スピーカーの壁からの距離は先日少しいじってみたが、今の位置でバランスが取れているようだ。
今度はリスニングポイントを再度詰めてみたい。とはいっても狭い部屋なので、ニアフィールドにする話になる。
本来ステレオ再生というのは、スピーカーとリスニングポイント3辺の距離が等距離になるものだが、殆どの家庭では実現できていないことと思われる。録音側のモニタリングの基本原則がこのセッティングだからだ。
こういう時点で家庭での再生は原理的に終わっているという言い方もできる。
問題点として左右間の距離を広げることができない環境の人が多く、左右間の距離に合わせて、リスニングポイントとの距離を設定すると、スピーカーとリスニングポイントの距離が短すぎて、マルチユニットのシステムの場合、各ユニットの空間合成が適切に行われない可能性が出てくる。
だから、本来はスピーカーとリスニングポイントまでの距離を記載すべきなのだが、一部のモニタースピーカーくらいしか実施されていないのが現状である。
録音側はニアフィールド、ミッドフィールド試聴がカテゴリーとして存在しているからでしょう。
さて、我が家でどうするか。またあれこれ動かすと大混乱になるので、リスニングポイントだけを動かしてみた。Trinnovは切っておく。
左右間の距離が130㎝程なので、バッフル面から150㎝、170㎝辺りをリスニングポイントとしてみた。
普段より60㎝程度前に出る感じか。
位相的違和感を感じるポイントがある。バッフルから近く、各ユニットの空間合成が行われていない感じなので、もう少し下がる。
フォーカスの合うところがあるので、この辺りにしたいが、低域が弱い。
以前、測定もしたのだが、この辺りは定在波の節となり、低域の強いディップがある。恥ずかしい部屋ですね。
AVAAをかけていない状態の値だが、Trinnovで補正をかけてもこれである。60から80ヘルツがごっそり落ちている。これは強烈だ。補正量を強くしてもよいのだが、10㏈くらいにするとさすがに鮮度感が落ちる。
AVAAとTrinnovを両方かけてもこのデイップは残る。スピーカーの位置を固定してリスニングポイントだけ前に出してもこういうとんでもないポイントがある。
もう少しまともなポイントを見つけて、Trinnovをかけてみたのだが、定位は精緻だが、ちょっと薄い。
これはちょっと。
E1TXの時は多少のディップでも聴感上はあまり不足感を感じなかったが、ME1TXだと低域出力が落ちているので影響を受けやすいのだろう。
いろいろやったがニアフィールドにするとリスニングポイントが低域のディップのエリアに入るので何をやっても無駄だから、やはりスピーカーセッティングをいじることにしたいが、今より前にスピーカーを出すのも大変だし、先日やってみたがあまり芳しくない。
内振り角度の再調整を行うことにした。今回は心持ち開いた。
左右のスピーカーの交点をどこにするかというのはなかなか難しい。顔面スレスレなのか、頭内なのか、後頭部を過ぎたあたりなのか。
左右の角度をきちんと合わせるのが手間なので、ホイホイと動かせない。
これまでは顔面スレスレだったので、頭内になるようなイメージで角度を調整する。
サイドパネルも再調整が必要だったが、Trinnovをかけて終了とする。
リスニングポイントはこれまでと同じ位置である。周波数特性も以前に公開したものとさほど変わらない。
AVAAは少し工夫をしたが、これは別記事にしよう。
内振り角度をきつめにすると定位は良いのだが、音もシャープになったり、広げると定位が大きくなるが、鳴らしやすさが出てきたり、塩梅が難しい。




