小さな頃に住んでいた家の裏には、
森があった。
私は森に遊びに行くのが好きだった。
大抵は1人で遊びに行く。
遊びに行くといっても、
特別何かをするわけではなかったのだけど。
ただただ森に居る時間が好きだった。
森に居る時間は静かで。
小川の流れる音や、
鳥のさえずりや葉っぱの揺れる音が聞こえるだけ。
木や植物は何も喋らないけど、
その代わり私を傷つけてきたりもしない。
ただただ、
今ここに共に居るだけ。
でも不思議なほど心は落ち着いて、
満たされていく。
そうだった。
そうだったね。
だから私は森が好きだった。
森に居る時は、
身構えることなく、
取り繕うことなく、
丸裸の心の私で居られる時間だった。
そういう時間を、
すっかり忘れて大人になってしまったけど。
フラワーエッセンスは、
私の大切なもの、
大事にしたいものを思い出させてくれた。
そうだった。
私って、こんなんだったな。
全部全部。
遠くばかり見て、
遠くばかり目指してたけど。
本当の私って、
こんなだった。
でも。
こんな私で、
良かったんだ。