明治時代の洋服業
ファッションにおける小売りの歴史は古く、中世のヨーロッパには衣服を扱うギルトが、仕立ての分野だけでなく、販売分野においても存在した。ただ、今日でいう「スペシャリティショップ」(専門店)の形態とは異なる部分が多く、一般的には1818年にニューヨークで創業したブルックスブラザーズが最古のメンズショップだといわれ、1846年にはロンドンのサヴィル・ロウにテーラー1号となるヘンリーブールが開業している。
いずれも明治以前の話だが、安政6年(1859年)に開国した日本では、箱館・長崎・神奈川(横浜)で自由貿易が開始、外国貿易がさかんになると大量の毛織物などが輸入された。この間に外国人による洋服の仕立て、いわゆるテーラーが増え、明治2年(1869年)に神戸の居留地で英国人のカペルが日本最古の洋服店を開いた。ちなみに横浜の居留地で初めての洋服店ローマン商会が開設するのは1884年である。
これらが日本におけるメンズショップのルーツであり、1870年には丸善が唐物屋を東京と大阪に出店している。「唐物=からもの」とは舶来品(輸入品)を指し、いまでいえばインポートショップということになる。東京・銀座の老舗として知られる田屋も85年に「FOREIGN FANCY GOODS」の看板をかかげてオープンした。
百貨店の台頭
ミシンの発明によって既製服が普及するのだが、これを後押ししたのが百貨店である。それはアメリカが先行し、ロード&テイラーやメイシーズ、バーグドルフ・グッドマン、ブルーミングデールス、サックスフィフスアベニューなどが1800年代に開業している。一方、日本では20世紀になって三井呉服店が「デパートメントストア」を打ち出し、三越としてスタートしたのが1904年、その4年後には白木屋(現東急百貨店)が既製服の販売を開始した。ここからファッションの世界でデパートの存在が大きくなる。
メイシーズ
洋服と洋品
もとは舶来服とか西洋服、さらには唐服と呼ばれていた言葉を「洋服」に統一したのは1872年(明治5年)のことらしい。ただ、その後も「舶来品」は高級な輸入品をさす言葉として使われてきた。その一方、洋品も「洋品店」などと呼ばれるなど存在する。どちらも同義語なのだが、ファッション業界、それもメンズファッションの業界では異なる意味を持つ。
結論から言えば、洋服はスーツやコートなどをさし、シャツやセーター、ネクタイなどは洋品となる。これらは別々の売り場で扱われ、それがトータルに揃えられるのは、1960年代に大ブームを巻き起こしたアイビーファッションからである。アメリカのキャンパスファッションを日本に持ち込んだVANとそれに続いたJUNなどが、トータルコーディネートを実現させた。アイビーのジャケットにボタンダウン・シャツ、それにコットンパンツを合わせ、ローファーでまとめる。ヘアスタイルも含めれば、「頭のてっペンからつま先まで」のコーディネートがアイビーブームによって定着した。
海外有名ブランドとの提携
団塊の世代がつくったアイビーブームも、世代間のギャップがあって、当時のアダルト・シニア層においては既製服への偏見が払拭できずにいた。「吊るし」と揶揄された既製服への信頼を得るためには、知名度が低い国産ブランドでは限界がある。それには海外に頼るしかない、との考えからはじまったのが、海外有名ブランドの導入だった。すでに高島屋は60年代に話題のデザイナー、ピエール・カルダンとのライセンス契約を結び、それなりの実績を上げていた。
これに続けとばかりに70年代になると、大丸がニューヨークのジョン・ワイツと契約、その後はロンドンのハーディー・エイミス(松屋)、パリのダニエル・エシュテル(西武百貨店)…といったように、百貨店各社がプライベート・ブランドとして導入。また、専門店でも三峰がニューヨークのポール・スチュアート、高久(現タカキュー)がデザイナーのアレキサンダー・ジュリアンとライセンス契約を結ぶなど、数多くの海外ブランドが登場した。
[1970年代に提携した海外ブランド]
・ジョンワイツ(米)
・ハーディー・エイミス(英)
・バーバリー(英)
・ダックス(英)
・アディダス(独)
・ニノ・チェルッティ(仏)
・アーノルド・パーマー(米)
・ラングラー(米)
・レノマ(仏)
・ダニエル・エシュテル(仏)
・クリスチャン・オジャール(仏)
・Jプレス(米)
・ギ・ラロッシュ(仏)
・リークーパー(仏)
・ルイ・フェロー(仏)
・ポール・スチュワート(米)"
・アッシュ・エル(仏)
・ローゼンブラッド(米)
・フィラ(伊)
・ジェフリー・ビーン(米)
・ザ・スコッチハウス(英)
・エレッセ(伊)
・ラルフ ローレン(米)
・ビル・ブラス(米)
DCブランド
1980年代のトピックといえば、それはDCブランドの台頭である。デザイナー・ブランドとキャラクター・ブランドの造語だが、これらがメンズ市場においても大旋風を巻き起こした。多くは起業して間もないインディペンデント(インディーズ)だが、デザインを強調した個性的な感性が人気を集め、あっという間に2兆円もの市場をつくった。
このブームに困惑したのは百貨店をはじめとする在来の小売店だった。インディーズという過去の実績が乏しいブランドだが、彼らが要求するのはトータルコーディネートができる売り場。いわゆるショップ・イン・ショップを出店の条件にした。百貨店にしてみればイン・ショップは有名ブランドに提供されるもので、DCブランドはアイテム別の「平場」が相当。両者の見解は平行線が続き、これによって百貨店の多くがブームに乗り遅れてしまった。
このDCブームが残したのが「ハコショップ」である。ブランドごとにつくられたイン・ショップが箱の形状だったことから、こう呼ばれるようになった。早くからDCブランドを誘致した丸井の店内は、ハコショップで埋められた。
DCブランド箱型売り場
ロードサイドの価格破壊
デザインが画一的なスーツは、つねに価格競争にさらされた。1970年代にはディスカウントの標的となり、専門店の一部で「もう1着タダ」というキャンペーンが繰り広げられた。2着買えば1着が無料になる、という大胆な商法である。また、同じく70年代には流通卸センター(ROC)という専門店が、低価格のスーツを大量販売し、マスコミをにぎわした。
当時は、スーツの最多価格帯が4、5万円で、それでも年間1000万着以上も売れていた。そうした状況のなかで注目されたのがロードサイド型の専門店である。1974年に広島を拠点とするメンズショップの青山商事が、広島郊外の幹線道路沿いに大型店舗の「洋服の青山」を開設した。プライベート・ブランドでコストを合理化し、1万円台のスーツを販売したところ、これがヒットした。その後、アオキやコナカなど多くの専門店が追随し、スーツ販売の主役に躍り出る業態となった。
ロードサイドの業態で世界一の販売
セレクトショップ
スーツがロードサイド型という新業態によって市場地図が塗り替わる中で、ファッション・テイストにおいては「本物志向」が進んでいた。それがインポート・ブームで、かつてのライセンスという複製品による海外ブランドに代って、こんどは“本物”の輸入品に人気が集まった。そうしたときに誕生したのがユナイテッド・アローズである。1989年にビームスを離れたスタッフが設立。これがセレクトショップを新たな業態に押し上げた。
そのセレクトショップのルーツとなるのがシップスで、同社が上野のアメ横で始めたインポートショップが草分けといわれる。今でも輸入雑貨などの店が並ぶアメ横には、輸入品が珍しかった1960年代にジーンズをはじめアメリカのインポート品が並んだ。そうした商品を独自のルートで調達した同店は、マニアックな客による行列ができるほどの人気店になった。
その後、渋谷に店舗を構えるのだが、このインポート品を独自の手法で品ぞろえをする形に着目したのがビームスだった。同社も最初は原宿の中心街から外れた小さな店舗でスタートしたが、国内外でバイヤー目線の商品をそろえ、これが人気となった。ユナイテッド・アローズは、そこでの経験を進化させようと起業した。
1975年に渋谷に出店したミウラ&サンズ(現シップス)
主役交代を繰り返すメンズ
かつてメンズファッションをリードしてきた百貨店だが、相次ぐ新業態の台頭によって後退を余儀なくされた。販売シェアで見るとレディスウエアの半分以下に落ち込んでいる。都心百貨店でも平日の昼間に行くと、メンズフロアの客はまばらで、開店休業のような光景が珍しくない。
また、70年代には店舗拡大によって全国チェーンを確立した、三峰をはじめ高久(タカキュー)などの専門店も規模を縮小、新たな戦略を模索している。ちなみに三峰は、かつて東京・新宿を拠点に総本店、プレジデント、青銅館、三峰館など多数の店舗を駅周辺に構え、同じく新宿に複数店舗をもつ高久とともに、メンズショップのリーダーとして君臨した。
一方、価格戦略によってスーツ販売で主導権を握った、かつてのロードサイド型の量販専門店も、かつての勢いが見られなくなった。とくにカジュアルウエアの分野では、ユニクロをはじめとするファストファッションが、コストパフォーマンスを発揮し、市場シェアを広げている。
半世紀あまりの間にマーケット・リーダーが入れ替わるメンズファッションだが、DXによってEコマースが新たな勢力として浮上。地殻変動はさらに続く。
oricon ME「紳士服専門店・スーツショップに関するアンケート」
[メンズ・リテーラー年表(1800年代~2021年)]
1818年 (文政元年)
・ ヘンリー・サンズ・ブルックスがニューヨークにブルックス社(現ぶルックスブラザーズ)を設立
1846年(弘化3年)
・ ロンドンのサビル・ロウに最古のテーラーといわれる「ヘンリー・プール」がオープン
1851年(嘉永4年)
・ ロンドンでアクアスキュータムが開設
1853年(嘉永6年)
・ リーバイ・ストラウスがサンフランシスコで設立
1856年 (安政3年)
・ トーマス・バーバリーがロンドンにバーバリー社を設立
1857年 (安政5年)
・ パリでシャルル・フレデリック・ウォルトがオート・クチュールのブティックを開店。これがオート・クチュールの起源とされる。
1859年 (安政6年)
・ 開国後のわが国では6月から、箱館・長崎・神奈川(横浜)に自由貿易が開始
・ 外国貿易がさかんになると,大量の毛織物が輸
1867年 (慶応3年)
・ 片山準之助(福澤諭吉)が「西洋衣食住」を発行
1868年 (明治元年)
神田鍛冶町に洗濯屋与兵衛西洋洗濯をはじめる
1869年 (明治2年)
・ 神戸の旧居留地で英国人カペルが洋服屋・仕立て業を開く。これが洋服屋の第1号とされる
・ 医師の早矢仕有的が横浜に丸屋商社を創業後、丸善株式会社となる
1870年 (明治3年)
繊維ファッション
・ 西村勝三が築地に製靴所を設ける。
・ 「ちゑの輪」出版そのなかに初めて"背広"の語をみる
・ 日本橋本町の袴問屋、加納屋長谷川兵左衛門が下着シャツを縫う
・ 東京、大阪にトンビ外套出始める。
・ 米国ではヤコブ・デイヴィスが現在のジーンズの原型が完成する
1871年 (明治4年)
・ 断髪令と廃刀令が布告
1872年 (明治5年)
・ 鉄道職員の制服※を定める
・ 舶来服を西洋服,略して洋服とよぶようになり,それ以後,舶来屋も洋服屋と改められて今日にいたっている。
1876年 (明治9年)
・ 横浜の石川清右衛門ワイシャツの製造販売を始める(大和屋)
1877年 (明治10年)
・ 大阪の河井富弥ワイシャツ店を創業
・ 鎮台所付近の一般人に布帛シャツ(兵隊シャツ)が使用され始める。
1881年 (明治14年)
・ 神田柳町に羅紗既製服販売業、岩村吉兵衛商店開業
1882年 (明治15年)
・ 東京日本橋橘町の田中力三、ネクタイの輸入品販売
・ 銀座に丸善、森村、大倉組など洋服店開業
1883年 (明治16年)
・ 東京洋服商組合創立
1884年 (明治17年)」
・ 小山梅吉、国産ネクタイの製造販売
1885年 (明治18年)
・ 田屋、唐物屋(とうぶつや)と呼ばれた洋小間物商を銀座に創業
1886年 (明治19年)
繊維ファッション
・ 東京・日本橋で浅野百蔵が洋物衣料の製造販売店を創業(後の蝶矢シャツ)
1888年 (明治21年)
・ 三越、洋服部を創設
・ シャツに折衿、本カフス付が現われ、後に共生地ネクタイのダービー付も出る。
1889年 (明治22年)
・ 東京小石川に最初の製帽工場、日本製帽会社(東京帽子)が創立
1891年 (明治24年)
・ 前割れ、前立てのシャツが現われ、それまでの胸付シャツを駆逐し始める
1894年 (明治27年)
・ 南文蔵、ネクタイ製造販売を始める
1895年 (明治28年)
・ 寺田銑三郎、ネクタイ問屋を開く
1900年 (明治33年)
・ ハイカラの流行語がはやる
1903年 (明治36年)
・ 白木屋、洋式店舗新築、座売り廃し、ショーウインドウ、女子店員を採用
1904年 (明治37年)
・ 三井呉服店、三越呉服店として欧米風のデパートメントストアと発表
1908年 (明治41年)
・ 白木屋が既製服を発売
・ ワイシャツ業者の開業多くなる。
1926年 (昭和元年)
・ モダンガール、モダンボーイ出現。
1927年 (昭和2年)
・ 越が日本で初めてのファッションショー
1931年 (昭和6年)
・ 佐々木営業部(レナウン)設立
・ 開襟シャツ流行始まる
1940年 (昭和15年)
・ 繊維品配給統制、軍手、作業衣、ベビー用品、手拭等重要な繊維品切符採用
1942年 (昭和17年)
・ 衣料配給に総合切符制実施
1946年 (昭和21年)
・ ヤミ市、全国に広がる(PXやOSSの生地や商品もヤミルートで流れる)
1947年 (昭和22年)
・ 佐々木営業部(レナウン)設立
・ 樫山(オンワード樫山)設立
・ 太陽堂靴店創業(銀座かねまつ)
1948年 (昭和23年)
・ 米軍からの衣料放出さかん
1949年 (昭和24年)
鬼塚商会(アシックス)が設立
・ 洋装店(洋裁店)の増勢続く
1950年 (昭和25年)
・ 「男子専科」創刊
・ 三陽商会、「サンヨーレインコート」発売
・ 日本橋三越、戦後業界初のファッションショー「秋と淑女」開催(所要経費500万円)
・ 伊勢丹、ニューレディメード・デザイン・コンクールを開催
・ 背広の職域販売広がる
1951年 (昭和26年)
・ 銀座、京橋、新宿、渋谷などのヤミ市・露店全廃
1952年 (昭和27年)
・ 全国統一の紳士既製服標準寸法(36サイズ)を制定発表
・ アメ横(東京・上野)がGI文化のマーケットとして人気上昇
1953年 (昭和28年)
・ 三陽商会、「ダスターコート」発売
・ 国際羊毛事務局(IWS)発足
1954年 (昭和29年)
・ 石津商店がVANブランドをスタート
・ 樫山が背広のイージーオーダー始める
・ 三峰が新宿店をオープン
1955年 (昭和30年)
・ マンボズボン全盛
・ ポロシャツ流行
1956年 (昭和31年)
ヴァン・ヂャケットが「男の服飾」でアイビールック特集
栄光商事が日本で初めてジーンズを輸入販売
1957年 (昭和32年)
・ 大和屋シャツ店、京橋からから銀座7丁目に移転
1958年 (昭和33年)
・ ジュン創業
・ 百貨店、ティーンズ売場を続々開設、VANコーナーも新設
1959年 (昭和34年)
・ ヴァン・ヂャケット、アイビースーツ発表
・ 大丸、紳士服のPB「トロージャン」発売
1960年 (昭和35年)
・ 紳士服・婦人服の既製服化始まる
・ 石津謙介、TPO提唱
・ ヤング・ファッション急成長、ジーパンスタイル増加
・ アイビースタイルの急成長始まる
・ 丸井、月賦をクレジットにイメージ転換
・ テイジン・メンズショップ設立
・ 百貨店と欧米デザイナーの契約続出(西武/テッド・ラビドス、高島屋/ピエール・カルダンなど)
1961年 (昭和36年)
・ MFU(ジャパン・メンズ・ファッション・ユニオン)設立
1962年 (昭和37年)
・ ジュンが銀座に直営店をオープン
・ 小杉産業、米ジャンセンとライセンス契約(アパレルで初)
・ 日綿実業(双日)と米マクレガー社とライセンス契約
・ 銀座山形屋が東京オーダーソーイングを設立
・ サンモトヤマ、伊グッチの独占販売権を取得
1963年 (昭和38年)
・ ヴァン・ヂャケット、「男の服飾」で通信販売
1964年 (昭和39年)
・ 百貨店、東レ・帝人のカラー・キャンペーン続く
・ アイビールック大流行、VAN、JUN人気
・ メンズ専門店三峰、チェーン化開始
・ 国際羊毛事務局(IWS)、ウールマーク表示開始
1965年 (昭和40年)
・ 三陽商会、紳士服に進出
・ そごう、紳士服PB「ロージェント」発表
1966年 (昭和41年)
・ カルダン、コスモコールルック(宇宙ルック)発表
・ 海外ブランド提携活発化
1967年 (昭和42年)
ファッション
・ 海外有名デザイナーブランドの流行
・ 紳士高級既製服が増加
・ 海外デザイナーとの提携ブランド増加
・ 松田光弘、ニコル創業、(翌年、直営店設置)
1968年 (昭和43年)
・ メンズのスリーエム(月販店)、チェーン第1号店開店
・ 伊勢丹、「男の新館」開店
・ 銀座三越、ヤング路線で新発足
1969年 (昭和44年)
・ 三陽商会が総合アパレル化を開始
・ ジュンがファッション業界初のFC1号店オープン
・ レナウンが「アーノルドパーマー」発売
・ マンションメーカー台頭
・ 高久がェーン展開を開始
1970年 【昭和45年】
・ デザイナーブランド全盛
・ 三宅デザイン事務所設立
・ ダーバン設立
・ ビギ設立
・ 三陽商会、英バーバリーと提携
1971年 (昭和46年)
・ ヴァン・ヂャケット、米ブルーベルと提携し、ラングラー・ジャパンを設立
・ ポロシャツ大ブーム
・ 三共生興、ラコステとライセンス契約
・ イッセイ・イミヤケ、ニューヨークコレクションで発表
1972年 (昭和47年)
・ ワイズ設立
・ ヴァン・ヂャケット、ショップ&ショップス設立し、小売分野に進出
・ カルダンとサンローラン、日本進出
・ 創作屋、ランバンのメンズウエアのライセンスを取得
1973年 (昭和48年)
・ メンズスーツの既製服化率、50%を上回る
・ 樫山、メンズでイヴ・サンローランのライセンスを取得
・ ダーバン、ブルーノ・ピアッテリのライセンスを取得
・ コム・デ・ギャルソン設立
・ パルコ渋谷店がオープン
・ ケンゾーとイッセイミヤケ、パリ・コレにデビュー
1974年 (昭和49年)
・ リーバイス、ジーンズの国内生産を開始
・ 樫山、米国のJプレスのライセンス品を発売
・ 高田賢三、やまもと寛斎、三宅一生ら日本人デザイナー内外で活躍
・ ムッシュニコル(ニコル)設立
・ 青山商事、業界初の郊外立地の紳士服専門店を開店
1975年 (昭和50年)
・ コーディネート・ファッション時代
・ メンズビギ設立
・ ファイブフォックス設立
・ メンズメルローズ設立
・ シップス、東京・渋谷に出店
1976年 (昭和51年)
東急ハンズ設立
・ 三陽商会、「ベイカーストリート」を開設
・ 三峰、米ポール・スチュアートと提携
1977年 (昭和52年)
・ イッセイミヤケ・メン発売(イッセイ・ミヤケ・インターナショナル)
・ ビームス設立
・ シップス、銀座店を開設
1978年 (昭和53年)
・ ヴァン・ヂャケット倒産
・ ワールド、「ドルチェ」ブランドでメンズ分野に進出
・ ハリウッド・ランチ・マーケットの代官山店開設
・ ラフォーレ原宿開店
・ ROC流通卸センター、日活との提携により「ROCにっかつ」オープン
1979年 (昭和54年)
・ 大同毛織(現・ダイドーリミテッド)、米ブルックスブラザーズと合弁で、ブルックスブラザーズ ジャパンを設立
・ ボートハウス青山店オープン
・ トゥモローランド設立
・ ワイズ・フォーメン
980年 (昭和55年)
・ ダーバン、大学生向け「イクシーズ」を発売
・ 樫山、米のトラッドブランド「Jプレス」発売
・ ジュン、デザイナーの熊谷登喜夫と提携
1981年 (昭和56年)
・ 樫山、ジャンポール・ゴルチエと提携
・ ナイキジャパン設立
・ ルイヴィトン・ジャパン設立
・ 川久保玲、山本耀司、パリ・コレに初参加
1982年 (昭和57年)
・ アルマーニ、ベネトン注目される
・ リーバイ・ストラウス・ジャパン設立
・ ジョイックス、英ポール・スミスと提携
・ ヨージヤマモト(ワイズ)設立
1983年 (昭和58年)
・ イトキン、熊谷登喜夫と合弁でトキオクマガイインターナショナルを設立
・ ダーバン、英のケント&カーウェンと提携
・ 無印良品(青山)オープン
1984年 (昭和59年)
・ ダーバン、米国の現地法人ダーバンUSAを設立
・ 服部セイコー、伊のインダストリアルデザイナー、ジウジアーロと提携、紳士服分野に進出
・ デザイナーの菊池武夫がワールドに移籍
・ イトーヨーカ堂、米スポーツ専門店「オッシュマンズ」と提携
1985年 (昭和60年)
・ メンズDCのブランド全盛
・ 東京ファッションデザイナー協議会(CFD)発足
・ 東京コレクションスタート
・ ベネトン・ジャパン設立
1986年 (昭和61年)
・ 西武百貨店、「渋谷SEED」を開店
・ 丸井メンズ館オープン。メンズDC人気
・ タカキュー株式上場(東証2部)
1987年 (昭和62年)
・ ジョルジオ・アルマーニ・ジャパン設立
・ ラルフローレン銀座オープン
・ ミウラ、シップスに社名変更
・ 郊外型専門店(ロードサイド型)が増加
1988年 (昭和63年)
・ イタリアン・インポートのブーム
・ ワコール、メンズ事業に進出
・ ポロ・ラルフローレン・ジャパン(西武)設立
・ メンズのロードサイドショップが、式店頭公開が相次ぐ
1989 (平成元年)
アパレル輸入100億ドル時代に
鐘紡がイタリアのフィラと提携
ユナイテッドアローズがスタート
JR東日本、ファッションビル(ルミネなど)に進出
1990 (平成2年)
・ インポート直輸入ブーム沈静化
・ レナウンがアクアスキュータムの経営権を取得
・ 日本のDC市場2兆円に迫る
・ ブランドミックス型品揃え店が増加
・ 新宿バーニーズ、オープン
・ 百貨店の改装活発、自主編集型ショップMD増加
1991 (平成3年)
・ 国内DCブランドの急成長にブレーキ
・ シャツメーカーの海外生産に拍車
・ 秋冬のメンズスーツ、単価ダウン
1992 (平成4年)
・ イタリア製の輸入量が大幅減少
・ 紳士服青山商事が東京・銀座に出店
・ アウトレットショップが本格的に稼動
・ アルマーニジャパン、大阪に大型直営店出店
1993 (平成5年)
・ 米エディーバウアー、日本進出
・ セレクトショップ台頭
・ ファーストリテイリング、関西地区に本格進出
1994 (平成6年)
ファッション
・ 伊勢丹、解放区オープン
・ ファーストリテイリング、株式上場
・ 青山商事とアオキインターナショナルが初の減収減益
1995 (平成7年)
・ フライデーカジュアルがビジネス界で注目
・ インポート復調(第3次ブーム)
・ GAPが日本進出
1996 (平成8年)
・ ナイキ、新宿丸井に国内最大店オープン
・ アウトレットモールの増加
・ 伊勢丹、初のジーンズショップ、CKを開設
・ ユナイテッドアローズ、大型専門店化、自主企画が60%に
1997 (平成9年)
・ ZARAが日本に進出
・ アウトレットモールの横浜ベイサイドマリーナがオープン
・ ユナイテッドアローズ、編集型SPAへ転換
1998 (平成10年)
・ 三陽商会、東京・大阪に「バーバリー」旗艦店
・ ヒューゴボス、サッカー日本代表にオフィシャルスーツ提供
・ SPAが拡大
・ 青山商事、紳士スーツ販売量世界一でギネス認定(197万着)
・ シップス、新宿に旗艦店をオープン
1999 (平成11年)
・ 伊勢丹本店、メンズ解放区オープン
・ ギャップジャパン、原宿にメガショップオープン
・ ユニクロ、2,900円ジーンズ導入に業界波紋
2000 (平成12年)
・ 三陽商会、銀座にバーバリーの旗艦店オープン
・ ファイブフォックス、コムサコムサで低価格スーツを販売
・ ファーストリ、売上2,000億円突破
・ 青山商事、日本橋に「ザ・スーツ・カンパニー」1号店オープン
2001 (平成13年)
・ メルボ紳士服、民事再生法を申請
・ コナカ、そごう東京店跡にスーツ大型店開設
・ 青山商事、銀座に「ザ・スーツ・カンパニー」の旗艦店開店
2002 (平成14) 年
・ ベネトン、新メガストアの世界戦略化
・ アディダスのスポーツスタイルディレクターに山本耀司氏就任
・ 全国百貨店売上高と衣料品売上高が6年連続で前年割れ
・ アウトレットモール、大都市郊外から地方都市へ拡大
2003 (平成15年)
・ 伊勢丹本店メンズ館全面リニューアル(35年ぶり)
・ シップス、有楽町に複合店シップスを出店
・ 紳士服ツープライス専門店、オーダーで高級品対応
2004 (平成16年)
・ オンワード樫山、男女新パターンの美脚パンツ開発
・ 米ギャップ、05年秋にバナナ・リパブリックの東京1号店予定
2005(平成17)年
・ 石津謙介氏死去
・ 渋谷109、売り上げ過去最高を更新
・ 米ギャップ「バナナ・リパブリック」、プランタン銀座に1号店
・ ファーストリテイリング、銀座に旗艦店
2006年 (平成18年)
・ 5年のアパレル輸入、3年連続30億点超す
・ 銀座や表参道・南青山に欧米の大型旗艦店の出店相次ぐ
・ 首都圏に大型SC開店ラッシュ
・ 表参道ヒルズとしてオープン
・ ファーストリ、ニューヨーク・ソーホーに最大店舗オープン
2007年 (平成19年)
・ 米ラルフローレンがオンワード樫山との日本国内でのライセンス契約を解消
・ アルマーニ、東京・銀座に新拠点「アルマーニ銀座タワー」
・ ダンヒル、英紳士ブランド「ダンヒル」が銀座本店を開業
2008年 (平成20年)
・ ヨウジヤマモトがパリに旗艦店
・ アウトレットショップ増加
・ H&M、東京・銀座に日本1号店を開業
2009年 (平成21年)
・ 三陽商会がポール・スチュアートの路面店を開始
・ レナウンがアクアスキュータムの全株式を譲渡
・ ジーユーが990円ジーンズを発売
・ フォーエバー21、原宿に開業
2010年 (平成22年)
・ ファストファッション系店舗拡大
・ 百貨店の閉店が相次ぐ
・ 青山商事、銀座中央通りに旗艦店開店
・ ZOZOTOWN、ネット販売で成長
2011年 (平成23年)
・ ルミネ、マリオン西武有楽町店の後継として開業
・ 阪急阪神百貨店、有楽町阪急をメンズ・トーキョーとして開業
・ タカキュー、新宿東口店を統合して、旗艦店「タカキュー新宿本店」開店
2012年 (平成24年)
・ ワールドの「タケオキクチ」に菊池武夫が復帰、渋谷明治通りに旗艦店
・ 青山商事、「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」(表参道店)
・ ギャップジャパン、「オールドネイビー」をお台場に出店
・ メーカーズシャツ鎌倉、ニューヨークに海外初出店
・ ファーストリ、最大のユニクロ銀座店を開業。
・ ユナイテッドアローズ、売上高1000億円達成
2013年 (平成25年)
・ 三井物産がポール・スチュアート(米)を買収
・ オムニチャネルへの関心が高まる
・ ユナイテッドアローズ、NY発セレクトショップ「スティーブンアラン」の1号店を渋谷公園通り店内に開店。
2014年 (平成26年)
・ 伊藤忠がエドウィン株を100%取得
・ ネット通販が広がり、ショールーミングが台頭
2015年 (平成27年
・ 三陽商会が「バーバリー」のライセンス契約終了
・ セブン&アイ、バーニーズ ジャパンを完全子会社化
・ パルグループ、ナイスクラップを完全子会社化
2016年 (平成28年)
・ ディーゼルジャパンが日本限定で岡山産ジーンズを販売
・ 東急不動産、「東急プラザ銀座」開業
・ 青山商事、ビジネスカジュアルでビームスデザインが企画監修の新ブランドを発売
・ ファーストリ、島精機と共同で無縫製ニットを開発
2017年 (平成29年)
・ 松坂屋銀座店跡地に「GINZA SIX」
・ オンワード樫山、Jプレス旗艦店をニューヨークに
・ 済産業省調査、16年のEC市場は15兆円
・ ユナイテッドアローズ、中・低価格帯業態に軸足移す
・ 国内アパレル総小売市場、2018年は0.1%増の9兆円
・ スタートトゥデイ(ZOZO)、PBを投入。
2018年 (平成30年)
・ 衣類の国内生産、1億点割れ、17年は8.1%の大幅減
・ ワールド、ティンパンアレイ(ラグタグ)の全株式を取得
・ TSIホールディングス、上野商会の買収で成長戦略を加速
・ バーバリー、余剰在庫の焼却処分を中止
・ 青山商事、レンタル事業が伸び
・ ZOZO、体形データ活用したオーダースーツを販売
・ ワークマン、一般客向けの高機能ウエアで新業態
2019年 (令和元年)
・ 18年衣類輸入浸透率、過去最高の97.7%
・ 「リーバイス」、原宿にアジア最大級の旗艦店
・ 全国百貨店18年度の売上高、3年連続で6兆円割れ
・ 米バーニーズニューヨークが倒産
2020年 (令和2年)
・ レナウン、破産
・ 全国百貨店売上高、19年は1.4%減の5兆7547億円、2年連続前年割れ
・ ルイ・ヴィトン、大阪・御堂筋に国内最大店舗を
・ エアー・クローゼット月額制レンタルモールを開設
・ 米ブルックスブラザーズ、倒産
・ ワークマン、PBでワークスーツを発売
2021年 (令和3年)
・ アシックスがファッション分野に進出、ライフスタイルブランド発売
・ エディーバウアーが日本から撤退
・ バーニーズ新宿店が閉鎖
・ バーニーズニューヨークが西武渋谷店にオープン
・ アメリカンラグシーが原宿・キャットストリートに旗艦店