ウソ--悲しい定め | 東国山人の鳥日記

東国山人の鳥日記

山人とは世捨て人のこと。世捨て老夫婦が集めた鳥たちの行動記録で、週2回程度更新します。基本スタンスは
(1)日常の中から一瞬の非日常を見つけ、シャッターを押す。
(2)ある時は科学的に、またある時は非科学的に、それでいて尤もらしく、即ちファンタジー風に。

1羽に雌数羽の群れ。春はすぐそこまでやって来ているようで、膨らんだ花芽をウソが食べている。

 

ウソは学問の神、天神様の使いと崇められる一方、桜や桃の花芽を食い荒らす害鳥と呼んで嫌われる。裏と表でこれほど極端に評価が割れる鳥も珍しい。

 

下膨れの体型からウソの雄は精力絶倫、雌は豊穣多産を連想させるが、案に相違してオスの生殖器官は体重比0.3%、判明している鳥の中で最低なのだそうだ。この比率は鳥の生殖能力だけでなく、一夫一妻から乱婚まで、繁殖期の婚姻形態にも密接に関連していると言い、ウソは勿論一夫一妻、不倫が常態化しているその中でも一番の貞操堅固型。そのこと自体は悪くはないのだが、種の保存を第一命題とする鳥類の一員としては、、何ともつましい夫婦関係ではある。

(雌)

そんなウソたち、早戸川の山桜で存分に胃袋を満たし、せめて食生活くらい豊かに送ってほしい。誰も文句は言わないだろうから。

撮影場所  神奈川県・早戸川林道(20201月)  撮影  S・植木