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料理作れる?
ブログネタ:料理作れる?
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 「料」という漢字には「はかる、おしはかる」という意味が含まれていると聞いたことがあります。そうすると「料理」という言葉は「理をはかる」と分解することが出来ることになります。つまり、食べてもらう相手の嗜好や興味、健康状態や好き嫌いなどを考慮した上で調理されたものこそが、初めてそれを「料理」と呼べるんですね。決して「うちの店はスープが命だから、水なんか飲むんじゃねぇ」などとか言うような頑固者や、客のフトコロ以外には興味がなさそうなオーナーがいるような店は、そもそも「料理」そのものをしていないことになります。

 さて、ボク自身の話になりますと、やっぱり「料理」はしていませんね。何しろ「とにかく醤油さえかけておけばOK」「醤油最強!」「醤油好きー、1番好きー」とか考えている男ですから。「調理」でしたら多少は出来ますけどね。

 で、その「調理」に関しても、そのほとんどが「フライパンか中華鍋」を使ったものばかり。鍋を使った調理はほとんど麺類に限られているため、品目はかなり限られております。


 話は変わりますが、日本語には調理方法を説明するのに使う「焼く」に類する言葉が少ないそうです。「炒める」は調理器具が限定されていますし、「あぶる」や「燻す」はあるけど頻繁には使わないですし、肉であろうが、魚であろうが、卵であろうが全部「焼く」です。石焼き芋や、焼きそばや、すき焼きなども「焼く」で済ませてますよね。

 金田一春彦さんの「日本語を反省してみませんか」という著書によると、英語では蒸し焼きがroast、照り焼きがbroil、串焼きして網で焼くとgrillというようにきちんと分かれているそうです。パンを作るのがbakeで、焦げ目を入れるのがtoastというように。日本語だと全部「焼く」で済んでしまいますけど。

 また、中国語では「炒める」に相当する言葉が、日本でも知られている「炒(チャオ 炒めるの意)」「爆(パオ 高温で一気に炒める)」の他に、「煎(ヂェン 両面を油で焼く)」、漢字は紹介できませんが(火編に「辺」と書きます)、「ビェン 少量の油でカラカラに炒める」なんていうのもあるそうです。「揚げる」が5種類、「焼く」「あぶる」が3種類、「煮る・ゆがく」になると、なんと12種類もそれに類する言葉があるらしいです。さすがは中国というところですよね。これで「材料」さえしっかりしていれ・・・ば・・・ねぇ。

 その一方で日本語が得意としているのが「煮る」に類する表現。英語ではboilで済んでしまう調理方法が、お湯は「沸かす」、ご飯は「炊く」、野菜は「煮る」、卵は「茹でる」などと言うように。これは日本が、調理に水を多く使い、野菜を沢山食べる習慣を持った民族だからというのがその理由らしいです。

 ・・・そうか、ボクは野菜をあまり食べないので、必然的に「煮る」調理をあまりしていないのか。納得した。では今日は意識して野菜を食べることにしよう。えーと、人参、大根、ごぼう・・・うーん、切るのが面倒だな・・・。キャベツだって、今は千切りになったものをあらかじめ売っているし、切る手間のかからなそうな、ほうれん草やモヤシにしてしまおう。でも、モヤシを煮てどんな献立にしたらいいんだ?

 ・・・仕方がない。煮る料理は明日からにして、今日は肉と一緒に「炒める」ことにしよう・・・・・・。