気分だけはサツキだったが
やはりそこまでの勇気はなかった・・・。
手は広げた。
しかし腰が引けていた。
道を完全に塞ぐことはできず
車は通過していった。。。
あの時の景色は忘れもしない。
そう、全てがスローモーションだった。
優しげなご夫婦の戸惑いの表情も明確に見て取れた。
あぁ、私が中途半端な手を上げたせいで
あのご夫婦の楽しい旅に水を注してしまったのだ。
おう 神よ、私を乗せなかったことで彼らを責めないでください。
こんな森の中をゴロゴロ引いて彷徨っている
不審人物の私が悪いのです。
おや~っ??!
車が止まった。
5m程目の前を通過したが止まってくれたのだ!!!
私はチャンスの神様の前髪を何とか掴んでいたようだ。
そう、あれはスローモーションなんかではなく
ただの減速!!!
おうっ!神よ!!仏よ!!亡くなったじいちゃん、ばぁちゃんよ!!
センキュー!!!
「どうしたんだい??」
優しく紳士は尋ねてくださいました。
私は手短に
①鶴の湯に行きたいこと
②バスの降り場を間違えたこと
を、
関西弁をそこはかとなくおり混ぜ
土地勘が無いことをアピールしつつも
謙虚さと誠意を決して忘れずに熱く伝えた。
やはり思いは伝わるものである。
言霊(ことだま)!!
私は無事、ヒッチハイクに成功し鶴の湯に辿り着くことができた。