皆さんこんばんは、こんにちは
白い鳥の馬券師です。

少し前の振り返りですが3月26日はドバイワールドカップデー!

日本馬が大活躍し地元ゴドルフィンのモハメド殿下の馬はかろうじてドバイターフの同着と首の皮一枚繋げる活躍で幕を閉じました。

殿下にとっては嫌な一日だっただろう

なんにせ、一番勝てると思ってたドバイゴールドカップを落としたのだから

まるで21年前の悪夢の再来の様な感じだったのだから



時は遡り2001年
G2ドバイシーマクラシックに前年の世界No.1ホース、ファンタスティックライトの始動戦だった。
日本で言えば年度代表馬の始動戦の様なものだ、

メンバーはG1馬3頭を含む16頭だて
G2とはいえレベルの高い一戦
ただこの馬に求められるのは入着ではなくどんな内容で勝つかだった

レースは淀みなく流れ最後の直線中団から鋭く抜け出したファンタスティックライト後続を突き放しにかかるが、420キロに満たない小さな身体の小さな島国からきた伏兵がヒタヒタと追いすがる

残り200m差は縮まる1馬身、半馬身、クビ、

そして鼻面が重なった所がゴールだった。

勝ったのは、黄色と黒の縦縞社台の勝負服、

後にゴドルフィンキラーの異名がつくステイゴールドだった。



時は戻り2022年3月26日
21年前の悪夢を知っているゴドルフィン、モハメド殿下は徹底的に手を打ってくる。
今や日本馬はかつての様な弱い島国競馬ではなくなり世界で名を轟かせていた。
そのなか2月のサウジで覚醒したステイフーリッシュには最大限の警戒をしていただろう。

逃げさせず、彼にとって一番不得手なスローの瞬発力勝負に持ち込めば、ステイフーリッシュは完封できると考え同じゴドルフィンのヴォルカニックスカイを逃げさせスローペースへと落とす。

1周目の直線では埒沿に挟み込み外から馬体をぶつけて徹底的に怯ませる手の込みよう。

後は瞬発力勝負に持ち込み5連勝中、最も勢いと力のあるマノーボに勝たせ6連勝をさせる目算だった。

しかし殿下の誤算は、ステイフーリッシュがゴドルフィンキラーを血を継ぐステイゴールドの子供と言う事だろう、奇しくもあの悪夢の子孫の血を目覚めさせてしまうとは
 

レースは3〜4コーナーから動き出す
勝負どころでペースが上がり、少し遅れ出すステイフーリッシュ、逃げるヴォルカニックスカイが先頭で直線へ
瞬発力勝負では分の悪いステイフーリッシュ、しぶとく伸びるも先頭のヴォルカニックスカイを捕まえられるかどうか、外からものすごい勢いでマノーボが上がってくる
完全に勢いはマノーボだ、後はマノーボが何馬身突き放すか
ステイフーリッシュが辛うじてヴォルカニックスカイを捕まえた辺りでマノーボが外からステイフーリッシュを交わす


これは勝つのはマノーボだと競馬を見慣れている人なら誰しもが思っただろう。
残り200mマノーボが先頭に躍り出る、
ステイフーリッシュも負けじと食らいつく
クビ差が付くだろうか
残り100mその血に宿るゴドルフィンキラーの力が目覚める
マノーボが伸びているもステイフーリッシュを突き離せない、内からもう一度並びかけてくる
クビ差、頭差、その差は詰まり
残り50m
鋭く内からもう一度伸びてくる、日本で見ていたステイフーリッシュにこんな脚が使えたのかと誰しもが思っただろう
鋭く伸びたその差は1/2馬身差をつけてのゴールドだった

 

ゴール後珍しくルメール騎手がガッツポーズをしていたのが印象的だった。

 

誰しもが、もう無理だと思ったときに爆発的な力を出す、

誰しもが勝てないだろうと思ったときに大激走する、競馬史上最大のドラマティックな経歴のステイゴールドの血は産駒にも受け継がれている。

それが、実質ラストクロップの世代、社台の勝負服に身を包んだ彼が父が勝ったのと同じ海外G2を勝ったのは父をダブらせた会員さんたちは極上の喜びだっただろう。

 

彼が勝った21年前から続く一族の血は今後も脈々と受け継がれていくだろう。

 

彼の次は矢作先生の思い描くロイヤルアスコットではなくなりましたが、父と同じローテーションの宝塚記念になりました。

父と同じ7歳にてドバイにて重賞連勝、宝塚記念その先の旅路は父のころでは想像もできなかったローテーションを常識にとらわれない矢作先生なら描いていくだろう。

そんな夢を共に見れる時代に生まれたことに感謝を

 

白い鳥の馬券師