氣が一致して循環しているってわけ。

 

 お店とお客の間で、小周天が回っている。小周天が回っている関係はみんないい関係。恋愛だとラブラブ状態。

 

 西洋流に言うと、winーwin(ウィンーウィン)。ギブアンドテイク」

 

 

「お互いに同時に前に腕を放り出しているのは、氣がぶつかり合っている状態。

 すなわち争い。お互いの利害と都合がぶつかり合って、すごく消耗する。

 

 職場だと職員同士が喧嘩しているので、コミュニケーションは当然悪い。カップルも同様。

 

 商売では、お客さんと値引き交渉でもめたり、クレーム対応に忙殺されている状態」

 

「お互いに同時に腕を後ろに放り出しているのは、氣のベクトルが真逆。

 つまりまったく無関心な状態。職場でみんながテンデンバラバラに、自分の担当業務だけこなしているようなもの。

 

 同僚が困っていても、知ったことじゃない って感じ。

 

 営業しても、お客さんが関心を持ってくれないんじゃ、商売にならないよね。

 

 冷めきって別れが近いカップルもこんな状態」

 

 

「このスワイショウの組手は、シンプルではあるが、なかなか奥深い。

 

 どんな相手とでも会わせられる人ほど、コミュニケーション能力が高い。

 

 どこへ行っても、すっとなじんで、しあわせに生きて行ける。

 営業は得意中の得意になる。

 

 必要に応じて、わざと対立したり、縁を薄くしたりなど、自由自在である。

 

 達人になると、目をつぶっても相手のリズム=拍子(ひょうし)と合わせられるようになる。

 皮膚感覚で相手の氣を察知出来るようになるため。

 

 そして何かに偏った拍子=色の拍子 ではなく、つかみどころがない空の拍子を体現している。

 

 こういう人が武道をやったら強くなる。宮本武蔵も剣術の攻防とは『拍子』の攻防だと喝破している。

 『空の拍子より 知恵の拍子を発して勝つなり』などと『五輪書』に書き遺している。

 

 自在に相手の身体に合わせられる身体の空なる拍子に、経験から得た知恵=脳 の拍子を、状況に応じて乗せて対処するなど、解釈は自在」

 

「人間関係で悩む人は多いけど、氣功では、『人間関係の問題解決が一番簡単だ』って教えるんだよね。

 

 だって氣の関係性の操作に過ぎないから。

 だから氣功をやっているのに、いつもお金に困っている人、人間関係で揉めてばかりいる人は、厳しく言えば、本当に氣功をやっているとは言えないんだよね。

 

 景氣も人氣も、全部『氣』だから」

 

 

「氣功ではなく、ボディ主体の組手を紹介。

 

 向かい合って手をつないで、つま先立ちになる。

 つま先立ちのまま、同時にしゃがみ、

 同時に起き上がる。

 常に皮膚感覚で相手の状態を察知し、呼吸を合わせる」

 

「この組手をやると、性格が出ちゃうよね。

 

 自分がぐらついた時に、相手を自分の方に引き付けてバランスを取ろうとする人は、依存心が強いタイプ。

 相手を突き放して、自分だけ倒れまいとする人は、自己中心的。

 組手が上手になるほど、どんな相手とやった時も、相手の様子を察知して、呼吸を合わせられるようになっちゃう」

 

「この組手は、古久澤先生の著書『子ども整体』にも紹介されている。

 

 身体の中心に重心を定める感覚が高まるので、集中力もアップする。

 

 つま先立ちは整体的には『夢を見る型』でもある。

 人はつま先たちになると自然に胸も張る。この姿勢だと、自然に夢や希望が湧いてくる。悲観的な氣持ちになる方が難しい。

 

 感情はフォーム=姿勢に誘導されるのである」

 

 

「背中合わせで、立つ・しゃがむ を繰り返す組手もあるよね。

 

 長座になって、背中合わせでお互いの腕を組む。

 同時に骨盤を丸めると、足が連動して引き付けられて膝が立つ。

 同時に骨盤を反らせると、お互いの背中に乗り込むようにして立ちあがることが出来ちゃう。

 立ちあがったら、リバースでしゃがむ。

 

 この動きをずっと繰り返す」

 

「両者がそれぞれ自分の股関節で、自分の体重を捉えながら、相手の背中に乗り込もうとすることで、自然に中心軸が立つ。

 

 その中心軸に沿って身体を上下運動させる。自分が主体でも、相手が主体でもなく、二人の関係性=間と、中心軸こそが主体なのである。

 

 『人』と言う漢字は、二人の人間が、お互いを支え合っている姿が語源だという俗説がある(学問的には違うらしいが)。

 まさしくこの組手はその支え合う関係性を体現している。

 

 背中で相手の身体の様子と呼吸を察知する。背中の力が抜けているほど、良く感じられる。

 最大のDNAである背骨を接触させ続けているので、やはり小周天が回ってしまう」

 

 

「この組手はちょっと難しいけど、紹介。

 

 お互いに向かい合って手をつなぐ。骨盤を丸めて、同時に片足を上げる=胴体を丸める動き。

(横から見たところ)

 骨盤を反らせながら、手をつないで出来た輪っかの中に足を入れて同時に着地=胴体を反らす動き。

 下ろした足を軸に背中合わせになって、大きく胸を開いて肋骨と骨盤を引き離す。手はずっとつないだまま=胴体を捻じる動きと、胴体を伸ばす・縮めるの動き。

(横から見たところ)

 骨盤を反らせて残った足を抜く=胴体を反らせる動き。元の手をつないだ姿勢に戻る。

 

(横から見たところ)

 同じ動きを左右対称でずっと繰り返すんだよね。胴体が動いて、お互いの中心軸を合わせられれば、何回でも楽に氣持ちよく出来ちゃう」

 

 

「しかし、胴体が動かない人にとって、この組手は難行苦行になることもある。

 

 まず、上げた片足を輪っかの中に入れられないので、身体を捻じって足先の操作で無理やり入れようとする。

 

 この動作自体がかなり苦しく感じる筈だが、胴体が捻じれているので、次の背中合わせになる動きにスムーズに移れない。

 つないでいた手が伸ばせなかったり、苦しさの余り手を離してしまったりする。

 

 まさしく小手先=お互いの手足にがんじがらめに縛られた状態。

 

 人間関係も本質・中心軸を外している時ほど、枝葉の問題で無駄に苦しむ」

 

「う~ん、人生そのものだね(笑)。

 

 腕の輪っかの位置が高すぎるんじゃないかと、わざと腕の位置を低くして、トライする人も居るけど、胴体が動かなければ困難は変わらない。かえって難しくなる場合もあるもんね」

 

 

「この組手を上手に出来るようになるための体操は、合蹠(がっせき)からの足の上下。

 

 合蹠でつま先を両手でつかむ。左の骨盤を丸めると、右足が中心軸に沿って上がる。

 右の骨盤を反らせながら足を着地させて横座りになる。

 骨盤の動きのリバースで合蹠に戻ったら、左足も同様に行う。

 

 シンプルな体操だが、ほとんどの人は横座りになる時に、体重を中心から逃がしてしまう。

 身体も横に流れる。

 上達するほど、重心も姿勢も中心から逃げなくなる。

 理想的にはずっと中心を維持したまま、足だけ動かす。

 

 その域に近づくと、武道だと、ノーモーションの蹴りが出せる。相手は全く反応できず、蹴りを食らった自覚もないままノビてしまう」

 

 

「別に人を蹴り倒す必要はないけれど(笑)、武道の突き蹴りは、胴体が正しく動かせているかを検証するには、もってこいだもんね。

 

 先に紹介した輪っかくぐりの組手も、それぞれの動作が武道の動きにそのまま応用できちゃう。

 

 まず、胴体を丸めて足を上げる動きは前蹴り。

 着地して背中を向け合って、体側を伸ばす動きは、バックハンドブロー。

 胴体を反らせて、逆側の足を抜く動きは、後ろ回し蹴り」

「もちろん、他の武道、スポーツ、職業の専門動作への応用も可能な筈なので、読者各自、自分の専門に当てはめて工夫・検討していただきたい。

 

 

 現代人の仕事は、指先と目と口と頭がメインになっている。

 しかし、人間が動物でもある以上、ボディが根本。

 

 紹介した体操や組手を、研修や休み時間を利用して、楽しく実践してチームワークを高めるのに役立ててほしい。

 

 仕事で大きなミスやトラブルが起きるときは、必ず根っ子の人間関係が上手く行っていないとき。

 

 昔、チンパンが居た職場で、トラブルが耐えない業務があった。担当の女性職員も、しばしば体調を崩して休むことがあった。

 

 実は、担当の女性職員同士が、すごく仲が悪かったのが原因。

 

 表面上は和氣あいあいとやっているように見えて、水面下では凄まじい仕事の押し付け合いと、責任のなすり合いをやっていた。根っから相性が悪い同士だったのである。

 

 その暗闘に、双方ヘトヘトになって、体調まで崩していたのだった」

 

「女って怖いね(笑)」

 

 

「中国の古典・『易経(えききょう)』の卦で言うと、『火沢睽(かたくけい)』そのもの。

 

 睽(けい)とは、そむく・ソッポを向き合う と言う意味。

 

 易には様々な象徴があって、火も沢も女性の象徴でもある。火のエネルギーは上に向かい、沢は下に向かって流れる。

 つまり2人の女性が反対方向を向いて、背き合っている。

 

 なぜチンパンがこの火沢睽(かたくけい)に氣づいたかと言えば、彼女たちの担当を引き継いだからである。

 

 残された仕事の状況を見て、『ああ、彼女たちは相当仲が悪かったんだ』とすぐに氣づいた」

 

「本当の仲良し同士だったら、仕事も上手く行ってる筈だもんね(笑)」

 

「この悲惨な状況の立て直しが、天から与えられたミッションだな と受け止めて取り組んだ。

 

 数か月で全部立て直したが、その間にも『易経』そのままの展開があった。この話は長くなりすぎるのでまた別の機会に」

 

「仕事でミスやトラブルが起きると、『マニュアルはちゃんと出来ているのか!?』って職場の偉い人は言うよね。

 

 でもこんなことは、どんなマニュアルにも書いてないよ。

 

 もちろん仕事にマニュアルは必要だし、有効だけれど、それを使うのは人だもん」

 

 

「誰の人生も本当は泥沼。先の見えない混沌・カオスの中で人は生きている。

 

 この泥沼の中でたくましく、賢明に美しく生き抜くためのマニュアルが欲しい人は、『易経(えききょう)』に学ぶと良い。

 易経こそ人生のマニュアル。

 

 もちろん、易経に限らず、聖書・老子・荘子・論語・孫子・古事記・五輪書など、いわゆる『古典』はみんな人生のマニュアル足り得る。

 どれがしっくり来るかは、相性の問題。

 

 ただし、現実の問題に当てはめて読み解けなければ、どんな良書も無用の長物になる。

 身体を練りながら、じっくりと腰を据えて学んでほしい」

 

「ブリージングストレッチの実践は、古典を身体で読むことにも、つながりますよ~」

 

 

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(虎徹のワン!ポイントコメント)

 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

 

   写真は、ふぐじろう先生にナデナデされるボクと、ふぐじろう先生の足元に座ってくつろぐボク。

 ボクたちの間には小周天が回っているのです。

 

 記事本文中で、小周天の話が紹介されていましたが、氣功には小周天を越えた、大周天の世界があります。

 

 小周天は『私とアナタ』の間だけで良い氣が循環しているレベルです。これだけでも十分幸せですが、永続する保証はありません。

 

 周囲を巻き込んで、良い氣の循環を起きているのが大周天です。

 

 商売で言えば、三方良し=『我良し、客良し、世間良し』の状態です。

 

 儲かって私は嬉しい。お客さんも満足できる商品、サービスを手に入れて嬉しい。

 

 その商売の成功自体が、世のため人のためにもなって、喜ばれているなら最高です。

 

 西洋ビジネスのwinーwin(ウィンーウィン)やギブアンドテイクは、三方良しの中に包含されてしまいます。

 

 

 老舗とは、三方良しの状態を永く続けているお店のことです。日本の老舗の数は世界一です。

 

 老舗の対極にあるのが、『一人勝ち』のビジネスです。

 

 『我が社さえ儲かればいい。他の会社が潰れようと知ったことか』と言う姿勢で仕事をしている会社は、栄えても一時だけです。

 

 アッと言う間に大きくなったかと思ったら、数年で潰れたり、利権の奪い合いで内部崩壊したりします。

 あるいは経営者が逮捕されるなど。

 

 

 恋愛も同様。恋愛は恋人同士の間で小周天が回っています。

 

 職場で仕事そっちのけでイチャイチャしているカップルは、周囲からひんしゅくを買います。

 いわゆる『バカップル』です(笑)。

 

 しかし、カップル同士がお互いに励まし合い、支え合って仕事に『プロ意識』=誇り を持って取り組めば、人間的に成長をもたらす恋愛になります。

 「いい恋愛をしている人は、いい仕事が出来る」ということです。

 

 こういうカップルなら、上司や同僚からも、好感を持って見られ、応援されます。

 後輩たちからも、『先輩たちのような、素敵なカップルになりたいな』と憧れられる存在になれるでしょう。

 

 小周天から大周天の世界にレベルアップしたのです。

 末永く続く、『しあわせへのパスポート』を手に入れたようなモノです。

 

 

 もともと恋愛自体に、いい恋愛も悪い恋愛もありません。仕事や周囲との関係性の中で、良し悪しが決まるだけです。

 

 身も蓋もない言い方をすれば、恋愛とは男女がアノ行為をすることと、一緒に飲み食いすることだけです。

 

 それだけの関係では、飽きたらオシマイです。

 春に出会い、アツアツの夏を迎え、飽きる秋が訪れ、冷める冬を迎えて別れます。

 

 アツアツもラブラブも極陽なので、遠からず終わります。

 ずっと真夏の世界なのはアニメの「エヴァンゲリオン」だけです(笑)。

 

 いわば瞬発力=ウサギの世界です。

 

 どこかで地味だけれど、人間的な成長につながるカメの要素も取り込まないと、末永くしあわせなカップルにはなれません。

 

 ウサギとカメの教えは、恋愛にも応用できるのです~。

 

 

                                       つづく

                                       次回更新は8月4日予定です。