ユーゴー 『死刑囚最後の日』 | 私の耳は底ぢから

ユーゴー 『死刑囚最後の日』

ヴィクトル・ユーゴー, 豊島 与志雄
死刑囚最後の日

お勧め度:★★☆☆☆


若き日のビクトル・ユーゴーが書いた、死刑廃止論を

説いた小説だそうです。名も知らぬ囚人が、死刑判決

を受けてからパリのグレーブ広場の処刑場で首をちょ

ん切られる、その瞬間までが克明に描かれています。


前半は主人公が留置所に拘束されている様子が描か

れていますが、読み進めていくと、本文の半分辺りで

何の予告も伏線も無くいきなり呼び出されて処刑場に

送られることに。その唐突さ、脈絡の無さには少々驚か

されました。現実の囚人もこんな感じだったのかしらん。


巻末には序文がついています。何故巻末についている

のかというと、本書は当初匿名で出され、序文は後の版

で付け足されたものだからなのだそうです。

この「序文」は、学校で死刑廃止論を議題にディベートを

することになった、というような人は役に立つかも。


眠いので今日はこの辺で。