・民生用のTrinnov ST2とは代理店が異なる。

・民生用のものと異なり、ファンレスである。ただし、ライセンスは2ch分しかないので注意。測定マイクの互換性はない。Wi-Fiはなく、有線接続のみとなる。

・スマホ用アプリがあるが、単なるリモコンであり、プリセットの切り替え、音量調整だけとなる。測定、補正操作はPCが必要。

・測定、補正の場合はサンプリング周波数を48kHzに戻さないと、システムが暴走することがある。その前に警告は出る。

 

・ファームのアップデートは適宜行われているが、細かいバグはある。補正後のグラフが写らなくなるバグがなかなか改善されない。

・測定時は説明書にもあるように、耳の穴の高さとマイクの高さを合わせること。

・マイクの位置に耳を合わせないと再生時のフォーカスが多少甘くなるが、類似のシステムと比較するとそこまで神経質ではないと思う。多点測定をしてリスニングポイントを拡張することはできる。通常は1点測定で問題はない。測定は容易。

・かなり強めに補正をかけるが、類似のシステムに比べ、音質劣化は少ない。補正後の再計算による再補正も可能。多少音が甘くなることがある。

 

・DSD、DXDは受けつけない。デジタル入力はPCMのみ。

・Dante使用可能。Danteの方が、音質面で多少有利に思える。

・軽く残留ノイズがあるが、一般的な能率のスピーカーなら気にはならないと思う。スピーカーに近づくと気づくレベル。

・音質劣化については改善効果との合算でプラスになればよいと思う。我が家の場合、中低域が痩せているバランスで、この部分に補正がかかるが、鮮度の劣化よりも痩せた中低域が持ち上がる方が、確実にバランスが取れるので、同機を挿入している。A/D、D/A変換のサンプリング周波数は現在は96kHz迄変更可能。192まで準備されている。サンプリングは高めに設定した方がオーディオ的な繊細さは出る。

音色としては業務用的な、ざっくり感はある。ただ、システムのキャラクターが一変するほどの支配力はないので、使用を継続できているが、不思議な感じだ。

・AESデジタル出力はあるが、入力はSPDIF(RCA)なので、アダプターが必要。

・アナログ端子はXLRとフォーンでRCAはないので注意。

・ヘッドフォン端子もあるが、アプリでヘッドフォン出力を切った方が雑味が少ない。

・フロントパネルのUSB端子は有線リモコン(別売り)、メンテ用なので、信号のやり取りには使えない。