「倉庫という名の劇場」澁谷橙です。
うわ
いま飴があったら舐めたいな
飴を舐めると
おはなしすることできないね
しちゃいけないよ
お母さんの
青いとびら
お父さんの
飛ばない弓矢
洗濯をしたばかりの
乾かないつみれ
ポケットに残しておいちゃ
いけないよ
ぼくたちはどんなに
いけないよいけないよ
いけませんと育ったのか
いいはずがないことが
いけませんの土の上で溜まって崩れそう
ぶっ壊すことが戦争かなあ
立て直すことが戦争かなあ
目薬を点して叫ぶと
顔がひとつの目になるみたい
ひとつの目玉も
いけません何を見ているのか
戦争を笑えない
詩『つみれ』2013・4・26 開演待ちの楽屋にて