ジャカルタにて、震災追悼 復興レセプションとジャパンポップカルチャーフェスティバル | 南国の日の丸レストラン

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先週も、たいへん、多忙でした。

24日(金)には、日本大使館主催の震災追悼復興レセプションに、KAJI会の
アドバイザーとして、出席させていただく光栄にあずかりました。

  *KAJI会とは、日本に留学、研修経験のある若手インドネシア人が中心
   となる団体で、発足以来、わずか2年強で、すでに会員数は1,200名を
   超えています。東日本大震災発生直後に、世界の先頭を切って、募金
   活動に奔走した姿は、私個人も、胸を打たれました。この様子はNHKの
   アサイチでも報道されました。

インドネシア政府の要人や震災復興に貢献された各国の方々が出席されて
おり、ホテル インドネシア ケンピンスキの会場ホールは大盛況でした。
仕事柄とでもいいましょうか、こういう場所にくると、見慣れたお方が多く、
お名前とお顔を一致させるのがたいへんでした。鳥元で、よくお会いするロシ
ア大使館のスタッフの方ともお会いしました。

鹿取駐インドネシア日本大使が、「インドネシアをはじめ、世界各国から、
日本への哀悼や共感が示されたことに深く感謝している、日本はこれから
も復興に向けて努力していく」と挨拶があったあと、AKB48のジャカルタ版
JKT48のステージを楽しみました。翌日から開催されるジャパンポップカル
チャーフェスティバルに参加予定のAKB48の主要メンバーの中から3人
も飛び入り参加となり、ステージでの挨拶がありました。

翌日25日(土)は、バライ カルティ二というイベント会場で、AKB48とJKT48
の競演のビッグショーを堪能しました。
日本人も多かったのですが、熱狂するインドネシアの若者が、こんなにたく
さん来るとは思っていませんでした。総勢3,000人の観客を前に、日本から
遠く離れたジャカルタで、日頃の成果を発揮できたAKB48のみなさんも、
さぞかし、楽しかったことだろうと思います。また、JKT48が発足後、間もな
いのに、お姉さんグループに負けないような素晴らしいパフォーマンスを
披露してくれました。インドネシア自体の伸びしろも計り知れませんが、
このJKT48の伸びしろも計りしれません。本当に楽しみです。

インドネシアの日本料理店 TORIGEN 鳥元

AKBの宮澤佐江さんの謳って踊る姿は最高でした。
テレビの
画面を通しては、分からないですね。長身を
生かしての
身のこなしがすばらしかったです。私の歳
の約
3分の1の歳の娘さんですが、ファンになっても
いいで
しょう? ダメですか? あははは。 

よく、知り合いや鳥元のお客様に、「なぜ、JKT48/AKB48を応援する
のですか?」という質問を受けます。

以前、当ブログでも書きましたが、それは、若い力の両グループの国
の内外での活躍はインドネシア、日本両国の国益にかなうからです。

私の当国に賭ける永い間の想いも混じっています。
インドネシアのJKT48に絞って、具体的に、私が思うことを述べます。

日本にいる日本人の多くは、インドネシアのことを知りません。テレビ、
新聞、雑誌で知るインドネシアは、山間部、農村部、街裏、バリ島周辺
です。確かに、まだ、インドネシアを代表すると言えば、そういうことに
なるでしょう。一方、主要都市周辺では、近代化が急速に進み、今や
ジャカルタの商業地区では、日本の主要都市をしのぐ高層ビルが立ち
並び、世界の一流ホテルが散見され、ショッピングモールなど、スケー
ルの大きさは日本のそれをしのぐものがたくさんあります。

はじめて、ジャカルタに来る日本人の皆さんが驚嘆するるのは、「想定
外」ということが原因なのです。話には、聞いていたが、「ここまで」とは
誰も思っていなかったということです。そりゃそうでしょう。ジャングルの
オランウータンやジャワの田舎の田園風景や牛や馬ばかりを、映像や
画像で、見せられたらそうなりますよね。ここでも、メディアの片手落ち、
偏りがあります。

「バリ島には行ったことがあるけど、インドネシアは近いそうですね?」
と聞かれたことがあります。インドネシアとインドの区別がつかない人も
たくさんおられます。

インドネシアには、自然化粧品やジャワティーなど、世界に打って出る
商材がたくさんあります。
ただ、牛や馬が飼われている場所のそばで作られた化粧品やお茶を
連想しては、せっかくの優れた商品も売れませんね。

自然は自然でも、やはり衛生管理も行き届いた清潔なイメージ、おしゃ
れなイメージがないと潔癖な日本の消費者には受け入れられません。

実際、インドネシアでも、そういうキチンとしたメーカーが山ほどある
のです。JKT48はポカリスエットのテレビCMに出ていますが、爽や
かイメージでいっぱいです。私は、従来、のどにキリリのコーラーが好
きですが、いつに間にか、健康イメージも手伝って、ポカリを愛飲する
ようになりました。

これが、いわゆる「イメージマーケティング戦略」と言われるものです。

年末のNHK紅白歌合戦で、JKT48が紹介されましたが、テレビを見て
いる視聴者の中には、「あれ、こんなのが、インドネシアにあるの?」
「インドネシアって、どこにあるの?」と興味をもった人は少なくないと思
います。

ここが大事なところなんです。

この紅白とは関係ない、お正月番組で、AKB48/JKT48を生み出し
た秋元氏が、司会者に今年のキーワードと聞かれ、サインペンで、
ボードに「まさか」と書いていました。

「弱者の戦略」マーケティング理論を信奉している私は、これは、
「まさかの戦略」「意外性の戦略」だな! とピンときました。

香港、上海、、台北は当たり前。シンガポール、バンコックでもそう驚
かない。

ちょっと離れた赤道直下のジャカルタの姉妹版だから、「えっ、なん
でジャカルタ ?」「ジャカルタは、バリ島のあるインドネシアの首都
らしいよ」となるわけです。

「森を見て木を見ず」の話をするむきもありますが、大局を見れば、
これが戦略というものだろうと思います。文化事業の海外展開は、
素人が考えるほど生易しいものでないと思います。そのことを考え
ると、今のところは、概ね、成功と言えそうです。