托卵した雛たちの無事巣たちを見届けて、この時期になるとツツドリの親たちは、続々と奥山から里山に降りてくる。これからは越冬地への渡りの準備だ。
桜の葉を食べて大きくなった毛虫は桜の香りがして格別美味しいらしい。ツツドリはその毛虫が一番の好物だ。
だが、今年はそんな場面にあまり出会わない。その毛虫が少なく、餌場が定まらない。猛暑で葉枯れが生じたか、15号台風の影響か。鳥たちは毛虫を求めいたずらに樹間を飛び回る。
ツツドリには不本意だろうが、今年はモミジの植え込みに潜り込んで、地面に落ちた得物を漁る。嘗てジュウイチが、ツツドリに桜の木の餌場を追われてやっていたことだ。
やあ!あんたも同業かい、と吃驚して立ち止まる。
低木のモミジの茂みに潜んでいるツツドリを撮ろうとすると必然的に下から覗く形になって、多くは腹這いでの撮影。それがまた楽しくもある。大地のエネルギーを吸収し若さが蘇る。それは錯覚だとしても、曲がった腰が伸びてくることだけは請け合いだ。
撮影場所 神奈川県・宮ケ瀬湖畔(2019年9月) 撮影 S・植木










