エジプトのカイロを拠点に、繊維その他の輸出入業を営んでいるエジプト
人に、鳥元ジャカルタで、再会しました。
同氏と初めて会ったのは、14年前で、私が、バンドンの繊維メーカーで、
営業の仕事をしている時でした。
あまり、大きなビジネスはできなかったのですが、なぜか気が合い、その
後、大阪で繊維の仕事をしていた時も、彼は私を訪ねてきてくれました。
仕事を抜きにしても、こういう再会は楽しいものです。
そして、あれから10年後の今回の再会となったわけです。今回、ジャカル
タであったのは、爆弾事件があったその日でした。
エジプトあたりにも、テロリストが暗躍しているので、他国への入国の際に
は、とばっちりを受けるのだろうと同情した次第です。
ジャカルタのあとは、上海へ行き、それから、東京、大阪へ行くと行ってい
ました。
さて、今回、50歳近くになろうかという同氏が、息子さんを連れていました。
向かって右が、エジプト人の友人。向かって
左が友人の息子さん。私も、同席して、最後
は、鳥元名物ちゃんこ鍋で仕上げました。
エジプト人も、ちゃんこ鍋大好きでした。
この息子さん、まだ、14歳というのに、すっかり、いいビジネスセンス
を身につけており、度肝を抜かれました。お父さんの口癖を、そのまま真似
して、私に、関西商人言葉で、いきなり、「MAIDO!」と言うのです。
日本には、「まだ忍者がいるか?」と聞いたり、「忍者は、コンピューターを
使えるか?」とジョーク混じりの質問をしたりするのです。
人をそらさない対応は、とても14歳とは思えませんでした。
鳥元の美人ウェイトレスにも、たくあんを指差しして、WHAT'S THIS ? と
屈託なく、語りかけるのです。好奇心も旺盛だな、と思いました。
裸一貫で、ビジネスをやって、財をなしてきた人間の後継者は、得てして、
おとなしく、やや頼りない感じの人が多いのですが、私のこの友人は、押さ
えつけるだけではない、しっかりとした躾をしてきたのだろう、と友人の教育
ぶりに敬服しました。そして今、14歳のこの少年を、ビジネスの旅に連れて
いき、世界の生きたビジネスの現場を見せているのです。
私は、この少年を、一目で気にいりました。きれいな澄んだ目ですが、鋭い
生きた目をしていました。
中国語で、ビジネスマンのことを生意人(スンイレン)と言いますが、彼の目
に、親父さんを超えた「生意」を感じました。
近い将来、エジプトのビッグビジネスマンになっているかもしれません。
期待したいと思います。